「意味はわからないけど、そこそこ面白かった。でも邦画ファンとしては、もう少し上を目指してほしい。」さや侍 Push6700さんの映画レビュー(感想・評価)
意味はわからないけど、そこそこ面白かった。でも邦画ファンとしては、もう少し上を目指してほしい。
松本さんの、この映画の前の作品、「大日本人」は映画館で(レビューも書いた)、「しんぼる」はDVDで見ました。
松本さんの映画は、頭で計算しない、感覚的な作品が多いと思います。
こういう映画はヨーロッパ系に多くて、たけしさんも以前、はまっていて、そういう傾向の作品作っていたけれど、私はちょっと苦手です。
感覚的に合っている人はおもしろいのだろうけど、合ってない人はまるで面白くない。
今回の映画は時代劇なので、なんとか見られたけど、「しんぼる」はきつかった。
松本さんはお笑いのセンスがあって、それで今までうまくやってきたのだろうけど、映画的センスとはちょっと違うと思う。
例えばですけど、歴代の3大ギャグは、谷啓さんの「ガチョーン」とたけしさんの「コマネチ」、志村さんの「アイーン」らしいんだけど、たけしさんの「コマネチ」と他の2つは明らかに違う。
たけしさんの「コマネチ」は体操選手のナディア・コマネチのハイレグは面白のだ、ということを体全体で表現しているギャグ。
面白さと、ねらいがはっきりしていて、それを体全体で表現している。
他の2つは、意味はないけれど、なんとなく面白いギャグ。
バラエティーなどでは、使いまわしがきく分、他の2つの方がいいのだけれど、映画でやるのなら、「コマネチ」的なものだと思います。
松本さんの映画は、例えばですけど、2時間「ガチョーン」「アイーン」を連発しているような印象がある。
それはそれで面白いのだけれど、邦画ファンとしてはもうちょっと上を目指してほしい。
ちなみに「大日本人」は、前の自分のレビュー見たら評価4.0つけていた。
たぶん最初のところがドキュメンタリータッチで、「ガチョーン」「アイーン」的なギャグが使えなかった(結局、最終的には使ったけど・・・)ので、その分面白かったのだろうと思いました。