劇場公開日 2011年3月12日

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「青春を感じさせる」ランナウェイズ 白波さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5青春を感じさせる

2021年4月25日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

ガールズバンドのアイコン、ランナウェイズの物語。
クイーン同様本国よりも日本でブレイクしたバンドで、マンガの様な本当にあったティーンバンドのサクセスストーリー。
当時の日本のセールスで、ツェッペリンと同等だったというのですから物凄いことです。
作中バンドの代表曲「チェリー・ボム」の制作秘話がサラッと語られるのですが、マジかwってなりますよ。
この作品は何よりキャスティングでしょう。クリステン・スチュワートとダコタ・ファニングの二人が秀逸です。
終盤では、バンドの絶頂期であり終焉と向かうジャパンツアーが大きく描かれていて、日本人的に嬉しい様な寂しい様な不思議な気持ちになるんですよね。
そんな彼女達の希望と不安が入り混じった姿がよく見て取れます。
ただ初監督作品らしく、若干アプローチが弱くも感じた部分もありました。
ロックスターの物語なので、栄光も挫折ももう少し派手に演出しても良かったのかな…と。
実際のバンドはあの後もまだ体制を変えて続けて行くのですが、あれはあれで見易い作りではありました。
何より彼女たちの、あの二人の時間はとてもよく描けていたと思います。
儚くも美しい、何とも青春を感じさせるフィルムになっていました。

白波