さや侍のレビュー・感想・評価
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父親になって初めて見た映画
妻と娘が用事で実家に戻り、つかの間の独身気分を満喫すべく見た映画がさや侍でした。
劇中のギャグに、観客が笑い、ラストのシーンで泣いていました。
なんだか一体感を感じました。(ロールでもつっこみも一体してました)
父親になったからでしょうか、子役の演技にいちいちぐっときていました。
切腹に向かう途中、娘と手をつなぎ、そして子供が笑っている、それだけで胸中にいろんな思いがめぐりました。
ずっと父親を叱っていた娘、父親を助けていた娘、そして遅々と手をつなぎ無邪気に笑う娘。
最後に彼らは親子になったのだなと思いました。
野見さんの演技?は尻上がりによくなり、最初は所詮素人、と思っていたのにもかかわらず、最後には役に引き込まれていました。
娘がいる父親には、見て損がない映画だと思います。
クシャミがうまい
刀がさびついて抜けないとか木刀を仕込んでいるとかはみたことあるが、
鞘だけを腰に差している侍は初めてみた。
野見の貧相な顔と体にそれがよく似合う。
三十日の業はたけし軍団の笑いと同じだ。
殿(ビートたけし)から出される無理難題を体当たりでやる軍団メンバー。
そこから笑いが生まれる。松本監督もそのへんに狙いがあったのだろう。
三十日の業は笑いから徐々に芸になっていく。そしてダレる。
そのダレがラストにむかって適度な息抜きになるのだ。
野見が自害するのは三十日でやりきったからだ。
今まで娘から何度も自害してくださいと言われてもできなかったことが今ならできる。
みんなが無罪放免を願っているのに本人はやりきった感まんまんで腹に刀をたてる。
腹に何か仕込んで最後にひと笑いかと思ったが本当に死んじゃった。
みんなが期待していることはやらないよという松本監督のへそ曲がり。
竹原ピストルのうたは泣けた。
竹原のうただけでは泣けないかもしれないが、物語をなぞってきたうえでのうたは泣ける。
この作品はもしかして竹原ピストルの長い長~いプロモーション?
家庭を持って感性が変わったのかも
この作品は、主演の野見さんを知っているか知っていないかで、感じ方が変わると思います。
私は後者なので、作品の良さが伝わり切らなかった…ということで、満点がつけられず…
「大日本人」も「しんぼる」も観ていなさそうな(もしくはNHKの朝の番組や、シルバー世代雑誌のインタビューでしか松本人志を知らなそうな)、シルバー世代のご夫婦が劇場に多かったことにまずびっくりしました(「おとうと」を観た時と同じ客層でした)
「芸人・松本人志」を好きな自分としては、こういう路線の映画は撮って欲しくなかったな~というのが正直な感想です。
第一弾、第二弾が、芸人寄りの作品だったので、これも「裏切り」のひとつではあるのかもしれませんが。
「芸人」という部分を取っ払って観れば、普通にいい作品だと思います。
野見さんの切腹は衝撃でした。
素人の野見さんが、あのシーンでは名役者に見えました。
その前の、坊主に手紙を渡す為にぶつかるシーン、野見さんの目がすごくかっこ良かった。
坊主が手紙を読むシーンでは、泣けなかったです。「感動させよう」「泣かせよう」っていう意図が気になって…「泣くもんか!」って思いました。
しかしラストの、野見さんの墓で野見さんの幻?が出てくるシーンで、ウルッとなってしまいました。
笑いと裏切り
中々に笑える。終盤に至るまでの30日の行は、映画と言うよりも小ネタの連発であり、素直に面白かった。もちろん映画に、というか長時間見る作品として適した方法で編集されているし、単純に同じように繰り返すのではなく一つ一つの見せ方も変えて飽きがこないように計算されている。この辺はやはり日本を代表する芸人としての職人技というべきか。
一緒に見ていた観客の反応もよかった。というか、日本人があそこまで映画館で笑い声を上げることができるのかと少し感動したくらいだ。
そして、それまで野見が滑稽な道化を言われるがままに演じ続けていただけに、ラストのシーンは鮮烈であり、心を打たれた。しかし、そこに今まで娘から言われたことをオーバーラップさせたところは、やや鼻についた。あのシーンはほぼ無音で撮りきってもらったほうが、侍の潔さを演出できたのではないだろうか。
それにしても、松本人志という人は予想の裏切り方をよく分かっている。それも結末が読めたと嘲笑する観客を両断する、出来のいいミステリ小説のような鮮やかな裏切りだ。この愛すべき道化を殺したくないと観客は皆思っただろう。あの殿のように。そして、切腹のシーンで「よっ、待ってました!」と発破をかけた野次馬がまさしく自分だった。彼らも同様に野見の最期に度肝を抜かれたことだろう。いや、殿の恩情が、そして見物客の野次が野見に切腹を決意させたにちがいないのだ。野見は道化ではなく、侍だったのだから。そして松本人志は周りの予想通りに物事を進めるのを心底嫌う根っからのひねくれ者なのだ。
次の映画も予想もつかない結末が待ち受けていると予想できる。それだけでも松本監督の作品は見続ける価値がある。
もう一度見たい映画
やはり素人なので演技力はウーンと思いますがそれも3分の1までです、そこからは気にせず見れました。30日の業で一番というと、ふすまのシーンかなと思います。見ていてガンバレと思いました。
素人の野見さんを主演にしかも内容も知らずに撮ると言うのも吉本興業がよくOKを出したなと思います(笑)。
この作品の中で一番はラストのシーンには驚かされました。やっぱりこの展開には賛否両論あると思いますが純粋に良かったと思います。見終わった後、なんだか心温まる気持ちになりました。もう一度聞きたい
なぜ刀を捨てたのか映画の中で語られていないと書かれている方がいますが、ちゃんと娘たえが話しています。(だれにとか細かく書くのは省略します)。
この映画の主題は笑いをそんなに求めてはいないかなと思います。そもそも若君を笑わせようと七転八倒しながらも娘たえとの関係性を描いているように思えます。
こんなの映画では無いといろいろ言われる方がいますが、松本監督は1作目から一貫して映画を壊すと仰っていられます。この作品では、私的には悪い意味ではなく時代劇風かなと思います。
正直、松本監督の作るものはハードルが高くなってしまって評価の点数が難しい。(本音は5点かな)
もう松本監督も47歳ですから尖がった部分はだんだん無くなってくるんですよ
エンドロールまで見て
まあ、叩かれてもしょうがない。
ある出来事をきっかけに戦うことを拒み刀を捨てた侍が、脱藩の罪で捕らえられ、殿様から「三十日の業」を科せられる。母を亡くし笑顔が失われた若君を1日1芸、30日で笑わせられれば無罪放免、失敗すれば即切腹という難業に挑む姿を描く。
↑この説明を、重要と考える人には不向きでしょう。
ゴミのような作品に感じるかも。
DVDで観る人もイマイチかも・・・。
多分、ストーリーの肝心な部分は
松本さんが限界まで意識して抉り取ったのでしょう。
勝手に解釈すればいい蛇足な部分だから。
それに軸足を置くと、
とたんにチンプンカンプンな映画に成り下がってしまう。
その心配が杞憂だと思ったのは、
過去に味わったことのない劇場の一体感。
あとは、普段と違いやたらに
ほっしゃんやチャドのところで退出する人が多かったこと(笑)
大半が理解した客層なのだろうと思った。
とは、言ったものの・・・油断していた。
よもや感動するとはw
前半は、松本さん吹っ切れたのか?って展開。
吹っ切れ過ぎて、逆に海外の人に観せたい気持ちにw
終盤、ギクシャクした展開ではあるけど
前半を振りに使い切った油断もあって、グサッと刺さる。
余計な説明を断ち切っただけあって、強烈に突き刺さる。
・・・気が付けば名作w
某ヒット曲とカブるけど・・・名作w
これ・・・このまま海外に出して欲しいな。
映画の枠に押しこめば、叩かれてもしょうがない。
けど、感動しました。全力で支持します。
あと・・・本人出演になんだかホッとしましたw
野見さんあっぱれ!
いやーよかったです!
映画の内容はごく単純だし、撮り方等もさほど良いとは言えません。
ただ素人の野見さんが、ラストに俳優顔負けの演技を見せてくれたことに感動しました。
坊さんを(手紙を渡すためでもありますが)避けずに、肩をぶつけて歩き、
娘と手を繋いで歩く様は、逃げ回っていたさや侍ではなく、立派な武士であり立派な父親になっていました。
そして娘の「何か言ってよー!」に向けた最後の微笑みは、素人のおっさんに侍の魂がのりうつったかのような、今思い出しても素晴らしい表情だったと思います。
映像作品としての完成度は高くないと思いますが、父親としての在り方、男としての意地を感じさせるとても良い作品でした。
今思えば役者さんではなく、何でもがむしゃらに頑張る(ふすま破りは本当に痛々しくてちょっと辛かった。血出てたしw)素人の野見さんだからこそ、完成した作品なのかもしれません。
後から思い出しても胸が熱くなる映画は本当に久しぶりに観た気がします。
いい作品だと思います
率直にいい作品でした。
ただ一番残念だったのは自分が独身で子供を持っていないこと。もしそうならもっとこの作品に感情移入できたと思います。
何故か観終わってすぐ、家族持ちたいなーと思いました。
私なりにラスト10分の解釈を。
このラスト10分に松本さんの想いが集約されていると思います。それまではここに辿り着くまでのフリでしょうか。
野見さんが切腹の刀を、最後まで持ち続けたさやにおさめる・・・武士の誇りと親父の威厳を最後に娘に見せたのかなーと。逃れるために30日間ジタバタしたけど、最後は覚悟決めて、娘に「親父」ってのを視覚的に伝えたのかなと思います。
その後の手紙(詩)は聴覚的に想いを伝えたのかな。
とにかく最後は目に見せたかったんじゃないでしょうか。
ハッピーエンド嫌いの松本さんだから絶対そうはならないと思いながらも手紙からのもっていき方は驚きました。哀しさと笑いが最後に何度も行き来しました。
おもしろい=笑いじゃないですよね。
やはり脚本から監督までなされる映画はその人が撮りたいことが表現されているからオリジナリティもあり、商用映画とは違う楽しみ方があります。
それにしても最後にお墓から現れる野見さんのあの顔、めっちゃ良かったです。
自分に子供ができた時にまた観ます。
(長文ですみません)
入り込んでいく感じ~~!!
序盤はクスっと笑わせてくれる感じで、「これが続くのかなぁ」って思ってました。
でも、それはほんとに最初の30分くらいじゃないでしょうか。。
板尾さんが野見さんに縄跳びさせるシーンがあるんですけど、
そこでできない野見さんに叱咤するんですが、そこからなにか単なる見張りだったのが、仲間になっていく感じ。
だんだん僕も「どうやって笑わせてくくれるだろう?」という期待が無くなり、「がんばれ!」って思ってしまいました。
スクリーンを見てる側だけじゃなくスクリーンの中もそう。
お殿様も「もういいじゃん!」って思ってるのがわかる。
そして娘も最初は情けない父と思っていたところから、かっこいいところを見せてほしいと期待するようになるところもよかった。
松っちゃんの「こんな娘が欲しい」っていうのはこのことかなと。。
最後のシーンは反則やわ~~。
泣くやん!!笑
竹原ピストルさんて初めて知ったけど、歌めっちゃよかった!
本人出演が無かったのは股関節痛もあったからとのことですが、野見さん起用も当たりでしょう!
松っちゃんのキャスティング力もすばらしい!
満点です!
これからも見続けていきたい
松本人志さんのファンでプレミア試写会に行ってまいりました。
まずよかった点
・話の設定は独特の発想がありワクワクする
・野見さんのドキュメンタリー部分
・ラストシーンの刀を納めるシーンは映像、プロットも印象的で素晴らしかった
イマイチ点
・のみさんが自害するまでの過程があまり描かれておらず、唐突感が否めない
・親子のつながりに関して、子供を持つ親ならば、感情移入できるかもしれませんが、前半ずっとふざけてて、最後シリアスへのもって行き方に強引さを感じた。引き込まれなかった。
・3人の刺客はいらないと思う。面白くないし、物語上重要でもない。
期待は大してしてなかったので、期待通りの内容でした。ただハードルあげずに見れば、面白い点は多々あると思います。
今後もとり続けてほしいし、シリアスな内容のものも見てみたい
期待を裏切る
逃亡する主人公野見と娘たえ、二人の微妙な距離感は
良かったのですが、賞金稼ぎとのからみでは嫌な予感。
「二丁短銃のパキュン」を見た時に、また始まったか…と
思いましたが、その後の賞金稼ぎ達はただの解説役。
主人公を際立たせるなら、賞金稼ぎにあれほどキャラを持たせる
必要性を感じません。
第一の業で笑いとしてはオチてます。
そこからクライマックスにかけては、しゃべり過ぎる娘と
繰り返される小ネタにかなりダレます。
「三十日の業」という設定から想像される通りにしっかり
ダレます。
しかし、そのすべてが計算されていたように起こる
クライマックスシーンでのカタルシス!
一瞬で作品の評価を押し上げました。
とうとう映画監督松本人志が、いい意味で期待を裏切って
くれました。
残念なのは主人公野見の想いが、娘たえに伝わるシーン。
言葉で伝えてしまいますか…。
わかりやすいですよね、言葉にすれば。
作品のテーマをわざわざ説明してるみたいで、私は蛇足ではないかと
思います。
板尾さんと子役の子のやり取りを見ながら、板尾さんの娘さんの事を
思い出してしまいました。
板尾さんはいい味だしていたので、そこは先入観なく観たかった
ですね。
めぐりめぐって。
笑→涙
お笑いをしりつくした松本さんだから、
とれる映画なのでしょう。
とても感動しました。
最後に、野狐禅の方が登場するシーンは、
松本さんのクリエイターとしての才能を感じずには
いれませんでした。
見終わった後に優しくなれる映画
まず、この映画のジャンルは何? そんなことは考える必要は無いと感じました。
松本人志監督の映画とかも考えず、シンプルな気持ちで「さや侍」という作品を見ると、より楽しめるかと思います。本当にこの映画の一番の楽しみ方は、何も考えずに見るという方法を是非オススメします。
また、個人的には笑いよりも感動する場面が多く、いつも嫌いなおっさんにも少し優しくしようと思いました。娘さんと仲があまりよくないお父さんも、この機会に娘さんと一緒に映画館に足を運んでみてください。見終わった後、いつもより娘さんが優しくなるかもしれませんよ。
最後に、この作品の中で切腹という言葉が幾度となく出てくるのですが、もう二度とこんなにも切腹という言葉を耳にする機会はないでしょう。
おっさんバンザイ!!!!!
親子の愛情を感じました。
野見さんのキャラクターを存分に生かした作品でした。
時代劇だけど、リアルな雰囲気も盛り込まれていて、新しいタイプの映画だなと感じました。
「三十日の業」では、松本監督ならではの細かな笑いがちりばめられていて、見応えがありました。
ラストの切腹も迫力があり、圧倒されました。
ただ、言いたいことがわかりやすくて、奥行きがあまりないように感じました。
そういう作り方なのかな、、、
川でのシーンはとてもよかったです。
曲の流れるタイミングも、熊田せいあちゃんの名演技も必見です!!
親と子の愛情に思わず涙しました。
時代劇というか、時代劇設定のコントや新喜劇な感じ。
お笑い番組や欽ちゃんの仮装大賞、ビートたけしのお笑いウルトラクイズ的なネタを皮肉っているのか。
それとも純粋にパロディとして登場させているのか・・・。
ドリフ的なのがなかった(多分)のが残念!!
子供が出来てこういう作品を作ったんだろーな~というのが正直な感想。
ベタでラスト泣いちゃうけれど、くすっと笑ったりもするけれど。
悪くは無い。
けれども・・・だから感動したかというのとはちょっと違う。
なんだろ?この違和感。
時代劇というか、時代劇設定のコントや新喜劇な感じ。
どこかで観たような感がしました。
お話は・・・
脱藩の罪で死罪になった刀を捨てた侍・野見勘十郎。
ただ、お殿様の息子が母親が亡くなって以来、笑顔を無くしてしまったのを30日の間に笑わせたら無罪放免という「30日の業」に、娘・たえや門番が協力しながら挑戦するさまをコミカルに描いています。
前半ちょっと冗長でした。
30個ネタみせられ続けるのかと、途中ちょっとだるかったですけど。
さすがに30個みせてはいません。
あははっ。そりもそーだ。
30個のうちアタシ的なツボは・・・
一番最初のと大砲のでした。
シンプルイズベストとばかばかしい大掛かり感。
エンディングロールのある一行が一番受けました。
うどんすすり指導?だったかな?で、ほっしゃん。の名前。
これが正直一番大うけ~。
ラストの現代の墓の描写も蛇足な気がしました。
親子の絆や愛情がテーマっぽいのですが、娘に結構しゃべらせてしまっているのが残念。
ラスト近くのとうもろこしの前の野見勘十郎の表情とシーンはとてもよかったです。
ここが一番好き。
見てよかったと思える作品です!
最初の方は個人的にあまり好きな感じではないと思ったけど、見ていくうちに私も野見勘十朗を応援していて、最後は泣いてしまいました!
徐々に心を掴まれる作品です。
見て損はないと思います!!
良いものを観たなぁ
観終わった後に、「あぁ、良いものを観たなぁ…。」と素直に思える映画でした。ストーリーや世界観もさることながら、登場人物のひとりひとりがいい味を出していてとても面白かったです。
主役の野見さんが素人の方だと知って驚きました…!前半の情けない姿から、後半の凛とした侍の顔。人間臭さがたまらなくかっこよかったです。
「三十日の業」では、若君を笑わせるためにくだらないことに全力で向かっていく姿が面白くもあり、周りの人たちの温かさや家族愛に心が温かくなりました。ラストの元・野狐禅の竹原さんの歌うシーンには思わずグッときました…。
事前に予告CMを見たことはあったのですが、笑いどころもシンプルで面白くて、ほろりとくるお話に前知識なく観ても男女年齢問わず十分楽しめる映画なのではと思います。
評価は3.5点
試写会見ました。
良い意味で裏切られました。
1作目2作目と違って、分かりやすい笑いと涙を取り込んだ映画だったと思います。
若干残念なのが最初の30分のフリが長く、淡々と進んでいく感じが物足りななかったのと、何故さやのみを持ち刀を降らない侍になったかをうまく表現出来れば親子の関係性がもっと描け、最後はかなり泣けたと思いました。
なので評価は3.5点!!!
松本さんのやさしさが出た作品だと思います。
全42件中、21~40件目を表示