「万能薬ミソ」ビー・デビル kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
万能薬ミソ
閉鎖的な村、しかも孤島。ロケ地はどこだかもわからないけど、朽ち果てた民家なんかがいっぱいあって、ホラーの雰囲気はとても良かった。おばあちゃんが4人、じいちゃんが1人、そしてボンナム(ソ・ヨンヒ)の家族4人、計9人の村。ボンナムの夫マンジョンもマンジョンの弟チョルジョンも島育ちで10歳の娘ヨニもそのまま島を出ずに暮らしている。
いきなり義弟に犯されているボンナムの描写。何が起こってるんだ?と閉塞感いっぱいになってるところへ、娘も父に性被害にあってる様子・・・年寄りたちはボンナムを奴隷のごとく農作業や雑務を強制する。おじいちゃん1人だけが浮いている感じ。ソウルで働いているヘウォンを羨ましく感じるボンナムであった。
ヘウォンにしても暴行事件に無関心だったり、ちょっとした暴力的な性格を覗かせていたので彼女中心になるかと思いきや、ボンナムの一人舞台だった。何人もの男たちから慰み者とされてきたので誰が父親かわからないが、その娘ヨニを連れて島を抜け出そうと画策するボンナム。しかし、娘が死んでしまったことでうちに秘めたる復讐心が爆発してしまう。といった内容。
ちょっと思い出したのが森村誠一の『野性の証明』だった。あの作品も凶猛性を生み出す感染症のようなものがあったけど、この作品にも草を噛んでいる描写があり、ボンナムもその影響があったのかもしれない。まさかの展開に度肝を抜かれる思いになったが、とても後味が悪い。ボンナムに何もしなかったと思われるじいちゃんが1人が取り残されたところが最も印象に残る・・・
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