劇場公開日 2012年5月12日

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「あのリングが」貞子3D MASERATIさんの映画レビュー(感想・評価)

1.5あのリングが

2020年1月30日
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公開当時から「リング」ファンはお怒りモードという噂を耳にしていたが、確かにそう感じてもおかしくない作品だった。
98年の「リング」は恐怖描写が少ないにも関わらず、精神的に来る怖さが衝撃的な作品だったが、今はそのような作品は日本では受け入れられないのか。確かに客層を幅広く取り込むためにはオリジナル版などとの違いを上手く取り入れ、エンターテイメントとしても楽しめる作品にするのがベストなのだろうが、本作は10代にも受け入れられるエンタメ作品にし過ぎだ。
脚本は酷いという印象は受けないが、全てはその演出が仇となっている。ホラー映画で、怖いと感じることが出来ないのは致命的だろう。「リング」シリーズはもともとストーリー重視の印象だったが、少ない恐怖シーンで身をよじる位の怖さがあった。
10年以上前の作品と比べてはいけないかもしれないが、やはりあの貞子が出てくると聞くとそれを気にしてしまう。
貞子が次第に力を強くし、全世界征服にまで発展しそうな勢いで脱帽。呪いを甘く見てはいけないのだ。対する石原さとみ演じる主人公も、マーベル作品に出れるレベルの強さ。後半は恐怖を通り越して怒濤の戦いになる。必見だ。
しかし、やはりこれは別物の貞子である。
あの良き時代の90年末~00年初期の怖くとも魅力のあるあの怖さをもう一度体感したい…

Mina