劇場公開日 2011年2月26日

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「これぞ映画」英国王のスピーチ 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5これぞ映画

2011年5月1日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

知的

幸せ

映画の醍醐味溢れる映画だった。
ド派手な爆発やCGが凄いのではなく、無論3Dでもない。
演出、脚本、演技、映画の最もな基本が一級品なのだ。

メイン3人の演技が素晴らしい。
オスカーを受賞したコリン・ファースは言うまでもない。吃音演技の難しさ、ラストのスピーチには胸躍るものがあった。
ジェフリー・ラッシュは相変わらず嫌みなほど上手い。クリスチャン・ベールの受賞も分かるが、彼にも受賞して欲しかった。
ヘレナ・ボナム・カーターは最近多い特異な役ではなく、愛情溢れる役を好演。名女優だと改めて認識させてくれる。

英国王室を題材にしているが、これは一人の男がコンプレックスを乗り越えるまでの話。だからこそ共感出来、現代人にも通じる。英国王だろうと一般人だろうと変わりないのだ。
それを見事に昇華させた脚本の妙、おそらくイギリスではタブーであったろう題材に挑戦したトム・フーパー監督に拍手。

それにしても、何故日本映画界は、皇室を題材とした映画を作れないのか?
色々な事情は勿論分かるが、それを恐れず、タブーに挑戦する監督は居ないのだろうか?

近大