ワイルド7のレビュー・感想・評価
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敵の「悪どさ」が不十分で満足度低く
冒頭の銀行強盗制圧絡みの一連のシーンは、邦画には珍しい見応えのあるアクションや、射殺シーンの連発など、「ハード」な内容を思わせるスタートでググッと惹きつけられました。
なのに、何故その後アクションがトーンダウンしてしまうのか・・・
次の出動では、既に制圧は終わってしまったところから場面が始まり、謎のライダーの登場だけに焦点が合わせられるため、原作を知っている方なら付いていけるのかもしれませんが、テンポの大幅な変調で理解が遅れました。
また、さらに不満を積み増したのが敵方の設定。やってることは悪いことと思いますが、なぜこんな奴が野放しでいられるのか、それほどの力を持っているようには見えなかったため(ただの一官僚でしょ?)、例えばパーティ会場で顔を合わせる場面では、簡単に始末をつけられそうなのに見逃さねばならない必然性が全く伝わりませんでした。
ワイルド7たちが攻撃に出向いたところ、自分の部屋までお通しして差し上げるボスの行動も意味不明。個人としての戦闘力が高い訳でもないのに何故自分が大丈夫と思えるのか、映画の流れの中では理解できませんでした。
主人公達に弾丸が当たらないのはお約束なのでどうということもありませんが、悪はもうちょっとちゃんと「悪」で居てもらわないと主人公達のような超法規的対応への感情移入が上手く出来ません。
2011年の邦画は不出来が多かったですね。
キャストやバイクファッション、アクションはいいから……
望月三起也原作の70年代人気コミックの映画化。元極悪犯罪者たちが毒を持って毒を制すのごとく国家の犬となって、法では裁けない巨悪に制裁を行う。
原作では、警察内部ではその存在が知られていて、襟の階級章は警察署長よりも上位で白バイ警官ごときでは手が出せない。法に守られた悪党たちを最後に懲らしめるところなど、水戸黄門やスケバン刑事のような痛快感があった。一方でワイルド7を手駒としかみない冷酷で非情な草波警視正との葛藤も描かれた。
この映画での7人は、警察組織とも対立するダーティーハリー2の白バイ処刑警官のイメージの方に近いかな。
いまでは絶滅寸前の暴走族が全盛時代のファッションや風俗も再現。原作者の要望に応えてバイクにもこだわった。なんせキャストの中にほんまもんの宇梶剛士兄貴もいるし。予告編でかなり見せちゃっているが、バイクアクションも日本映画としてはがんばってる。
原作を所々掻い摘んで組み立てた物語は、ハイテク化された現在の日本社会を舞台にしているものの敵役があまりに小物過ぎるし、後半はバイオレンスさを薄めるためか細かいところに突っ込み所満載。今回も日本映画最大の弱点である脚本の甘さが露わになってしまった。
続編をつくるようだけど、キャストやバイクファッション、アクションはいいから、脚本を何とかしてほしい。
アクションはなかなかのものだったが
瑛太、椎名桔平、宇梶剛士、深田恭子、中井貴一、要潤、本仮屋ユイカ。
**
世の中には他人の生命財産を何のためらいもなく踏みにじるどうしようもない凶悪犯が存在する。
末は警視総監と目されるエリートだったが、過激発言で失脚、影の存在となった草波勝警視正(中井貴一)は、自らが組織した7人の「極悪犯退治軍団」に犯人退治を命じる。
それが「ワイルド7」
オリジナルは望月三起也の同名コミック。
TVドラマ、アニメにもなっているが、アニメはかなり設定が違うようだ。
コミックでも殉職、メンバー交代はいろいろあったようで、7人が固定されているわけではない。
本作では、飛葉大陸(瑛太)、セカイ(椎名桔平)、オヤブン(宇梶剛士)、ヘボピー(平山祐介)の役名はコミックの通りだが、パイロウ(丸山隆平)、ソックス(阿部力)、BBQ(松本実)は、映画オリジナルのようだ。
バイク&ガンアクションが中心だったが、バイクには疎いので車種までは見分けられない。
途中で瑛太が乗っていたバイクはCB750と思われる、くらいが関の山。
バイク好きにはいろいろ楽しいのではないだろうか。
ただ、オリジナルの設定はともかく、各員が別々の銃を使うのはどうなのか。
グレネードランチャー、ショットガンなどは別としても、少なくともハンドガンは同じ弾が使えるものが望ましくはないだろうか。
また、ユキがワイルド7を出し抜いて犯人を射殺する設定はやや違和感があるし、カメラアングル的にもわかりにくかった。
**
爆破や道路封鎖などロケには苦労したようで、大分や北九州が主だったらしい。
ただし、深田恭子のバイト先になっていたレストランは、東京江東区の夢の島マリーナと思われる。
瑛太が深田恭子を乗せてバイクを止めた場面で左手奥に見えた丸いガラスの建物は夢の島熱帯植物園に見えた。
見た目に反して安全運転な大作アクション
原作未読。
邦画規格外のハードなアクションを期待させる予告編に惹かれて鑑賞。
期待していたアクションは流石に派手である。そこには特に不満は無い。
バイクの疾走シーンや多くの爆破・銃撃など、
なるほど日本映画らしからぬ派手さとケレン味がある。
しかし……
幕開けの強盗発生→鎮圧シーンまでは確かにワイルドだが、
深田恭子が登場する辺りから(つまりは結構な序盤から)イヤ〜な予感がし始める。
ひょっとしてコレ、あんまりワイルドな映画にならないんじゃない?と。
案の定、瑛太と深田恭子も辛い過去を負った人物にはまるで見えず、
他のワイルド7メンバーは爆弾魔や元組長など相当なワルの集まりなのに、
見た目も言動も、凶悪犯つうより柄の悪い兄ちゃんの集まりにしか思えない。
う〜む、マイルドである。
ハードと思わせて実は、とても口当たりなめらかな映画である。
まあ万人受けする映画を目指すのならこれくらいマイルドなのが無難なんでしょうか。
(このレビューのタイトルも『マイルド7』でいこう!と考えてたが、
seanさんに完ッ全に先を越されてた(爆))
物語もトントン拍子で進む。
……あ、いや、『テンポが良い』という意味じゃなくて。
こっちがアクションに対して緊迫感や興奮を覚える前に、
登場人物に対して感情移入する前に、
サラッと話が進んでしまうという意味だ。
『ブラックサンデー』を彷彿とさせる飛行船での細菌テロとか
難攻不落のセキュリティを誇る要塞への突撃とか
様々な技能に長けた7人が活躍する設定とか
いくらでも面白くなりそうなアイデアまでもあっさり処理。
ツッコミどころも満載だし。
解除コードを簡単に吐くテロリストとか
国の重要施設に突っ込んでくるトラックを誰も本気で止めないとか
ロビーは警備が厳重なのに施設内部は誰もいないとか
物語に都合良く銃弾が当たらない(あるいは当たる)とかとかとかとか。
だが個人的に一番のツッコミどころは吉田鋼太郎演じる桐生。
現代版フーヴァー長官みたいな面白い悪役設定なのに、
途中から水戸黄門の悪代官みたいなウルトラ分かり易い悪党に変身。
3回くらい吹き出しそうになった。
「フッフッフ……」って笑う悪党なんて今時いないよ……。
最後まで眠くはならなかったけれど、
どんなに派手な画を披露しても、情感が宿らなければ無味乾燥。
そんな映画の好例になってしまった感アリ。
<2011/12/24鑑賞>
派手なアクションにこだわればこだわるほど、嘘っぽくなる。
銃撃戦シーンでおよそ映画・テレビドラマを通じて、記録的な弾数が飛び交う激しいバトルがウリの作品です。特に公道でのカーチェイスやクラッシュシーンは、今までの邦画作品に見られない見せ場。よく警察が許可したものです。配給がワーナーなので、日本人ばかりが出演しているとはいえ、ハリウッド映画の遺伝子を色濃く受け継いでいます。その象徴がワイルド7の司令塔となっているコンボイでしょう。数台が連なる姿は、まるで「トランスフォーマー」のようでした。
、そこに羽住英一郎監督お得意の派手な爆破の演出が絡んで、これまでの邦画作品のスケール感を吹き飛ばす作品となりました。高速道路は建設途中の道路を使用、北九州でのロケでは実際に市街地を貸し切り、空撮も多用するなど、従来スケール感をごまかしてきた部分をブレークスルー。狙い通りのアクションを撮るためならあらゆる手間暇惜しまず挑戦している姿勢は評価できるでしょう。
但し、その結果治安の良い日本で、設定のような警察をも狙うテロが起こり、派手な銃撃戦が起こりえるかという嘘っぽさも感じてしまうところが、本作の設定の諸刃の剣と言うべきですね。
なので突っ込みどころ満載です。
まずワイルド7の存在が上手く説明されていません。なぜ前科者を免罪にしてまで組織したのか。そして彼らによって裁判も経ず処刑されてしまう行為がどうして法治国家であるわが国で黙認されるようになったのか。司令官の草波によってそれなのに語られはするものの、説明不足でしょう。
またワイルド7の敵役となっていくのが、PSU(公安調査庁情報機関)の統括者桐生。だいたいPSUの存在自体が嘘っぽい!あれは『24』のCTUのモノマネではないでしょうか。そして自分たちをはめようとした桐生の陰謀を暴くべくPSUへ乗り込むシーンも、警察側の防御が甘すぎます。ワイルド7も身分上は警察官です。PSUでの派手な銃撃戦は、警官同士が殺しあいをするのです。これもあり得ないなぁと思いました。
全てのシーンで、アメリカだったらあり得るかもしれないが、それをマンマ輸入してきて、強引に日本で『24』のアクションをまんまやったら、嘘くさくなるのは否めないでしょう。
そういう現実離れした設定ながらも、革ジャンを着こなしたメンバーたちが二輪を駆って疾走するシーンは痛快で、かっこ良かったです。
メンバーのなかでも、主役の飛葉大陸役に挑んだ瑛太は、イメチェンに成功していると思います。止むを得ぬ事情で犯罪者となった飛葉の過去を背負ったニヒルで寡黙な雰囲気は、瑛太のこれまでの役柄にはなかったキャラでしょう。瑛太は、本作で高倉健を目指しているのかもしれません。
また警官殺しのセカイ役を演じた椎名桔平も、本作では年齢を感じさせない格好良さを披露。世捨て人のように振る舞いつつも、決して娘への愛情を忘れていない父親ぶりも見せて、感動的な殉職シーンを盛り上げてくれました。
オヤブン役の宇梶剛士の貫禄ぶりも良かったです。そして、草波警視正役の中井貴一も権力の中でしたたかに泳ぐ警察官僚ぶりを発揮してくれました。
逆にダメダメなのが、本間ユキ役の深田恭子。可愛すぎて、復讐に燃え、ため口も聞く男勝りなユキ役に全然似合わないのです。役柄自体、復讐の設定に無理なところがあるので余計に感じてしまいます。本仮屋ユイカが演じた新人記者岩下こずえ役の方が似合っていたのではないでしょうか。こっちは本仮屋が可愛く決めていましたが(^^ゞ
ユキのような役柄は、やっぱりドラマ『ジウ 警視庁特殊犯捜査係』で主演し、好評を博した黒木メイサの十八番でしょうね。
セカイの殉職で、「ワイルド6」になってしまうチーム。但しご心配なく、エンディングロール時に、彼らのバイクの隊列に一台の不審なバイクが併走始めます。不審のバイクも隊列に加わって、なんかいつの間にか元の「ワイルド7」が復元。新しい指令が草波が降って、続編ありありの終わり方でした。とりあえず最後までお見逃しなきように。
ハデなのにチープ
爆発やら銃の乱射やら、お金のかかったハデなシーンが多いが、、
ハデなのにチープ。
その一言に尽きる。キャラクターもストーリーもあまり魅力を感じない。
実際そうなのだが、最近作った昭和の作品という印象で、その成功例が今年で言えば「探偵はBARにいる」などで、この作品は失敗例ということになると思う。
深キョンが意外によし
試写会にて
あまり期待していなかったせいか、
けっこう楽しめました。
キャストみんな、いい味出してました。
瑛太さんは、ちょっと違うかな~と思ってましたが、
意外にもハマってましたよ。
個人的に一番「おっ」って思ったのは、
深田恭子さん。
ふだんの「おっとり」感や
カワイ子ぶりがなくて、クール・ビューティ(過大かも)
爽快というより、グッと入り込めて
終盤の7人が揃ったシーンはかっこいいです。
あと個人的には、主題歌。
ラルクの曲はかっこいいのですが、
歌なしのインストで聴いた方がイイかも。
何となく、ストーリーや流れも読めてしまうのですが、
単純に楽しんで観ていただければと思います。
エンドロールもお見逃し無く。
瑛太一人勝ち
白バイのアクションは見物です。
ストーリーは ほぼ観る前の予想どうりですが やはり日本人はこういうのが好きなんだろうなという、クールに成り切れない人物像になっています。
瑛太は ドラマやCMとは、全く違うイメージ。
エンドロールは 絶対観て下さい😸
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