「郷愁の函館」海炭市叙景 十二滝わたるさんの映画レビュー(感想・評価)
郷愁の函館
函館に旅行したとき、街の賑やかな繁華街は地元民じゃないからと言われたものだが、そんな観光地の地元人間の生活の陰影を垣間見たようだ。
朝市、レンガ倉庫、路面電車、五稜郭、トラピスチヌ、洋館、教会、夜景、坂道。
石川啄木が気に入った街だから、これらが全てだろうと勘違いさせられそうになるが、実は地方都市の観光地のほうが、大都市より確かな陰影と路地がしのびより、かつより鮮明に見えてくるということだろうか。街が凝縮されたような分、切なさも凝縮され、やるせない思いが募る。
函館山から見えるの海峡の光は何を照らしているのだろう。
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