「おばあちゃん」デンデラ tokyotonbiさんの映画レビュー(感想・評価)
おばあちゃん
クリックして本文を読む
予告編見て、感動系かな?と思ったけど、主人公たちはより泥臭くストロングスタイルな中身だった。厳しい自然を耐え忍ぶというよりは、捨てられた者たち同士が集って復讐を企てるけどそれが自然によってことごとく潰されるというお話。
動作がよぼよぼで作中では木や草のようと老いた自分を揶揄する老婆達だけど、喜怒哀楽が豊かで、俗物的なものも好む姿はお綺麗なというより生々しい生命力を感じて、見てて生きる力をもらえる。
魚の骨の櫛も水面を鏡にして顔を洗う姿にも哀れというよりは、どんなどん底にいても娯楽を楽しむ人としての精神や喜びを感じる。
途中から熊が出てきて、ああ~話も食われるかなと思ったらやっぱり持っていかれたので少し残念。
原作通りとはいえ、映画は映画の世界として復讐を果たすか、村壊滅とはいかず逆襲され踏み潰されるかぐらいまで吹っ切れたラストが見たい期待があった。
コメントする