カウントダウンZEROのレビュー・感想・評価
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核兵器の現実。
「不都合な真実」も個人的には今ひとつの作品だったせいか、
今回も…とあまり期待しないで観てみたが、やはりそうだった。
核兵器をゼロに!という一方で、核兵器が使われるまでゼロ…
というところまできている実態を暴露、だからといって声高に
何かを訴えてくる訳ではない。米国主導に世界はまわっている、
だから米国は他国に脅威を与えるために核を保有するけれども、
他国はダメですよ、危険でしょう?って…何やねん?と思う作品。
核兵器と核保有は違うっていうけど日本とて原発を保有している
時点で、核ミサイルを作ることだってできるのだ(作らないけど…)
もう少し意義あるメッセージが聞ける作品かと期待したけれど、
観終えた後に何も残らない。今日本人が直面している原発問題に
繋がる突破口でも(あるわけないけど)あるのかと期待してみても、
取り沙汰されるのは、あの「オウム」ですら手に入れることができた
かもしれない、ロシアでの杜撰な核の管理体制。地下鉄サリン事件
も大きく取り上げていたが、まるでテロリスト集団が日本には横行
している印象すら与える。「核兵器を保有している国はどこ?」と
いうぶしつけな質問に「日本!」なんて応える外国人がいて驚いた。
日本人が!?間違っても、核兵器なんて持つわけがないだろーが!
広島・長崎のあの悲劇を、世界はまだまだ知らないのだろうか。。
原発の安全性をどれだけ謳ったとしても、それがあるいは事故で、
これだけの脅威を人間に与えているのだ。核兵器などとんでもない!
…とは普通の人間が考えることだが、テロに関与するような人間は
それひとつで世界を脅かしたくて堪らないのだ。なぜそんなことを
望むのかすら理解できないが、あらゆる脅威をビジネスにする態勢
がたった一つでも整う限り、武器も兵器もきっと無くなることはない。
国家レベルで訴える政治家が存在しても、平和へのカウントダウンは
まだまだ遠い…。そんな道のりすら考えさせる内容になっている。
これを観客に観せて、一体どうしたいのだろう。
核のない国を目指しましょう!ということなんだろうか(大前提だけど)
作り手のメッセージが見えてこないドキュメンタリーを延々と鑑賞させ、
テロと核兵器について考えましょう、とはずいぶんなご都合主義な話。
いま、大変な不都合と不安を抱えている日本人には、些少も響かない。
(懐かしい政治家がズラリ。ゴルビー、カーター、ムシャラフ、ブレア。)
メッセージ性の強い作品
「核兵器廃絶」を訴える社会的映画。
興味がない方にとったら、必ず寝てしまうほどシリアスな内容。
ただ、作品中の三つのテーマはかなり重要で、世界平和の為には意識すべき点であることは間違いない。
学生には特に観てほしい作品でもある。
JFKって、いい事言うね。
核の脅威に関するドキュメンタリー。
当時の関係者の数多いインタビューを中心に構成されているが、ロバート・マクナマラ元米国防長官を始め、ジェームス・ベイカー元米国務長官、ジミー・カーター元米大統領、トニー・ブレア元英首相、ミハイル・ゴルバチョフ元ソ連書記長など、各国のトップのインタービューも多数あるのは興味深い。
そして、その“当時の関係者”には、J.F.ケネディまでもが含まれる。JFKは、1961年の国連総会での演説で「我々は一本の糸で吊り下げられたダモレスクの剣(核兵器)の下で生きている。その糸は「事故」「誤算」「狂気」で切断される」我々が滅ぼされる前に核兵器は絶滅させねばならない」と語っている。その1961年の演説から今年で50年。JFKの語った理念は未だ実現されていない。
なお、映画のポスターには、オバマ米大統領の写真が多用されているが、オバマ大統領自身はニュース映像として出てくるのみで、その他には登場しない。
タイトルのカウントダウンZEROと言うのは、“核兵器がZEROになるまで”と言う意味と、“(JFKの言う)核に人類が滅ぼされるまでのカウントがZEROに向かって進んでいる”と言う2つの意味なんでしょうかね?
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