奇跡のレビュー・感想・評価
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物語が弱いし新幹線のおまけ感が強い
総合60点 ( ストーリー:60点|キャスト:75点|演出:75点|ビジュアル:70点|音楽:65点 )
場面場面の演出の質や登場人物の描き方はいいが、それらを積み重ねても1つのしっかりとした全体の流れが出来ていない。結局のところ、物語の大枠の筋道が描かれていない。枝葉を丁寧に描いてはいても、木全体の姿を描くという視点が弱い。物語としての流れが平凡で、作品一本を観たときの満足度が削がれている。この作品に限らず、どうも是枝監督はそのような傾向があるように思える。
それに九州新幹線開業に合わせた作品らしいが、新幹線の話が家族の話に無理やり入れられている印象があり、作品に溶け込んでいない。九州新幹線を映画で宣伝したいという意図が企画としてあったようだが、それも失敗している。
まえだまえだの少年期
今しかない少年期を撮ることが出来て貴重
脇の俳優がすごすぎて笑っちゃいそう(^^;;
なんだけど
母親と母親の母おばあちゃん、つまり
樹木希林と大塚寧々がまたリアルな演技だわね←変な共感が生まれた(笑
兄の方の三人組が駅前で出かける時
桜島に「行ってきます!」と一礼した瞬間☆涙…
いいね!少年の家出
家族観の一面性を突く
「そして父になる」では、あまりの父親目線への偏りと子供の存在の希薄さに違和感を覚えたものだが、この作品の徹底的な子供目線での作り方に触れて、バランスが取れた感じがする。是枝が撮ってきた子供を題材にした作品に対置されるのが「そして父になる」なのではないか。
両親の離婚によって二つに分かれてしまった家族。大人の身勝手がこのような状況を生み出すことと、そのことで子供が不幸になるという決めつけも大人の身勝手でしかないということを、この映画は我々大人に突き付けてくる。
働きの良くない夫に見切りをつけて鹿児島の実家へ戻った大塚寧々の母親と、アルバイトで食いつなぎながら好きなバンド活動を続ける福岡のオダギリジョーの父親。
二人の子供を抱えていながら定職に就かず、音楽に熱中している父親というものは、確かに他人からは褒められる存在ではないかもしれない。しかし、そんな父親と暮らす次男は、自分の親が求めているものを明確に知っており、自分の暮らしがどのように定められているのかを理解している。
一方の長男は、バラバラになった家族をもう一度もとへ戻すことを願ってやまない。自分の置かれている状況を受け入れることを拒否していることは、噴火している桜島のそばに何故人々が暮らすのか「意味が分からない」という、何度もでてくるこのセリフに象徴されている。
同じ状況に陥りながらも、その状況を肯定的に受け入れている次男と、それを拒み原状復帰を望む長男。子供にとって、どちらも自分が生きる世界そのものなのだ。
かるかんの味を「ぼんやり」と表すか、「ほんのり」と表すのか。同じ感覚を持っていても、どのように表現するかで印象は異なる。長芋と砂糖の素朴で柔らかな甘味を表現するボキャブラリーを通じて、物事を語るときの人間の限界を示唆している。映画はこのように、我々の認識がどれほど一面的に過ぎないものかを語りかけてくる。
奇跡だと思った
上映が始まって間もなく映画館で見た。
震災の後だった。まだ震災後の悲しみからみんな抜けきれず、先行きの不安でいっぱいだったような気がする。
そのタイミングでこの作品を見て、本当に奇跡だと思った。
なぜそう思ったか、詳細には覚えてないのだけれど、震災前にこの映画が撮られたことに対してだったと思う。
つまり、そこには普遍的なものが描かれていた。日々の美しさや、子供たちのことや、日常のことなど。
悲しみで忘れていた色々を、この作品は思い出させてくれたのだとおもう。
何をたよりに生きていくか、そのような問いをあの時期多くの人が問われていたと思う。その中で私は、これだ、確かにこれだった、というものをこの映画の中に見た気がする。
そんな作品に出会えた奇跡だと思った。
泣けると聞いてみてみましたが、あまり響きませんでした。 もう少し奇...
泣けると聞いてみてみましたが、あまり響きませんでした。
もう少し奇跡感があれば…
可愛いけど声が特徴的な子だな、と思っていたら、ブレイク前の橋本環奈で、そこはびっくりしました。
淡々と
景色が綺麗だな〜と思いました
何気ない日常もすごく綺麗に撮るなーと思った
幸せってなんだろう、、、
家族の幸せを兄弟2人とも思っていたけど、まさにお兄ちゃんはお兄ちゃんらしい、弟は弟らしい考えを持ってるのだと感じた
前田兄弟だからこそ実現したことかなと
みんな前向きに
とにかくこの作品は役者が豪華!であり、もったいないと思ってしまう。
でもまえだまえだをはじめ、子供の演技も良かったのでいい作品になっている。
くだらない噂話にすがりたくなるほどの悩みを個々が持っており、なんとかしてすがろうとする様子は子供っぽくて楽しく見ることができ、同時に子供の大人っぽさも見えた。
無計画、不器用、自分勝手な子供だけの冒険は老夫婦が居なければ成立しなかった。だが、老夫婦も子供たちにパワーをもらった。こういうところがとても良かった。
鹿児島と白いお菓子に興味を持った!
子供たちの願う奇跡
両親の勝手な都合により、
福岡と鹿児島、別々に暮らす兄弟が
また家族四人で一緒に暮らせたらと願い
奇跡を信じ、ちょっとした旅に出るお話です。
エンディングで流れる
くるりの『奇跡』が
心地よく物語を締め括ります。
奇跡とは…
九州新幹線全線開業の日、鹿児島と福岡の新幹線が擦れ違った時、“奇跡”が起こる。
両親の離婚で鹿児島と福岡に離れて暮らす航一と龍之介の兄弟は、家族が再び一緒に暮らす事を願う為、小さな大冒険に出かける。
子供のお笑いコンビ“まえだまえだ”を主演に迎えて描く、「誰も知らない」「歩いても 歩いても」の是枝裕和監督作。
まえだまえだの2人が実に見事。
その2人や他の子役たちから自然な演技を引き出し、何気ない日常の風景や細やかな描写の積み重ねをすくい上げる手腕は、さすが是枝演出。
周りを固める豪華俳優陣の顔触れも見所。
奇跡。
改めて調べてみると、人間の力や自然現象を超えた出来事、通常では起きないような事が起こる事、と説明してある。
誰だって一度は奇跡を願った事はあるだろう。(もしなかったらどんな幸せ者だ?)
アニメの世界では、龍の玉を七つ揃えればどんな奇跡も叶えられたり、「それは君にとって魂を差し出すに足るものかい?」なんて深刻めいたり(笑)
この映画の中でも、子供たちは色んな奇跡を願う。
ラストで子供たちの願いがそれこそ奇跡のように叶った訳ではない。
しかし、子供たちの小さな大冒険の中に、確かに奇跡はあった。
日常の中のごくありふれた奇跡こそ、本当の尊い奇跡なのかもしれない。
あーあったあった。
小学生の日常を丁寧に描いている。
自分にもあったあったと思わずニンマリしてしまうシーンも。
自分たちの力ではなんともならないことを
奇跡を起こすことで、なんとかしようとする。
自分もそんなこと考えたことあったなぁ。
観終わったあと、あったかい気持ちになれた映画でした。
見終わったあとの気分はなかなかよかったと思います
私の苦手な(^^;)ロードムービー系。でも、割とほのぼのした映画で、見終わったあとの気分はなかなかよかったと思います。
両親が別居して、福岡と鹿児島で別々に暮らすようになった小学生の兄弟が、九州新幹線の一番列車がすれ違う瞬間を見ると奇跡が起こるというウワサを信じて、熊本まで出かけるというお話。
まえだまえだの二人がいい芝居をしています。お兄ちゃんは割と沈みがち。弟はいつもポジティブ。
新幹線を見に行くという冒険の前と後で、彼らの生活は何がどう変わったわけではないけど、沈みがちだったお兄ちゃんはちょっとだけ前向きになった感じがしました。このちょっとだけ何かが変わったという演技がよかったと思います。
もっと鉄道にフォーカスが当たっている映画かと思っていたのですが、そうでもなかったかな。
個人的には、何度か訪れたことがある鹿児島の街をスクリーンで見ることができて楽しめました。
今年見た中で最悪
まず、なんか無駄にいい俳優使いすぎって!笑
安部寛とか長澤まさみとか使ってんのに、こいつら一切物語りに絡んでこない。なんで、こいつら使ったの??あと、父親役のオダギリジョーが僕の中で、すごい違和感ありまくりでした。顔が似てないとかじゃなく、オダギリジョーと何年も暮らしてたら、まえだまえだみたいな子供ってできないんじゃない?
映画もすんごいテンポ悪いし、そもそも新幹線のうわさみたいなんも、説得力ないよ・・・。周りのみんなが、「新幹線がすれ違うとき・・・・」みたいなこと言ってるシーンが入ってるならまだ説得力もありますが、友達が二人で話してるシーンだけみせられても・・・・。
あと、九州新幹線とのタイアップ映画かなんかですよね。これ?一切九州宣伝してませんよ。
他にもいろいろあるけど、この映画都合よすぎなんだよ!!子供たち一切苦労してませんよ?なんで、こんなんで成長できんの?笑 僕にはまえだまえだの兄の決断(今を受け入れて成長する大事なところ!)が、それまでの物語のせいで、ただの諦めの言葉にしか聞こえませんでした。
もう見たことをなかったことにしたい!
奇跡を信じて生きれ、子どもたち。
まさか九州新幹線を題材にした映画が出るなんて、
鹿児島県出身の僕としてはホントに嬉しい。
だけど綺麗な風景とか名物料理ばっか出てくるような
単なるPR映画みたいになってたら金の匂いがしてヤだなあと思っていたが、
そこは是枝監督。そんな映画にはなっておらず一安心。
むしろ火山灰の描写で観光客が減るんじゃないかと心配した(笑)。
物語の主役は、オトナの勝手な事情で離ればなれに暮らしている兄弟。
また家族4人で暮らしたいと願う兄と、
なんとなく今の生活を気に入ってる弟。
新幹線にちなんだ、『願い事が叶う』という奇跡の噂を聞いた兄弟は、
友達と一緒に、願いを叶える為の冒険旅行を企てる……。
前半こそ物語の着地点がなかなか見えず不安を覚えるが、
子ども達が旅行計画を練る辺りからが楽しくてしょうがない。
旅行資金を必死にかき集める姿や旅行先での右往左往っぷりに、
もう「頑張れガキ共!」と声を大にして応援したくなる。
“まえだまえだ”の二人を始め、子役みんなの自然体な感じが良いね。
いわゆる天才子役的な、不気味で人工的な匂いがしない。
やっぱりここは監督の演出の巧さかね。
脇を固めるオトナの役者達も素敵。
出番は少ないが鹿児島弁のアクセントは中村ゆりが一番上手だったなあ。
逆に、橋爪功どんはイマイチ(大御所にまさかのダメ出し)。
この映画のいう“奇跡”とは、“夢が叶う事”とほぼ同意。
家族で暮らしたい。
仮面ライダーになりたい。
好きな先生と結婚したい。
絵が上手になりたい。
女優になりたい。
他愛の無い夢、途方も無い夢、
子ども達が思い描く夢の数々が微笑ましい。
そして“奇跡”の瞬間が過ぎた後の何とも言えない侘しさと、
旅行を通して少しだけ大きくなる子ども達の姿に、
何だか泣きたくなる。
奇跡なんて一生の内に一度起こるかどうかも分からん代物だけどなあ、
自分の夢に思い描いた通りに生きてる大人なんざほッとんどいないけどなあ、
それでも君らは奇跡を信じて生きれ、子ども達。
絵空事みたいな夢を、できる限り長く信じて生きててくれ。
奇跡を信じられた昔を懐かしく思える、可愛いくて優しい映画。
あ、ところで“かるかん”は確かにボンヤリ美味いよ。
あと“かすたどん”てお菓子も有名。好きです、かすたどん。
鹿児島にお越しの際は是非。
さりげなーく鹿児島名産のPRをして、今回のレビュー終わり!
<2011/6/25鑑賞>
阿部寛の大きな手のアップにグッとくる。
是枝監督、1コマ1コマ映像でしっかりと語っていましたよ~。
物語は~
両親の離婚によって、母親と鹿児島に暮らす兄と父親と福岡で暮らす弟。
九州新幹線が開通する日
1番列車の上りと下りがすれ違う時、願いを叫ぶと叶うという噂を聞いた兄の航一。
もう1度家族4人で暮らしたいと願う彼は弟龍之介を誘い
1晩泊まりの旅に出るのですが・・
兄・弟を演じる【まえだまえだ】の2人はサスガの演技。
是枝監督が彼らの為に脚本を書き変えた、というのも頷けます。
兄の航基君の日々不満を抱える表情や
弟の旺志郎君の将来、横山やすし2世を名乗れるのは君だっ!!と感じさせるテンションの高さ。
必見です。
登場人物。橋爪功演じるおじいちゃんや、旅を共にする友達たち。
一人一人のエピソードも良いバランスで描かれていますよ。
弟君のクラスメイト、女優志願の恵美ちゃんは
本木雅弘さんの娘、内田伽羅ちゃんが演じていますが
彼女に起こる奇跡も素敵~。
ほんのチョットしか出演シーンはありませんが
デリカシーに欠けるお兄ちゃんの担任、阿部寛もこれまた良くて。
彼の大きな手で航一君の肩をグッと掴むシーン。
好きだなぁ~~~。
同じ両親から生まれた兄弟でも、持って生まれた個性があって
家族に対する想いは大きく違う・・・
そのあたりも上手に、私には伝わってきました。
この旅を通じて、一番大きく考え方が変わった兄、航一君をはじめ
子ども達のひとまわり成長する姿を
是非!劇場でご覧になってください。
奇跡、星は~5つです
「奇跡」という名の「日常」
キラキラ輝いている子供たち全員が素晴らしい!
それを絶妙の距離感で支える大人たちも良い味。
子供らしい自然体の活気と,純粋な心,
内面から滲み出る個性を活かした監督の演出が見事。
彼らが発散する「無垢」の数々に泣ける。
積み上げられる何気ない日常に好きなシーンが満載!
思い返すと
優しい気持ちで満たされるジュブナイルシネマの名作。
狙いすぎな感が・・・
初日に観てきました。
是枝作品、割と観ていて嫌いじゃないし今回も期待していったのですが、
前半(といっても3/4まで)ずっと入り込めず、何度も時計を観てしまった。
よくも悪くも是枝監督のいつもの色であり、それ以上のものではない。
「奇跡」だから見せられたもの。それが全然なかった気がしました。
今回も自然な演出と上手い役者さんたちが終結。
「BIUTIFUL」を観た後だったからかな。。。とても物足りなかった。
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