「すばらしい!」ダークナイト ライジング DSWさんの映画レビュー(感想・評価)
すばらしい!
ついに、あのノーラン版バットマンが終わってしまいました。
こういう人気あるシリーズって、どうしても見終わったあともっと見たい!とか続編できないかなぁ〜って思ってしまいがちですが、このシリーズはこの「ライジング」でちゃんと完結してくれるので、これで終わりって思わせてくれました。続編の余地はなくはないですが、このシリーズはこの3部作で終わった方が良いと感じさせてくれます。
やはり、ストーリー重視なので、うまいですね!ノーラン監督の作品はどれも濃厚で、クレジット入れて3時間の映画もすんなり見れました。どんどん展開してくストーリーに心奪われ、最後が気になって気になって仕方ない。
よいすっきりした終わり方でした。
悪役というと、ベインが出てきますが、。。。ん〜やはり個人的にはジョーカーの方が良いですね。ベインにはあまり魅力を感じられなかった。ジョーカーは魅力的悪そのものだったので、あれを超える悪役はそういないかと。ハンニバルぐらいかな?
ベインも英語に独特のアクセント加えていて、それにイントネーションが面白かったので、聞いていてキャラクター的に楽しませてくれましたが、まだ何か全体を掴めないミステリー感が残りましたね。一体全体誰だったのだろうという謎が。悪が生んだ悪のような重圧感はジョーカーよりありました。考え方もやり方もジョーカーとは違う。人々に希望を与えて、そこから一気に奈落の底へ突き落とす。感情の底へ底へ。3部作に徹底して描かれていたテーマですね。ブルースウェインの父親が残した「Why Do We Fall?(なぜ我々はくじけるのか)」という台詞。「そこからまた這い上がることを学ぶためなんだよ」というこの答えが見ていてすごく心に沁みました。
なので、バットマンが一度ベインにやられて、挫折して、また這い上がって行く姿を見るのはすごく感動したし、心から応援していました。
やはりこのキャラクターアークをしっかり描けたバットマン三部作はヒーローものに置いては真骨頂って感じです。
他のキャラクターでは、ジョセフ・ゴードン・レヴィット演じるジョン・ブレイクが良かった!
正義感溢れる感じで、見ていて予測していた彼の結末はやはり予想通りだったw いい!w
撮影に関していうと、映画の半分以上はIMAXのカメラで撮られていたようだけど、「ダークナイト」の時のほうがその存在感が伝わりました。わざわざIMAXシアターに行って見て来たけど、多用しすぎたかな?狭い場所より、広い場所で使ったほうが効果的なのかなとまで思いました。前作のジョーカーの顔が画面いっぱいになるショットは衝撃的でしたが。今回はどれもIMAXの迫力は欠けていた気がしました。
よく超大作を見ていて、爆発とかアクションシーンでお金かかってる風には見えますが、それでもその描写に観客が麻痺してきて、どんだけお金がかかっても、まぁこんな感じか、でも日本じゃできないよなレベルですが、
今回はお金の使いどころがはっきりわかるような、「こりゃぁ、お金かかるわ」みたいな描写が多くて、特にエピック感が出ていました。
これこそハリウッド映画だなっていう迫力は十二分にありました。
これ以上の大作は多分そうそう出ないと思います。
バットマン万歳!