アメイジング グレイス 儚き男たちへの詩のレビュー・感想・評価
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今の日本映画に必要なのはこうゆうスピリッツだね!
まず、何も言わずに観てほしい。 劇場公開は2011年の春ごろらしい。 なぁなぁな映画が観たいならテレビドラマでも見ていれば十分であります。 ちなみに私はこのネットで試写会の検索をしていてこの映画の情報にぶつかり、そのキャッチに、どれどれとなり単独飛び込みで観に行きました。 まだまだ宣伝していないだけに会場は誰かしらのファンぽいお客さんばかりだったけど、本当に期待を裏切られた作品だった。もちろん良い意味でですよ!観るまではク◎ーズとかそっち系を想像してました。 ちなみにこの映画の試写会のキャッチフレーズは 「日本映画史上最大の暴走族映画にして、最も繊細なヤクザ映画」 でした。 内容は細かくは書かない。 暴走族の不良少年がヤクザの下っ端になっていく話なんだけど、これがこれが観てビックリ。深い深い。 最近流行りの(名前は出さないが)ヤンキー映画がいかに軽いものかと思わされるほど深いヒューマンドラマでした。 これはね、観た人10人が10人違う観方をすると思います。 観た後の感想は共通するかもしれないが、そこに行くまでの道がみんな違うはずかな。 いろいろと荒い面もあって本当は4.5としたいが、それ以上にこの映画には芯に強いものがあるという評価から、今後の期待と、今の日本映画への一撃も込めて5点の評価にしました。 男女、年齢問わずに観るべし!!
儚き男たちへの詩
映画の内容に魅かれてというよりも好きな役者さんが舞台挨拶に来られるから・・・軽い気持ちで見に来ました。元々暴走族ものとかヤクザものなどの荒っぽい話って苦手だし。 結果、泣かされました。 この映画は、ヤクザの息子で暴走族のリーダーである蓮と、暴走族の№2である大成が、暴走族を卒業しヤクザに転身していく様子を描いています。蓮は家族に愛されて育った大成に憧れ、大成は物怖じしない蓮に憧れを抱きつつ、すれ違い、互いに違うヤクザ組織に加入して否応なしに暴力と殺戮の世界に追い込まれていきます。 血で血を洗う抗争を繰り返し、天下を取ろうと必死になる男達と対比して、蓮を産んですぐに亡くなった蓮の母、自分の息子だけでなく蓮の事までもわが子のように面倒を見る大成の母、蓮と大成の暴走族仲間の秀人の母、秀人の子どもを身ごもっている妻、そして蓮達の友達である雫など、彼らを見守る女性達が絡む事で物語に厚みを持たせていると思いました。 自分の家の豪華な食事は不味そうに食べる蓮が、大成の母親の作った素朴なおにぎりは美味しそうにほおばったり、蓮の家に遊びに行った大成が蓮の母親の遺影がある仏壇に線香をあげさせて欲しいと頼んだり、やがて生まれてくる自分の子どもや妻の為に真面目に働こうと決意する秀人など、それぞれ素直で優しい部分を持っているのに、あんな結末しか迎えられなかったのは切なすぎでした。 主人公達の視点、女性達からの視点など、いろんな視点で何度も見ていただきたい映画だと思います。
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