「「お粗末だから鬱展開」、まさにこの一言に尽きる。」悪魔を見た abuさんの映画レビュー(感想・評価)
「お粗末だから鬱展開」、まさにこの一言に尽きる。
主人公の復讐は感情も理屈も破綻しており、逆に被害者を増やす結果に。こちらが望む展開には一向に向かわず、「え、なんでそうなる?」の連続。犯人側も追われているにも関わらず、まるでノープランで犯行を重ねる凝り性のなさ。そこに韓国警察の無能っぷりが加わり、見事に三拍子揃った“お粗末劇”が完成している。
リベンジもののはずが、なぜか主人公が犯行を止める側に回る矛盾。一体何がしたかったのか?復讐の動機も過程も、そして着地点すらブレ続け、すっきりしないどころかストレスだけが積み上がる。
グロ描写も予想よりは抑え気味で、間接的・暗示的な演出が多いため、テンポは悪く、緊張感も散漫。結局「私は何を見せられているのだろう?」という感覚に陥る。
視聴者のストレスを溜めることにおいては大成功だが、それが狙いだったとすれば相当な変化球。復讐劇としても、バイオレンスとしても、スリラーとしても、全てが中途半端。これを「韓国ノワール」として持ち上げるのは、正直無理があるじゃないだろうか?
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