「どうしようもない彼女の世界。」わたしを離さないで ロロ・トマシさんの映画レビュー(感想・評価)
どうしようもない彼女の世界。
原作は読んでいません。
原作も映画同様、こんなに諦めと切なさの漂う世界観なんでしょうか。
読むのは辛いなあ。躊躇いますね。
もし、現実だったとしたら?という薄ら寒さを、更に強くしてしまいそうで。
ここまで倫理感を取っ払った世界。
それを許容された世界。
それを受け容れるが如く、どこか超然とした態度の主人公達、三人。
諦め?達観?虚無?挫折?
生きるとは?
終了とは?
何故に生きる?誰の為に生きる?何で生きる?
『彼(彼女)ら』と『自分ら』の違いは何?
そんな疑問すら、抱いているのかいないのか…。
主演のキャリー・マリガンの静かで細やか、且つ情感豊かな表情。それを見てるだけで、この行き詰った閉塞感が“暴れても逃げても仕方ない”“どうしようもない”世界を体現してて…もう。もう、何だろう。
こんな世界と倫理感はとても迎合できないですよね。
自分には出来ない。
このモヤモヤ、暫く続きそうです。
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