「タイトルなし(ネタバレ)」ブラック・スワン yonda?さんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルなし(ネタバレ)
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序盤から自分とすれ違う場面もあるし、幻覚と現実の境のない場面が至るところにある。終盤は妄想が現実をこえて...みたいな。
白鳥の湖の女王役へのプレッシャーから幻覚を見るニナ。白鳥は完璧に踊れるが黒鳥との演じ分けは無理と舞台監督から判断される。
黒鳥は誘惑する。ストイックで美しく技術も才能もあるが、ざっくり言うとニナにはエロさがない。厳格な母の影響もあって自分を解放できないニナ。やはり黒鳥がダメで落ち込み続ける。
サンフランシスコからやってきたイケイケなリリーは黒鳥役にピッタリな美女。リリーがすすめてきたドラッグを断るが、それを酒に混入させたのを見るもあえて受け入れるニナ。
この後レズシーンになるけど、最後にリリーが自分の顔に変わるからやっぱりこれも妄想。
舞台監督に捨てられた元看板バレリーナのベス(ウィノナライダー)との事があって、話の流れでトーマスがなんかエロ師かのように思っちゃうが別段そういうことはない。
はじめはベロニカに、最後はリリーに女王の座を奪われそうになり、その主役への固執が邪悪な心を生み、役を奪う者がいるのなら殺すまでの思いが黒鳥ニナを完成させたみたいな。真面目で臆病な娘だったのが、濃く化粧して監督に主役にしてと直談判しにきたその欲に忠実な行動を買ったのが始まりだし。ホラー妄想や幻覚にはエクスキューズが入っていたしラストまでみっちりな映画だった。
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