劇場公開日 2011年9月17日

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「おじさん」アジョシ 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5おじさん

2013年1月28日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

怖い

興奮

孤独な少女ソミの唯一の友達は、隣の質屋のおじさんテシク。孤独なソミと世間から隠れるように生きるテシクはぎこちないながらも心を通わせる。だが、ソミは犯罪組織に狙われる母親と共に連れ去られ、テシクは救い出そうとする…。

感動作と思いきや、バリバリのサスペンス・アクション。韓国版「レオン」と言った趣向。
安易な湿っぽいドラマにならず、終始アクションがメイン。バイオレンス描写も犯罪組織にこき使われる子供たちの姿もハードでヘビーだが、ドラマは非常にストイック。
ここら辺のメリハリの付け方はさすが韓国映画で、これが日本映画だったら湿っぽいドラマかアクションかどっちつかずの中途半端な作品になってしまう所。

かつて軍の特殊部隊要員だったテシク。悲しい過去により心を閉ざしてきたが、安らぎを与えてくれたのがソミ。
警察は頼りにならない。たった一人で戦いに挑む。
孤独な心と心が触れ合って、築き上げられた絆は深い。
ハードな中の、二人の交流は胸に迫る。

テシクを演じるのは、ウォンビン。複雑な内面の主人公を熱演、繰り出されるキレのあるアクション(と女性必見の肉体美)はお見事!韓流イケメンスターの一人だが、ただの韓流イケメンスターでない事は本作や「母なる証明」で見せてくれている。
ソミを演じるのは、キム・セロン。「冬の小鳥」の天才子役。その達者な演技は芦○○菜と比べるのは失礼、名優顔負けである。

ハードなアクションとストイックなドラマにしびれる。

余談だが…
タイトルの“アジョシ”は韓国語で“おじさん”の意味。
ウォンビンはおじさんと言うより、お兄さんじゃ…?

近大