さや侍のレビュー・感想・評価
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話の筋とテーマだけであげたい。
ああ、この映画の主人公は野見さんであると同時に松本人志そのものなのだな。いつものパターンなのだなと思った。
ただ、いつものパターンがとてもいい。
これはやることなすことけなされてしまう松本そのものだ。
この映画の主人公は本人でもよかったかもしれないが、最後のあの迫力はこの人じゃないと出ない。
そこだけは演出の凄みを感じた。
しかし、だがこの映画の肝というか惜しいところをあげつらうなら、それはそれで山のように出てくるのである。
それを一口に言うなら過多であるというふうに言えるだろう。
そんなこと言わなくても大丈夫だという台詞が多い。
むしろそれは入れちゃだめなところだろうという印象だった。
演出にもそれは言えることで、こんなことしなきゃいけないのかと飽きてくる。似たようなことをやってはいけない。
似たようなことをやるのだったらそこに何かが必要なのだ。
ボケたらツッコミが必要なのだ。
それは観客であってもいいだろう。
退屈という意見もあったようだが、それほどそこは感じなかった。
全体通せばぼちぼちだったように思う。
甘えの落とし穴
一体誰が一晩で人間を撃ち出す大筒や、ロデオマシンを準備しているのだろう? ─ などと考え出したら、そこから先、どんな物語が展開しようとも映画が信じられなくなります。
観客は これくらいは見逃してくれるだろう、といった甘えの落とし穴を作り手に掘って欲しくなかったです。
近所のゲオではいつも貸し出し中
いまだにレンタルの回転率がいいので気になっていた。
しかも旧作なのに3本も稼動している。
先日、たまたま1本空いていたのでようやく借りて観た。
働くおっさん~で脚光を浴びた素人を主役に抜擢し
公開前情報での設定で引き込む、いわゆる「掴みはオッケー」
松本氏に対する先入観は気にせず観たつもりだが、
はっきりいってツマラナイ。1以下を付けられないのが残念なほど。
金を掛けた学芸会。冗長。時間返せ。最後の10分だけでいいだろ。
と、沸いて出るのは恨み節ばかり。
それでも前述通り、ネームバリューと掴みで
それなりの数字が出てしまうのは皮肉な現実であろうか。
働く~はいわばソリッドシチュエーションスリラーだと思う。
わけもなく、ちょっと変なおっさん達を一ッ所に閉じ込めて
特定のベクトルを与える事で発生する化学反応を観察する。
そのコンセプトが面白かった。
無駄が無く、大掛かりな舞台装置とは真逆である。
今作で終始強面の演技を続けた伊武雅刀が、同じく家老役を務めた
「桜田門外の変」の台詞を借用・改変しよう。
「馬鹿めが…!映画を、どうするつもりなのだ…!!」
既存の映画ではないものを作りたいという意欲には期待するが、
作外で語るよりも作品で見せて頂ければと思うだけである。
松ちゃんが描く、父と娘
松本人志の映画監督第3作目。
刀を持たず鞘だけ持ち歩く“さや侍”とその娘を描いた時代劇。
「大日本人」と「しんぼる」は良くも悪くも松ちゃんのシュールな世界観が炸裂した作品だったが、本作は意外や意外の好編に仕上がっていた。
切腹を免れる為、さや侍が笑わない若君の前で披露する“三十日の業”は野見さんの頑張りに笑える。
父に呆れ果てているが、本当は父を信じている娘たえ。
そんな娘へ父が遺したラストの辞世の句には素直にホロリとさせられる。
同時に、松ちゃん自身が愛娘へ捧げた思いのように感じた。
野見さんは役者には出せない平凡っぽさが出ている。たえ役・熊田聖亜は達者な演技。
松ちゃんの監督作の中では一番好き。
クスッ(^ω^*)ともしない。
まさか1度もクスッ(^ω^)とする事がないとは思わなかった…。
とにかく、この作品について何も深く考えてはいけないこと。
設定は凄くいい感じなんだけどなぁ…。イジメられてる感があって可哀想に思えて…おっと…深く考えちゃいけない。お気楽に見るものなんだ…。うん。
ラストはハッキリ言って悪い意味での裏切られ方をしたかな。
この人の一生ってなんだろ…。まぁ、いっか。
お笑い芸人の見た童話
松本人志さんの良識的な部分というか
こういう味わいの作品は今後もう撮らないんじゃないだろうか?
童話だから
一人残された娘がどうなろうと、若殿が城外に出て戯れ合おうと関係がない
殺し屋の技が通用しないのも全く問題無し
道端の石碑は誰も見向きもしないけど、大昔にこんなアホな侍がいたよということの証として朽ち果てずずっと残るのでしょう
●意外な一面が見られてほほえましかったので3.0点
巡り巡り巡り巡って
映画「さや侍」(松本人志監督)から。
侍が竹林から走ってくるオープニングシーンと
最初から約9分間、台詞らしい台詞がほとんどない展開に、
ちょっぴり期待したが、「30日の業」たる変な処罰から
物語がわからなくなってきてしまった。
映画のジャンルを確認する必要を感じた、笑えないギャグが
とことん続く。
いい加減にしろよなぁ、と呟きながら、ラストシーン。
きっとこの30回目で、悲しみに浸っていた若殿がニコッとして、
めでたしめでたし、侍は無罪放免を予想していたが、
期待に反して笑わず、切腹を言い渡される。
もう一回与えられた「辞世の句」で面白いことを言い、無罪放免・・
という勝手に想像したストーリーも、裏切られた。
ただこの時から、映画の軸である、父と娘という親子の関係が
急浮上してくる。
娘に悟られないように渡された、娘に宛てた手紙。
(竹原ピストル作詞作曲のエンディングテーマ曲)
「巡り巡り巡り巡って あなたが父の子に産まれた様に
巡り巡り巡り巡って いつか父があなたの子に産まれるでしょう
巡り巡り巡り巡って ただそれだけですがそれが全てです」
お笑いの映画と勘違いしていた私は、ここで号泣。
「父と娘」の関係って「母と娘」とは全然違うんだよなぁ。
映画「アルマゲドン」の「父と娘」の親子愛を思い出した。
ドブネズミみたいに~♪
地位も財産もない、ただ逃げ回る刀を持たないお尋ね者、わが娘からですらも責め立てられるとは、侍というには程遠く、天地雲泥の差があり、それはまるでドブネズミのよう・・だからこそのキャラ設定が面白い。
逃げ場を無くし、回りからせきたてられ、冷たい視線の中、何度も切腹を申し渡され、くりかえしおこなう30日の業、そこに観えてくるものは、さぶーい笑いを、時に身の危険を冒しながら、ただただ真剣に体当たりしゆく、物言わぬドブネズミのよう・・だからこその美しさが次第ににじみ出てくるようだ。
最後の恩赦にも応えず、侍となって切腹しゆくその姿は、迫真の演技であり、悲愴の中に魅せた美しさ・・だからこその侍の本懐、天に昇りつめた姿だ。
松本人志監督作品だからと映画館で観た時は、笑うということに注目し、だからこその裏切られた感があった。
しかしDVDで、再認識したことは、汚いおっさんが魅せた演技や笑いを超えたドキュメンタリ―作品であるということであり、だからこその汚いおっさんが素で放った、人間としての最高に美しい姿がそこにあった。
新たなる大感動がわいてきたので、だからこその感想を書いてみました。
観るべき映画だとは思うけど・・・
『大日本人』『しんぼる』と打って変わって、一応正当な時代劇。
そして監督本人は出演はなし。
さらに主役を有名な俳優じゃなくて一般の素人。
このこと自体が斬新でかつ評価されるべきところだとは思います(^_^)
ただ映画の内容的には・・・
冒頭のローリー、りょう、腹筋善之助の3人組が登場するシーンの外連味たっぷりな演出はかなり期待させたゎくo(。・ω・。)oゎく
でもその後は・・・スーパージョッキーのガンバルマンよろしく色んな方法で若様を笑わせるのに奔走しては切腹を申し渡される堂々巡りε-(´・_・`)ハァ・・
実際主役の野見さん自体が台詞がほとんどない上、かなりキャラ立ちした風貌だからその分違和感と言うか異物感が増してきているのかと思いきや、意外にすんなりと映画自体に溶け込んでて異物感がほとんどなくなってしまってる。
これは松ちゃんの誤算の部分なのかどうか分からないけど、これでインパクトがかなり消えた。
30日の行を諦めないで続ける姿に心を打たれて、庶民もさらには役人も応援していくようになるけど・・・これはほんとに松ちゃんがやりたかったことなのか?
ラスト坊さんが娘に向けて伝言を歌で伝えて、さらに墓の前に立ってたら幽霊が芸をやって・・・くどい!!(゚Д゚)
これはどっちか1つにしないと。
個人的には全然笑えないしただつまらない映画になってるのがすごく残念(;´Д`)
でも松ちゃんの監督作品で、素人を主役に抜擢したという実験的な映画としては評価できます(^_^)
正直面白くはないけど観るべきでしょう。
日本映画の歴史に残る。
とにかく素晴らしいの一言。
松ちゃんついにやってくれた。
素直に見れる笑える泣ける。
さすがです。
役者スタッフエキストラすべてが一丸となって作ったのがよくわかります。
すごく楽しかったです!
お前は最高の侍だよ。
ワンランク上のおっさんは〜〜〜女性をゲットする、ぁ、ち、違うかな、素人のおっさんでも〜〜侍を演じる事が〜〜〜出来る〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
つまらないって言ってるやつは、野見さんを知らないだけ。なのでしょうみ内容はどうでもいい笑
大体、映画に出たくても出れない奴が多い中、まさか素人のおっさんが主演出来ること自体ワンダーボーイの証。まぁボーイじゃないけど。これが記録として一生残るわけだからね。野見さんおめでとう。面白かったし、一生懸命さ伝わった。
口数少なかったのは、恐らく台詞覚えられないから笑
そしてMVPは、この娘さん。一番頑張っていたね。是非成人になったら野見さんの他の作品を見てもらいたい。若い時に見るとトラウマになる可能性あり泣
追伸:松本監督、働くおっさん劇場3rdシーズン早くみたいんですけど。
父って凄い。
いつもCMに乗せられて観ると後悔しますが…今回は違いました。
前半父はほぼ喋らないので何考えてるか分からない感じでしたが、最後に娘の前で父が見せた侍の姿に心打たれました。
かっこ悪くて不器用で、多くは語らないけれど、背中で語る。そんな日本のお父さん大好きです。
自分もいつか、子供に誇れる様な人になりたいなと思いました。
タイトル負け
面白いかな?独特の笑いは相変わらずで、ストーリーも普通な感じがします。働くおっさんは良い部分、悪い部分がありますね。良い味がでてるとこもありますがセリフがどうしても下手なんで、そこで引いてしまうんですよね~でも最後の切腹はかっこよかったです。全体的が微妙すぎて面白いかどうか判断しにくい映画です。
子供へのストレートなラブレター
松ちゃんは純粋な人なんだなと思った。
まず物語は単調だが、最後さや侍が死んで子供に手紙を読むとこから唄への流れに涙が止まりませんでした。
ストレートな作品で、子供への親心がまっすぐに表現されてると思う。
また野狐禅の歌声が良すぎました。
久々にストレートで心打たれました。
笑えないくらいに真剣な笑い
『大日本人』『しんぼる』で賞賛(と、同じくらいの困惑)
の声を浴びた松本人志監督の第三作。
上映も終了した時期なのに今更レビューです。
前作『しんぼる』を観た時も考えたが、松本人志という人はきっと、
“笑い”ってものに対して笑えないくらいに真摯な人間なんだろね。
『三十日の業』はエンターテイメントを生業とする人間にとっちゃ
絵空事でも何でも無いだろうから。
『必ず観客を楽しませなければ』というプレッシャーに耐え、
それこそ死に物狂いでネタを練り続ける。
お笑い芸人であれば、自分が笑いのネタにされる事にも耐えなきゃならない。
難儀な仕事だね。こないだの27時間テレビを観てたせいもあるかもだが、
ちょっとした崇高さすら僕は感じます。
最初は「三十もネタがあるならひとつくらい
笑えたらいいなあ」くらいの感じで映画を眺めていた自分。
はたして登場するギャグは“どじょうすくい”や“人間大砲”等々、
伝統芸と呼んで差し支えないくらいにベタなネタばかりで、
必ずしも大笑いできたとは言えない(観る方によりますけど)。
だがいつの間にやら、その『笑いたい』という気持ちが、
『笑ってあげたい』という気持ちに変わっていた。
映画を観る内、あの野見という男を応援したい気持ちになってたんだろう。
笑えない男が、人を笑わせよう・人に笑われようと必死になって頑張る——。
みっともないけどカッコ良い。
や、みっともないくらいに一生懸命だからカッコ良い。
そして、物語でも演出でもまさかの展開を見せる終盤。
いつも俯かせていた目をきっと上げた野見には鬼気迫る迫力があった。
(あのシーンだけはとても素人さんにゃ見えんかった)
三十日目で失敗した時点で彼は切腹を覚悟したんだろう。
与えられた業は果たせなかったのだから、失敗は失敗。
辞世の句までハッタリに使い、侍としてのプライドを汚す事は出来なかったのかも。
辞世の句は、若君ではなく、未来の娘を笑わせる為に残していた。
野見にとっては、侍として死ぬこと自体は
必ずしも重要ではなかったんじゃないか。
娘に誇ってもらえる父親として死ぬことこそが一番重要だったんじゃないか。
ハッキリ言って身勝手な最期だよ。娘残して死ぬなんて。
けど父親ってのは、自分の生き死によりそういうものを大事にする生き物かもね。
以上!
今回もユニークな映画でした。
次回作も楽しみにしてます。
<2011/6/19鑑賞>
う~ん、、、
往年のまっちゃんの笑いを期待して臨むと、たぶん残念ってなるかも。
親子のあったかい絆や、こどもに親としてこう思われたいっていう願望だったり、
こどもに対しての愛情の深さだったり。
こういったことを笑いよりも伝えたかったのかな、、、
そう思っていなくても、自然とそうなっていったのかなって思いました。
野見さんの一生懸命さがとてもけなげに見えたし、
体を張って挑んだシーン、ちょっとケガしちゃってたりかわいそうだなって思ったりもしました。
素人さんにそこまで求めるのも、、、うーん斬新と言えばそうだし、
やりすぎ?と思えばそうかもしれないし、
野見さんや、子役の熊田聖亜ちゃんのがんばりが光った映画でした。
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