「這い上がる闇の騎士」ダークナイト ライジング しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
這い上がる闇の騎士
ダークナイト・トリロジー第3部。
通常スクリーンで鑑賞(字幕)。
原作コミックは未読。
抜群の面白さに度肝を抜かれました。その興奮は劇場を出ても冷めることは無く、誰かにこの感動を語りたい衝動に駆られながらも、友達の中に誰ひとりとして本作を観た者がおらず、気持ちのやり場に苦労したのを覚えています。
ましてや、大学受験を控えた夏休みだったと云うこともあって、みんなちゃんと勉強していたと云うことですねぇ…(笑)。
問答無用の完成度でした。見事な三部作だな、と…。語られて来たテーマと伏線を一挙に回収しただけでなく、ヒーロー映画の歴史に新たな1ページを刻んだ傑作だと思いました。
最強の敵ベインに対し、真の強さを体得したバットマンが文字通りどん底から這い上がり、ゴードン本部長やフォックスと云った仲間たちに加え、セクシーを振り撒くキャットウーマンや熱血警官ジョン・ブレイクら魅力的な新キャラの助けを得、反撃に転じていく過程が秀逸の極みでした。
ゴッサム・シティを完全占拠し、デント法で捕らえられていた囚人たちを解き放ったベイン。築き上げた正義が幻であり、砂上の楼閣だったことを容赦無く突きつけて来ましたが、逆転を図ろうと奮闘する人々の勇気にたぎりました。
前作で迎えた波乱の展開から、どのようにして物語を終わらせるのか。非常に気になっていただけに、予想を遥かに越える圧巻のストーリーと迫力のアクションシーンに釘づけになりました。闇の騎士の伝説の終わりに相応しい幕切れに息を呑むと共に、「ほう…」と思わず溜息の出るような徹底された画づくりに唸りっぱなしでした。クリストファー・ノーラン監督の職人芸の粋がこめられているように感じました。
[以降の鑑賞記録]
2013/? ?/? ?:DVD(吹替)
2014/? ?/? ?:DVD(字幕)
2014/12/12:金曜ロードSHOW!
2020/07/25:WOWOWシネマ(字幕)
2020/12/08:Blu-ray(吹替)
2022/12/03:Ultra HD Blu-ray(字幕)
※修正(2024/04/14)