「それでも私は生きていたいと願う」わたしを離さないで ガーコさんの映画レビュー(感想・評価)
それでも私は生きていたいと願う
ずっと観たかった映画の一つ。
原作をすでに読んでいたので、何となく結末は分かっていたと思っていたはずが…。
映像としてみると、よりリアルな世界を感じることができました。
そして、より一層命の重さについて考えさせられます。
何を書いてもネタバレになりそうなので、内容には触れませんが、とにかく悲しくて切ない…。
みんな一人の尊い存在であって欲しいからこそ、生きることに必死になっている。
静かなる抵抗に、抗えない現実の無情さ。
何をしても無理なんだと分かってしまうその辛さが、キャシーの表情に表れています。
そして、彼女の語るラストの言葉…。
この物語の重みは、原作を読んだ当時からずっと心に残っていたものです。
キーラナイトレイさん、アンドリューガーフィールドさん、サリーホーキンスさんなどなど、今や大スターの役者が勢ぞろいした良作。
若かりし頃の彼らの姿を拝めると共に、繊細で美しい演技力に魅了されました。
やっぱり、カズオイシグロさんの作品の中では、私を離さないでが一番好きかも…(^^)
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