あぜみちジャンピンッ!のレビュー・感想・評価
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学校上映でも好評
授業に創作ダンスなどが入り始め、ダンスに興味があがっている。 学校上映は、やっていたが劇場公開されたとは知らなかった。 物語は聾唖の少女がダンスに興味を持つところから始まる。 通学中にジャンピンガールズの練習を見て、麗奈の手引きもありダンスに夢中になる。 麗奈の妹がろう学校通っており、麗奈は手話が出来るため、ゆうきは頼ってしまい、麗奈がケガでチームを抜けるとたちまちギクシャクしてしまう。 ゆうきの手帳を音読するシーンは、皆が次第に打ち解ける大切なシーンで、ダンスに掛ける少女たちの真剣な姿が美しい。 一方、麗奈は大切と思っている妹が聾唖者であると話せずモヤモヤするなど、障害者差別が厳然とある事を感じさせる。 家族ですら、その事で差別されたくないと悩むのだ。 ラストの大会はやはり田舎らしい雰囲気でやや小さな劇場でのダンス大会。 ジャンピンガールズが皆同じ曲でエントリーしてるのはちょっと不思議だったが、ゆうきのためにスピーカーひっくり返すのはビックリした(笑) 聾唖者に音楽はムダみたいな意見もあるが振動で伝わるものもあると感じさせるものがこの作品にある。 尺も短めで、学校上映にも向いている。 人権教育+ダンスへの興味をもたせるには程好い作品だ。
完成後3年、ようやく公開。大人も楽しめる名作。
無名の監督。無名の役者たち。人は死なないし、恋愛もラブシーンもない。正義の味方も出てこない。 子供たちの青春映画だと言う。 だから、公開まで時間がかかったのだろう。今後、各地の学校などを巡回して上映するというが、日本のアカデミー賞にノミネートされてもおかしくない普遍的テーマの素晴らしい作品だ。 日本の映画界に、骨のある映画人はもはやいないのだろう。観客がこの映画を盛り上げていくしかない。 主演の大場はるかをはじめとするダンスチームの少女たちの躍動感と美しさ。口がきけない主人公がダンスという表現手段に出合った時の喜び、魚沼の自然。ドキュメンタリー映画のような、不自然さのないシナリオ。 何度も泣いた。オジサンになると、なかなか泣けないのだが。 東中野のとても小さな映画館で8月19日まで上映している。 だまされたと思って、大人たちが観に行ってほしい。
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