「聖域からの脱出」サンクタム ロロ・トマシさんの映画レビュー(感想・評価)
聖域からの脱出
ワクワクドキドキの大冒険!胸のすくアドベンチャー!的なのを期待してると、かなりガッカリするかもしれません。
また逆に、予告の時の様な洞窟内の湖底探検!深海の神秘の探求!みたいな感じとも掛け離れてます。
要するにサバイバル映画です。
あと、親子愛もテーマにありますかね。
出口を失った洞窟内から、如何にして仲間と助け合って別ルートで脱出するか!という。
ジェームズ・キャメロンが製作総指揮だけあって、迫力・臨場感ともにバッチリの3D映像で体感しちゃう訳です。
相当見応えありましたよ。
ジャングルの上を流れる様に滑空して見せるシーンとか、ポッカリ開いた洞窟に降り注ぐ雨粒の描写とか。
それでサバイバルする訳ですから、辛辣な物語展開のライヴ感はなかなかのモンです。
バンバン仲間が犠牲になるし、刻々と状況の変わる過酷な洞窟内では、待ったなしに判断が迫られる。んでまた犠牲が出る。
気を抜くと自分も犠牲を蒙る緊張感。
極限状態の加速度が増すから、理解者だったり善人だった人がパニクり、挙句には狂人に様変わり。
ここまでスペクタクルやら人間模様やら盛り過ぎると、少々“親子愛”なんて要素があざとく感じられて、欲張り過ぎていないか!?という。詰め込み過ぎじゃね!?という。
いや、まあこの『父と息子』がストーリーの軸に当たる訳でして。彼らが狂ってしまったら、ベクトル狂うし物語破綻しちゃうので仕方ないんですが。
個人的には、もっと湖底探索とか、水中を彷徨う感じの要素をたっぷり見たかったんですけどね。
にしても、この3Dでの体感度はかなり没頭できました。
面白かったです。
劇場で一度体感して、損はないと思います。
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