「考察してみるか。。。」冷たい熱帯魚 松竹さんの映画レビュー(感想・評価)
考察してみるか。。。
久々に見返してみたが、やっぱえぐい内容。
さて、タイトルにもある通り、この映画について描かれていない部分をひとつでけ考察してみようかな。
社本の娘が万引きしている所をでんでん演じる村田幸雄が目撃して店主に教え、謝罪にくる社本と店主の間を取り持つ村田。というシーン。
これは単なる偶然とは思いにくい演出がその後多々出てくるので、始めからライバル店である社本の弱みを握り都合の良いように使い倒す算段が既にあったんだろうな、と思う。
どこからかというと、娘を呼び出すチンピラ風の男から既に罠に嵌められた。と考える方が自然。こいつ自体がのちに出てきて〇されてしまう吉田と接点があっただろうと思われる。この吉田の弟が吉田を探しに村田の店へ押し掛けるシーン。ヤクザのような風貌だった事からこういう輩と村田は接点が多くあっただろうと推測できる。実際、ヤクザだろうがなんだろうが怖くないと村田本人がのちに吹聴する。
小銭でも握らせたチンピラを使い、社本の娘を引っかけて、万引きするように誘導しろ。あとは、シーンにあるように社本にすり寄る。
悪いことする人は、悪い事する為の知恵の絞りだし方が怖いですね。
ここら辺は後に出てくる吉田殺害時のアリバイ工作で社本にセリフを仕込んでる所で垣間見えましたね。
そう考えると、吉田の熱帯魚店で働いているバイト店員は皆、なにかしら吉田に弱みを握られ人質として囲われている子達なのかな。
表だっては熱帯魚店、その裏の顔は将来搾取する為の若い女を囲う為の収容施設。
刑務所かのように連想させるために村田妻がジャージ着て厳しく指導している所とか芸が細かいです。他にもあった気がするがもう疲れたのでこのくらいで。
あ、最後に、たぶんこの映画で一番やりたかったんだろうなぁと思うシーンは村田を解剖しているお風呂場で大乱闘シーンを繰り広げた後、村田の無残な姿のそばで息絶える妻。
このシーンだったのかな~って勝手に思ってます。