劇場公開日 2011年4月30日

「これでいいのか!?」これでいいのだ!! 映画★赤塚不二夫 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

2.5これでいいのか!?

2013年1月22日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

単純

「おそ松くん」「天才バカボン」などを生み出したギャグ漫画の大家・赤塚不二夫の破天荒な生き様を、担当編集者の視点から映画化。
その編集者のノンフィクションが原作だが、編集者が男から女へ変更など別物なくらいに脚色されているという。

赤塚不二夫に扮するのは、浅野忠信。全然似てないのはご愛嬌だけど、弾けたなりきりっぷりは天晴れ。
担当編集者・初美に、堀北真希。酒に酔って女王様プレイしたり(!)、靴で頭をど突かれたり、従来のイイ子ちゃんのイメージを覆す快演。先にも述べた通り男から女へ変更になっているが、可愛いからいいのだ!(笑)

真面目にバカをやる。
赤塚不二夫そのもののように、映画は終始おバカコメディ。
だけど、余りにも支離滅裂過ぎ。
新人編集者の初美は少女漫画の担当志望だったが、赤塚の担当に。たくさんのバカに振り回される。
本当にギャグ漫画みたいな悪ノリテンションに呆然。
だが徐々に人気は低迷、マザコンだった赤塚は母を亡くし、悲しみに暮れる。初美も念願の少女漫画担当になるが、何処か寂しい。
急に湿っぽくなる温度差にびっくり。バカになりきれない日本映画の哀しい宿命。
雪山の旅館に引きこもる赤塚。初美は赤塚の元に戻り、鼓舞し、新しい漫画を描き始める。ところが旅館には学生運動の若者が居て、あさま山荘さながらのハチャメチャな騒動に…。
もはや収拾がつかない展開。
でも最後は、お決まりのしみじみとした終わり方。

フィクションとノンフィクションを織り交ぜ、お馴染みのキャラクターも登場させ、赤塚不二夫の人生をモーレツに描きました、という印象で、赤塚不二夫はこんな人でした、という魅力は薄い。
映画というよりも、まるでコントだ。

これでいいのだ、タリラリラ〜ン…なんて、さすがに言ってられない。
これでいいのか!?

近大