「ジブリとゴロー」コクリコ坂から ロロ・トマシさんの映画レビュー(感想・評価)
ジブリとゴロー
ゴロー映画第二段です。
親子合作映画って部分が「純粋に物語、映画として正統に評価して観よう」って心構えにさせるのが、なかなか難しいかもしれないスね。
どうしたって、駿と吾朗、親父と息子の対比、競作、戦い、そっちの向きで、色眼鏡で観てしまうというか。
観客側の心持ちも、何と言うか、少し斜に構え、期待しつつ、軽く小馬鹿(?)にもしながら、的な?部分は少なからずは在ったハズで(なかったらゴメンなさい)。
自分としても、心持ちはまさしく“ソレ”。
野次馬的ノリ、ダメなら大いに叩いてやろう、でもフットワークは軽く…みたいな?
まあ、そんな気分で鑑賞してきました。
んで、鑑賞後に思ったのは「少し俺の考えが下世話だったかなー」という反省…。
そういうの抜きにして、良かったですわ。うん。
冒頭こそ、アニメアニメした雰囲気と描写に、このCG全盛3D全盛のご時世に直球過ぎないか?と思いはしたものの…
次々現れる舞台、風景、情景、建物の美しさや色使いの妙味。
集団でよく動き回るキャラクター。その豊かな表情、泣き笑い、アニメ特有の遊びゴコロ。イキイキしてるし、好評価!
んー。だからこそ、些細なツマラナイ部分が気になった、てものあって。
個人的に、ヒロイン海に思い入れというか、あまり魅力を感じなかったのに端を発し、何故に『彼女が中心に据えられた展開で物語が進む』のか、その理由付けと根拠が足らない気がした(主役だからでしょうが)し、それに付随してガリやらカルチェラタンやら唐突に観客側には不明な単語連発してきたり(しっかり後で分かるんですけど)…その他、途中、ん?おや?と思う部分が多々あって。
瑣末なことなんですけどね。
親父さんの脚本がそうなのか、ゴローの行間読みが弱いのかは分からないです。自分の読解力が足りないってのもあるでしょう。
ま。
そこ差っ引いても、鑑賞後の爽快感はなかなかのモノでした。
物語自体もオーソドックスな恋模様が甘酸っぱく、自分の好物だったし。
後半、少しウルッと来ちゃったりなんかして。
これからは、ゴローさんに対する色眼鏡を外すことにします。