コクリコ坂からのレビュー・感想・評価
全43件中、21~40件目を表示
映画館で見ましたが映画館で見たことを後悔しました。 好きな人は好き...
映画館で見ましたが映画館で見たことを後悔しました。
好きな人は好きそうですが、淡々としたお話で見ていて飽きてしまいました。
感動しました。
ラストスパートが凄かった。
笑えるし泣けました。
最後の船長さんの台詞には
感動しました。
勝手に紡がれていくものはなく、紡いでいくんだ、誰かが紡いでいるんだというメッセージがありました。
カルチェラタンはその縮図に思います。反対反対と大勢で声をあげるより、メルの掃除しようという提案のほうが何倍も意味あるものだった。
演出に物足りなさを覚えましたが、それでも面白かったです。勉強になりました。
そんなジブリ。
原作が少女マンガで、わたくしが苦手とする恋愛モノでしたが、
魅力的なカルチェラタン、生き生きとした学生たち、懐かしい昭和の町並みと、その風景、と、
さすがジブリ。
リアルではなく、あくまでリアル風な作画表現は、逆に実写では難しいでしょうな。
声優も、岡田くんはちょっと向いてない気もしましたが、
長澤まさみは、キャラと合っていて、良かったとおもいます。泣くシーン以外わ。
で。
気になったところはですね、まず、音楽の使い方。
音楽自体はむしろ良かったんだけど、使い方が悪い。とくに歌物が。
そこで流すなよってばかりに、全てのタイミングがおかしいし、シーンともマッチしていない。
「上を向いて歩こう」なんか、無理矢理ねじ込んでるよーにしかおもえなかったし。
一見、『おもいでぽろぽろ』っぽいんだけど、使い方がまったく違いますね。
あとは、スピード。絵の動き。
些細なところなんだけど、前半のスピードが、ちょっと気になった。
コマ飛ばしみたいで、なんか気持ち悪い。
そしたら、ホントに意図的なスピードアップをさせてるよーで、なんだかなー、と。
ストーリーの方だと、やっぱり出生の秘密の件がねー。
ちゃんと説明しとけよ、隠す理由も、聞く手間もないだろって。
お父さんが戦地へ行ってても、お母さんは残ってたんだしなあ。
んで、
それを話すシーンも、順番はさておき、どちらかは省略できただろーし、
要らないとしたら、シュン君とお父さんの会話だね。
「アイツに似てきたな」って、ココ、結局、無意味なシーンになっちゃうし。
あ、あと、ウインクも要らん。そんなキャラじゃねーだろ。
んでラストの、あのシーンの流れ。
電話があって、呼び出されて、慌てて向かうじゃなくて、
予め事情を教えてもらってたシュン君が、
会わせたいヒトがいるんだってウミちゃんを連れ出して、自転車の後ろにまた乗せて、
坂道を下りながら、誰々に、何時までに行けば会えるからって説明させて、そんで船の上で三人が出会う。
で、いいじゃん。
自転車もちゃんと伏線になるし。
三輪車とか出して、急に話を盛っちゃダメだよ。
説明が足りてないのは、
あと、人物関係やその背景で、そもそもウミちゃんの家族構成がよくわからなかった。
何人キョウダインなのか、一緒に住んでるのは誰なのか。
あ、お母さん生きてたんだ、とか。
写真とか、下宿やってるとかセリフであるけど、足りてる気はしなかったな。
そしたら、もーじゃんじゃん喋らせて、
長女とか次女とかテロップ入れてもいいじゃね? 大林宣彦みたいに。
そいや、メルって呼ばれてる理由も、説明あったっけ?
んでさ、ウミちゃんって、掃除以外に何も…。
や、ま、いいか。。。
とゆーね、なんか注文が多くなってしまいましたが、水準は低くないとおもうし、
ゲドと比べるとねー、何もかも赦せる。
そんなジブリ。
うーん
その時代の雰囲気はよく表現されていると思うのだが、学生運動になじみのない世代からすると、違和感を感じざるを得ない。「ひく」って感じかな。
主人公に感情移入することもなく、正直退屈した。
平板な感じ
話は分かるんだけど、正直どこが面白がれるポイントなのかよく分からない、平板な感じがした。
学生運動が盛んだった時代の雰囲気に実感がないから面白がれないのか、とも思ったが、ジブリ映画でそんな高齢者だけをターゲットにしてもらっても困る。
そして、本作のクライマックスである少女・海と少年・俊の関係が判明して行くくだりは、ご都合主義さえ感じてしまい、チープな印象さえ。うーむ。
しかし、相変わらずアニメは素晴らしい。家事の細かい所作まで絵のキャラクターがきちんと芝居をしているのは、見ているだけで楽しいし面白い。こういうのは経験の蓄積が為せる技なんだろうな、と思う。
画が綺麗!音楽は素晴らしい!でも、何だか解らなかった
スタジオジブリの作品て、殆んどハズレ無しの記録
で今日まで来たけれど・・・
その神話も、もしかして崩壊するの?!?
相変わらず、画像が綺麗で、心が和む!
音楽もファーストシーンから良いよね!
それに、坂本九さんの『上を向いて歩こう』は、ぐっと心に
来ました。
坂本さんの事故死を知るものには、どうしてもその記憶が重なりあう・・・
とても、大好きな歌で、あの時代を象徴しているけれど・・・
あの曲を聞いたら、何故か今年の3,11の震災の事もだぶってしまいました。
そして、私は個人的に、映画の内容より、自分の想いが九ちゃんの事故死にそれて
行ってしまいました。
映画って本当に、難しいね。時代を表現するのに、音楽は必要不可欠
そして、アニメでは声優さんの声が大切な点と同様に、音楽の持つイメージも
とても大切で、またその音楽にまつわるイメージも大事な要素だと
この作品で痛感しましたね。
決して、あの九ちゃんの歌がいけないのでもなく、それを使ったのが、
ダメと言っているのではありません。
選曲の重要性に改めて気付いたのでした。
青春の淡い初恋は、むねキュンで、「好いよね」って言う映画なのかな?
途中、シェークスピアの世界になったらどうしよう的な心配が、脳裏を
かすめましたが、心配には、及びませんでした。ホッとしました。
絶対に、懐古趣味ではないでしょう・・・?
昔は、純情で、純粋で、心優しい善い時代でした!ってことを監督さんが
言いたい訳では決してないはずだけれども・・・
では、何が言いたくて、この作品創ったの?って、私は素朴に疑問が沸きました。
今の時代、受験勉強もヘビーで、景気も悪いから、進学や、就職も不安かも
知れないけれど、
やっぱり、そればかりでは無いと思うのだよね。
今の、ティーンもそれなりに楽しんで、そして悩んでもいると思うのだけど、
それって、今も昔も、全然変わらない、人間本来の普遍性だと、思うけど
テーマが私には、ハッキリ掴めなかった、久し振りの宿題映画になりました!
よかった
観終わってすぐの気分、
なんだか晴れ晴れとしていた。
爽やかですがすがしい映画。
色んな評価があるが、私は好き。
時代、恋愛、学園闘争、出生がテーマだが、
まず、母親の代わりに、早起きしてご飯を作って洗濯をしてから
学校へ行く主人公をみた時点でグッときた。
恋愛に関しては、もうちょっと甘酸っぱい
シーンやセリフがあってもよかった気もするが、
ふたりの表情やしぐさで気持ちは十分に伝わってきた。
さりげないしぐさに隠れた意味を汲み取ってほしい。
耳をすませばのような
青春恋愛映画として期待すると、
物足りないかもしれない。
だけど直接的な言葉は少ないものの、
それ以上にもどかしい気持ちや、
強い気持ちが感じられた。
出生の事実をつきとめるため、
ふたりは過去を辿る。
私は小さいころに親が離婚してるため、
主人公の気持ちとリンクするものがあった。
そのためか、映画の最中、
三回は泣いた。
あとは、理事長のキャラや、
生徒会長やその他生徒のキャラが個性的で
面白かった。
現代で、
『きさま、、、』なんて言葉はなかなか聞かないので、
笑ってしまった。
なんというか、メインで登場する男の子たちが皆、かっこよかった。
よく気がきくし、気持ちが熱い。いい!!
個人的に好きで印象に残っているシーンは、
雨の中、風間がメルに自分たちは兄妹かもしれないと打ち明けたとき、
メルが間髪いれずに、
『じゃあ、どうすればいいの?』と聞き返すシーン。
それまで表面上はわざとらしいくらいあっさりとしていたくせに、
もうお互いの気持ちを知ってる前提でしか出てこない言葉に、
ヒョッとなった。
風間も動じず普通に答える。
『今まで通り、普通の友達だ』と。
ただ、去り際にメルの手を一瞬にぎって走り去る。
見逃してしまいそうなほど一瞬だが、
このしぐさで猛烈に切なくなった。
切ない恋愛も父への憧れも恋しさも、
自分の経験した気持ちと重なる部分が多かったので、
より共感できる映画であった。
余談ですが、
映画の中のお弁当がめちゃくちゃおいしそうにみえた。
コクリコ観てから、しばらく気合い入れてお弁当作ってます。
そういう意味でも、頑張るメルから刺激をうけました。
60代の人には懐かしいかもしれないけどそれ以外の年代には面白さがわからない映画だと思う
団塊世代の青春ものの色彩が強すぎる。学生やアパートの住人が肩を寄せ合って歌うシーンは
理解しがたい。主人公が少年に恋してそれが実は兄弟というストーリーと聞いていたが最後にはうまくまとめてハッピーエンド。
現代じゃないからこじつけられたと思う。時代背景がない人には駄作である。
こうして日本が出来ている 朝鮮戦争を通して日本を説く
ただの恋愛話だと思ったら、裏にある壮大で決定的なテーマ、背景があった。そんな60年代の風情を音楽で語るのがこの映画の特徴だ。ジブリとは、年齢関係なく誰でも感動できるというよさがある。それは子供の目で見てもわかりやすい内容であり、なおかつ大人にしか理解できない深い意味も含む構造だからだ。さぁ今回はといえば。今はもう無い戦争の後、戦争で親を失った子供が他の人に養子として預けられるといった事がよくあった、そして戦争で戦った兵士は偉大なるヒーローなのだ、というメッセージがある。そんな重いテーマとは裏腹に、そこはジブリ。父親を無くしたヒロインの海は俊という温もりを見つける。そんな恋愛じみた話がしっかりあるのだ。最初の旗揚げが「求め」 最後は「捧げ」という話がしっかり軸としてある。そういう二つの意味をしっかり感じさせる映画であった。
ときめかないオトナ版ジブリ。
今やジブリのアニメとなれば、なんやかやと敷居が高い^^;
出来が良くって当たり前、だから昨今では言われ放題。
その一端を作ったと言われる息子、吾朗氏の第二弾である。
高々アニメ制作会社だというのに、何だか哀れな気がする。
最近の米大手アニメ制作会社の不振続きを彷彿とさせる。
でも今作を観てまた思うのだ。吾朗氏は、どうしてそんなに
このジブリにこだわるんだろうかなと。
何を監督してもおそらく、父・駿氏は超えられない(ゴメンね)
どころか、常に父子で戦争して(汗)合わないものを合わせて、
(またその製作ドキュメンタリーをNHKでやるみたいだけど)
そういう裏騒動を、ジブリファンは果たして見たいのだろうか。
ファンが見たいのは、そこではないと思うんだけどなー。
さてこの作品、タイトルを聞いてもまるでピンと来ず、
ところが観始めてすぐ、アレ…?この話知ってるぞ。なんで?
と疑心暗鬼に。(ちゃんと情報を集めない自分が悪いんですが)
あらやだ~、1980年に「なかよし」で連載されていた、高橋千鶴の
同名漫画。あー!そっか、だから読んだ覚えがあったワケだ。
私は「りぼん」派だったので(聞いてないですよね)なかよしの方は、
友人に借りたり、ボチボチ買ったりで、熱心なファンじゃなかった。
でも高橋千鶴はけっこう有名だった。ヒット作は数多い。
ただこの話…あまり面白い話ではないんだよなぁ^^;なんというか、
出生の秘密モノ(当時流行ってたんですね~赤いシリーズとかね)
に絡んだ恋愛と学生生活を、駿氏はグ~ッと時代を過去へ戻して、
オリンピック当時に据えてしまった。懐かしいにはこの上ないが、
古くしたうえに表立った恋愛行動を排除しているため、今までの
ジブリで描かれてきた(古いんだけど、アッサリしているんだけど)
胸がキュンキュン♪するようないわゆる『ときめき』が感じられない。
吾朗氏にその腕がないのか(さっきからホントにゴメンね)果てまた
脚本自体の失敗なのか、悪くはない話なんだけど、なんか残らない…。
しつこく予告編で流されたテーマ曲、坂本九の上を向いて歩こうなど、
選曲はトビキリ♪いいのに、それがなぜそこで?と思うシーンで流れ、
心に残っていかない。。すごく残念。思いきり退いたのは、俊が海に
父親のことを告白するシーン。。エ?なんでこのシーンでそんな曲を?
と思ってしまった。すごく重要なシーンなのに、もしもこれが実写なら、
男女のクローズアップで胸が張り裂けるような告白シーンだというのに、
なぜだ…?と思った。おかしな話だけど、そこで冷めたのは確かだ。
これ、ベースが少女漫画だから、ということではないんだけど、
海が父親を慕う気持ち、自らを奮い立たせて俊に近づいていく気持ち、
海っていう子がどれだけ自分に正直でいられるか、真っ直ぐになれるか、
当時の女の子が男の子に先ん出て告白するなんざ、相当の勇気なのに、
その海本人の描き方に一貫性がないおかげで(ここが父子の違いかも)
観客は彼女の気持ちに寄り添うことができない。入っていけないのだ。
だから胸がキュンとかズシンとか、今までのジブリ版オトナのアニメ?に
感じてきたものが感じられない。俊がとる行動の裏も男の子ならではの
意地とかね、プライドとかね、すごく巧く描かれているんだけど、なんか
やっぱり一貫性がないんだよなぁ。多分これって吾朗氏、つまり監督が
描いたキャラにのめり込めてないというか、どこか他人事、オトナ目線、
父親の世界観に遠慮してるのか?理解していないのか?分からないけど、
どうもそんな気がしてならないのだ。本当に自分が描きたいものが描けて、
表現できていなければ、おそらく、キャラクターが活きてくるはずはない。
今作でもチラリ語られるけど、戦争が奪ったもの。遺したもの。
二つの恩恵が見事に融和しているのが横浜、古いものと、新しいもの。
会社が古くなれば、体質も古くなり、考え方は固まり、右向け右になる。
海や俊がそうしたように、吾朗氏は確かめながら(未だ監視されながら)
ジブリでこれからも戦争を繰り広げていくのか(それもいいとは思うけれど)
まだまだ迷いの多い思春期のような青年が描いた、それでも胸がキュンと
ならない(爆)不思議な作品だった。アリエッティなら、どう決断しただろう。
(潔い決断はそれが間違いでも気持ちの良いもの。一度やってみたら^^;)
子どもに見せる映画じゃないね
子どもに見せる映画じゃありません。
大人は、少し考えながら見ることが出来ますので、それなりに楽しみました。宮崎吾朗作品だからといって、否定する気もありません。
予定調和的すぎる感じがあり、可はなく、不可があるといった程度です。
詳しくは、以下に書きます。
子どもに見せる映画じゃありません。
何人もの人が指摘していますが、大人がいろいろ考える映画であり、
子どもにとっては、何が何だか分からない映画。
映画を見終わって「おもしろかったね」という子どもがいたら、
それは内容にまったく興味を持っていないか、親に対する気遣いが出来るかどちらかでしょう。
大人だって、少なくとも50代以上の人じゃないと、すっと感情移入できないのではないでしょうか。いかにもノスタルジックな、あざとすぎるとも言える1960年代演出満載ですし。
子どもが見る映画でないのなら、他の人も指摘していましたが、もう少し時間を長く使った方が良かったのではないでしょうか。
作品の中で説明しすぎるのも野暮ですが、登場人物のキャラクターも背景もまったく分からないし、カルチェラタンもあの学校のステイタスも分かりません。何のために出てきたのか分からない登場人物も、話を都合よく転がす一点のための、取って付けたような登場人物が多かったように思います。
「行間を読め」と言われても、無理です。伏線になるような描き込みはなかったように思います。
話の中心となるところ…主人公2人が、なぜお互いに恋心を持ったの?
恋の始まりは、それは些細なことです。女主人公の心境はまだ分かるような気もする(映像としては、旗を揚げるときに重なる、少年の飛び込み姿)けど、男主人公の気持ちは分かりません。旗を上げているだけで好きになれるのかしら(旗を揚げているのが彼女だと言うことを知っていたのかも分からん)?
あらためて、子どもに見せる映画じゃありません。
主人公2人の恋愛が、自分達が実は「兄妹」って頓挫しかけて、
それでも「好きだ」などと告白しあったりして…。
あわや近親相愛ではないでしょうか(近親相姦でないにしても)。
それを肯定してしまう話の流れには、少し抵抗があります。
でも実は、戸籍上「兄妹」なだけで、血は繋がっていないんだ、よかった!
…なんて、作品中の男主人公の言葉を借りれば、やはり安っぽい「メロドラマ」。
三度、子どもに見せる映画じゃありません。
ジブリ作品には、いつも反権力的な匂い、「運動」的な匂いがする。
権力に盲従しなさいとは言いませんが、反権力的なことがどれも素敵だなどとは思いません。
(カルチェラタンの取り壊しの反対運動にしても、学生は学校という権力に反抗するものの、押し切られて、強権的に取り壊しが決定する。でもその決定を覆らせるのに、最後に頼るのは学校側から見た権力である理事長だったりするのは、少し可笑しかったが)
ジブリ作品は子ども向けから、大人向けになったということでしょう。
小さいお子様には退屈かも?
夏休み期間ということで、小さいお子様連れの方もいましたが「こんな小さい子が観てもわかんないだろうな~」と思いました。
他の方も仰っているように、これは大人向けの作品だなぁと感じました。1960年代を生きてきた方々にはより楽しめるんじゃないかと。
ストーリーは単純ですなのですが、説明不足な箇所があり、意味がわからないままに話が展開していくのが不満でした。
カルチェラタンとはそもそもどういう建物で、その名前の由来は何なのか?
(昔は寮として使われていた?)
なぜ海は「メル」と呼ばれているのか?
海の母親はなぜアメリカに行っていたのか?(←もしかしたら作中に説明があったのかもしれませんが)
他にも挙げればキリがないのですが…。
でもカルチェラタンの雰囲気は好きです。
男性キャラはヒーロー役の俊より、水沼のほうに魅力を感じました(これはまぁ個人的な好みの問題なので)。
風間俊介が思った以上に良かったです。
近年のジブリ作品は、イマイチなものが多かったのですが、これは久々に良かったんじゃないかなと思います。
少なくともポニョよりは上です。
大人の女性好みに味付けされた昭和の距離感
監督がかの世紀の凡作『ゲド戦記』を世に放ちやがった宮崎吾郎だけに、期待より不安の方が遥かに上回っていたが、逆にハードルが低過ぎて、面白く感じた。
まぁ、ゲド戦記と比較したら、そりゃぁ何だってオモロいハズだが…。
全体の印象は、本格的に声優初挑戦した長澤まさみの演技は違和感が薄く、むしろ先輩の岡田准一より相当ウマいなぁぐらいしか無い。。
その程度のクオリティである。
昭和30年代の日本文化をノスタルジックに引き出し、賛美するスタンスは『三丁目の夕日』以上に露骨で、懐かしさを狙う了見が鼻について仕方がなかった。
清純な両者の若々しさを重点化した展開は、吉永小百合&浜田光夫が得意とした日活青春映画そのもので新鮮味が皆無。
わざわざ現在に、アニメ化する必要性に疑問視が拭えない。
第一、ガキの客共に舟木一夫や当たり前田のクラッカーとか懐かしフレーズをブツケたところで、作り手側は何をどうリアクションを求めているのであろうか?
不親切なサービスであり、意図が不明やから、その時代の魅力なぞ、伝わってきやしない。
集会シーンetc.で、「どいつもこいつも理屈っぽい学生どもやな〜〜ウザいわぁ〜〜」と、各キャラの厚かましさに引くばかりだった。
その割に1人1人の個性は極端に薄っぺらい。
要するに、一貫してストーリーの核が見えぬままなのは、致命的である。
恋なのか、学生闘争なのか、家族愛なのか、時代背景なのか、レンズの焦点が定まっておらず、《大人VS学生》の対立構造がボヤけ、盛り上がりが欠落している。
本来、中心である恋も朝鮮戦争がもたらした複雑な人間関係の延長上に過ぎない。
しかも、どのエピソードも唐突でオチなんざあった試しがないから性分がワルい。
主人公達が、何をそこまで熱く駆り立てているのか引っ掛かりが見つからないの当然やと思う。
まあ、『海がきこえる』とか『おもいでぽろぽろ』etc.ノスタルジックを売りにしたジブリアニメを好む人には評価が高い作品ではなかろうか。
すなわち大人の女性向けの世界観である。
《結論》
よって、男とガキはリアクションに困る。
では、最後に短歌を一首
『恋宿す 旗をくすぐる 潮風に 背伸びする坂 船出追ふ夏』
by全竜
何を見れば良いのか・・・
カルチェラタンの問題と、恋愛の話、どちらも中途半端な感じがしました。
あっさりと解決してしまった印象。
結果、「安っぽいメロドラマ」になってしまったような。
もっとどちらかに重心を置いてくれれば入り込めたかも知れいないなと思います。
特に、カルチェラタンの雰囲気や、学生たちの生き生きとしたキャラクターなんかは好きでした。
見どころがわからないまま終わってしまった感じです。
時代背景をもっと理解していれば、違った見方ができたのかな。
ジブリのくせに楽しめた
子供が観ても・・・何も感じないかも・・・。
そういう意味で夏休みのジブリ作品としては失敗するかも。
・・・今後のことを考えても痛いのかも。
でも、大人ならみんな観て欲しい。
ジブリじゃなけりゃ観る価値ないシナリオ。
それが、ジブリだから映える。
ある種ジブリの無駄遣い。
このまま海外展開して欲しい。
下手な作品より受ける気がします。
なんとなく展開が読めるから、予定調和を感じて
シナリオはいつものジブリらしく子供騙しでシラケてるけど、
丁寧な描写が惹きこませる。
ポニョ、アリエッティは最低だと思うけど
これは素直に面白かった。
コケれば続けられないだろうけど、
この路線はまた観たい。
控え目ながらジブリなアクションも混ざっていて
ドキドキもできました。
ただ、メルくらいちゃんと説明してくれないと・・・
大人にこそ観てほしいアニメ
前作ゲド戦記が散々だったので、期待せずに行ってきました。
一言でいうと…いい意味で裏切られました。
声優の長澤まさみにも全く期待してなかったのですが、
意外に透き通った声がまっすぐなメルの雰囲気に違和感なくハマっていました。
キャラクターのCGが惜しい感は否めませんが、背景の作画なんかは凄くいい感じでカルチェラタンの雰囲気なんかは最高でした。
それに何より嬉しかったのが、近年のジブリ作品の中では人物描写がダントツで良いと感じれた事。
水沼、哲学部の部長、そら、広小路さんなど、表情豊かなキャラクターが物語を一層盛り上げてくれていたような気がします。
作中のセリフでもあった「まるで安っぽいメロドラマ」で終わらせないのは、いまのところ監督の腕では無く、やはり長年ジブリを支えてきたスタッフがいるからこそできるのだろうと思いました。
好きな人だけ好きなら良い
18歳の男です。同い年の男友達と二人で行きました。こんなことを紹介したのはコクリコ坂は一緒に観る相手が重要だなって思うような映画だったからです。
ゲド戦記は苦手だったので、あまり期待していませんでした(笑)
簡単に書くと
音楽がとても多くて、
主人公・海は前半は堅苦しい印象なのに後半にどんどんかわいくなります。
何より改装前カルチェラタンが最高に魅力的でした。
後半になると少し失速しますが最後の巻き返しはちゃんとあります。
(まあ緩急と思えば)
ただ、登場人物を覚えるのが苦手な自分にとっては若干説明不足に思えます。
メルって誰?水沼?ヒロコオジサン?男なの?(笑)
結局一回目では整理しきれなかったので二回観に行きました。二回目にもなると細かい描写にも気付ける部分が増えて、余裕を持って鑑賞出来ました。
何か魅力を感じたのなら二回観るのもアリかもしれません。
以下ネタバレ
脚本から調べました
観た人は「あ〜」って納得していただければ。
主人公のあだ名「メル」は
フランス語のラ・メール(海の意)から来ています。
ヒロさんは広小路と言います。ヒロコオジサンと呼ばれていたのは自分の聞き間違えでした(笑)
信号機はU・W
「航海の無事と健康を祈る」という意味です。
俊の船からは
返答機とU・Wで
「ありがとう」
舞台は1963年なので
東京オリンピックや
それに伴う首都高拡張など
時事ネタも若干・・
個人的にはとても気に入った作品でした
なぜ、今、ジブリからこの作品なんだろう・・・?
う~ん。良いか悪いかで言ったら良かったんだけどね。
「なぜ、今、ジブリからこの作品なんだろう」って思ってしまったのが正直なところでした。
1960年代の横浜を舞台に、高校生男女の交流を描く。
戦争で船乗りの父を亡くした海は、父が亡くなった後も毎朝信号機を上げるのが日課。
そんな中、海が通う高校の文化部室棟(通称カルチェラタン)の取り壊しをめぐって学生運動を繰り広げられる。
取り壊し反対の風間俊と出会い、心惹かれていく。
~~以下、ネタばれ~~
1980年代生まれとしては、世界観に入れなくて置いてきぼり感が…
そもそも主人公、海(うみ)が「メル」って呼ばれているのも謎だし、(フランス語のラ・メールからきてるそう)、
学生新聞を作ってる俊から「ガリ切って」って言われても謎だし、(昔の印刷技術で、トレース紙のような紙に彫刻等のような鉄筆で文字を書き込み、それを謄写版に貼り付けてインクをつけ、ローラーでゴロゴロやって印刷する)、
激しい討論会があるような、学生運動も全く体験がないんだよな、残念なことに。
ブラウン管のTVみながら「もうすぐ舟木一夫がでるのに~」って言われて、出てくる舟木一夫がおじさん(おじいさん)なのは私だけじゃないはず!冷めた瞬間。
戦争でお父さんを亡くしたのに前向いて生きてるっていうのも古いし、
親友の赤ん坊を自分の子として戸籍謄本出すって…(よくあったことって・・・)
しかも、だから兄弟かも?!って韓流もびっくりですよ。
えっ?
正直、うーん…って感じです。
海がなぜメルと呼ばれてるのか等、??となる点がいくつかありました。
しかし説明は一切なく、さらに話の展開も早くて、なんだか無理矢理90分にまとめた感が否めませんでした。
前作アリエッティーよりはマシですが、最近のジブリはハウル以降がっかり続きで残念です。
全43件中、21~40件目を表示