「映像と雰囲気は良かった」ヒューゴの不思議な発明 Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
映像と雰囲気は良かった
クリックして本文を読む
総合:65点 ( ストーリー:45点|キャスト:70点|演出:75点|ビジュアル:80点|音楽:65点 )
映像と世界観は良かった。しかし物語はちぐはぐで何をしたいのかはっきりしない。
嫌な爺さんは酷いことをしたヒューゴにいつの間にか癒されているし、ヒューゴは別に爺さんを助けたかったわけではないけれど、突然死んだ父親の跡を追いかけ機械仕掛けの人形を修理したら偶然自分を追い込んだ嫌な爺さんの過去を掘り起こし彼を助けることになった。そんな偶然の行き当たりばったりの展開を延々と見せられるだけではいったい物語は何のことやら。ヒューゴの能力とそこからの機械仕掛けのことが描きたいのか、過去に有名だった映画監督ジョルジュを発掘したいのか、はっきりとした主題を持った方が良い。
他の登場人物だってたいして背景が掘り下げられるわけでもなく何がしたいわけでもない。ただ日常を生きているだけ。イザベルは冒険好きといいながら特にたいした冒険はせずに終わった。本人たちが何か目的を持ってどうしたとか、善良に一生懸命生きて報われたとかいう前に、いつの間にか適当にまとまってしまった。これでは魅力を感じない。
全体の雰囲気は良かった。クリスマス前に観るには季節的にも合っていた。でも物語が付いて来ていない。
邦題と異なりヒューゴは何の発明もしない。映画の原題はただの「Hugo」、しかし原作の小説は「The Invention of Hugo Cabret」なので、原作では何か発明をするのかもしれない。それとも原作も題だけで発明もせず物語もまとまりがないのだろうか。
コメントする