劇場公開日 1976年12月4日

「お前はベンチを温めるために生まれてきたのか?」がんばれ!ベアーズ きりんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0お前はベンチを温めるために生まれてきたのか?

2022年1月10日
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鑑賞方法:DVD/BD

テイタム・オニール、
拍子抜けしたのですが、意外にも“ただの脇役”での出演なのでした。

衝撃的デビューの「ペーパー・ムーン」から3年です、
どんな名演を見せてくれるのかと思いきや、草野球のベアーズのメンバーそれぞれが(監督を含め)、実に面白いキャラ持ちなので、テイタムはチームの一員という役所に埋もれてしまってます。
この時代に多様性の肯定感もりもりです、
デブ、メガネ、黒人、ユダヤ人、ヒスパニック移民、シングルマザー。
テイタムが霞むのも無理はない。
むしろスター子役にだけスポットライトを当てない作意が好ましいと思える。

最年少記録10歳、
「ペーパー・ムーン」で華々しいアカデミー助演女優賞受賞。

過度の期待もあったでしょう、
期待に応えられない挫折もあったでしょう。
そして時の運もこの世には厳然としてあるんです。

早熟な名子役は大成しないとのジンクスを、身をもって証明してしまったのは寂しいけれど、でもその後の彼女の生きてきた道をこうやって見てやれることは、親心の目線で嬉しいし、

成人した彼女が思いがけずカメオ出演していた「マイ・ファニー・レディ」(オーウェン・ウィルソン主演)では、僕は旧知の同級生に偶然に再会したような驚き―
「元気そうじゃないかー!」
「ここで働いていたんだね!」
「最初の予定通りではなかったけれどOK OK!」、
という感激も抱きました。

落ちこぼれのベアーズ・・
間延びもするし、収拾のつかないこのチームの試合の騒動は、僕の人生の今ある状況の生き写し。
・親として子どもの応援席にいたり、
・選手としてバッターボックスに自分が立ったり、そして
・無能ながらも監督であったりと・・
ベンチを温める暇なく僕のプレーも8回に入った頃かと思います。

.
・・・・・・

2023.12.9.
修正しました
テイタム・オニールがちょい役で出ていたのは「新しい人生のはじめ方」ではなく「マイ・ファニー・レディ」でした。
失礼しました。

きりん
ねもちゃんさんのコメント
2022年1月27日

きりんさんのレビューを拝読したら
無償にテイタム・オニール😁の
ベアーズが観たくなりましたよ〜💦

ねもちゃん
NOBUさんのコメント
2022年1月10日

今晩は
 ”僕は、彫刻作家としてあまりにも早熟な、我が娘の行く先を案じてのレビューでした。”
 私の子供達(下の子)も4月で社会人になり、”ヤレヤレ・・”と思っているNOBUです。親の心配は尽きないですが、こればっかりは任せるしかありません。聡明な家人の血を引いているので心配はしていませんが。
 で、今作。
 いつ見たのかなあ・・。私のテータム・オニールとの出会い作品です。ツンと澄ました眩し気な表情が魅力的で・・。
 彼女のその後は、少し見ましたが、天才子役として苦労したようですね。一番ビックリしたのは、マッケンローと結婚した際に年齢を見て、”オイラヨリ、10歳以上も年上だったの!”と言う想いですかね。
 けれど、お元気そうで何よりです。では、又。

NOBU