劇場公開日 2011年1月29日

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「名優にひれ伏す映画。」RED レッド とみいじょんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0名優にひれ伏す映画。

2022年2月16日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

楽しい

萌える

キャスティング勝ち V (≧▽≦) V
かつ、それを殺さない演出 V V

男性陣はあり得るとして、女性スパイにミレンさんを引っ張り出してくるセンス!!!しかも、この設定!!! 誰が思いついたのでしょうか?脱帽です。

ヴィクトリアとイヴァンの恋物語。若い人がやるとコントになってしまうのだけれど、このお二人が演じるとなんとロマンティック。毅然とアプローチを受けるヴィクトリア。臆せず愛をささやくイヴァン。貫禄が違う…(ため息)。
 パーティに潜入して工作するヴィクトリア。立ち姿だけで見惚れてしまう。

ボーグナイン氏の高笑い。若造をひよっこ扱いして、普通ならいら立つ場面なんだけど、この方だと何も言い返せない。しかも役が金庫番!!!CIAの機密情報を管理する役柄なんだけど、映画記憶の金庫番にも見えてきて…。 この方以外に考えられるだろうか!!!

マルコヴィッチ氏の演技初めて観ましたが、さすが名優(迷優?)の名をほしいままにしているだけある。「ありえな~い」「なんだそれ~」と指さして笑いたくなるけど、その一方で、この、ひょっとしたらありえるかもと思わせられるマジックは何なんだ。

アクションも物語の展開もゆるゆる…。でもだからゆったりと楽しめます(笑)。「死にに行くようなものだ」って、そんな緊張感ないじゃん!!!

このメンツで、まさかのアクション主体映画。
 このメンツだから、もっと心理戦みたいなスパイ映画かと思ったら、徹底的にドンパチに尽きる。あっけにとられるとともに、その突き抜け感がいつか癖になる。
 しかも!! ベタだけど、ベタが様になってうっとりとして仕舞うシーンも。CGで「ありえな~い!!!」と叫びたくなるアクションシーンも、役者の存在感にみとれてしまう。
 さすが名優達。つっこみたいけどつっこみを忘れて、「はあ~」とため息が出るゴージャスさ。
 もう、名優たちの貫禄を味わう映画です。

55歳でリタイア扱いには不満も感じるけど(ハードワーカーだから、早い設定?)、
何気ないふるまいに格の違いを見せつけられて、ひたすらひれ伏し憧れてしまいます。
こんな風に若造に格の違いを見せつけられるようなシニアになりたいな。

お気楽に見る映画。にしては贅沢すぎるぅ。
映画に、役者に、何を求めるかで評価はいろいろだと思いますが、
こんなお遊び映画があっても良い。
シーン、シーンを繰り返し堪能したくなります。

とみいじょん