「やさしい男たち」まほろ駅前多田便利軒 mayoneさんの映画レビュー(感想・評価)
やさしい男たち
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私も傷心、友人も傷心。
ご飯を食べて、映画でも見に行くかとなって、たまたま時間が合ったのが、この映画。
心に沁み入る物語だった。
瑛太演じる多田も松田龍平演じる行天も一見、やる気がない。
ぼろビルの一室を事務所兼家として利用する多田も、破天荒な行天も、深い深い傷を負っている。そしてそこから、抜け出せずにもがいている。それを見せずに、やる気なさげに日々を過ごしている。
二人は深い傷を負っているからか、人に対してとても優しい。時には自分を犠牲にする。相手の痛みに寄り添うだけで、親切の押し売りをしたりはしない。それは人が背負う痛みをわかってあげられるからだと思う。
最後、二人が前を向いて歩きだせたのかはわからない。
でも、お互いがいる時間が続くことで、二人はやっぱり人にやさしくしながら、ゆっくりゆっくり自分の傷も治していけるんじゃないかな。
そういう希望が最後にちらっとみえる素敵な映画だった。
何かを諭すでもなく、痛みを見せつけるでもなく、やさしい男たちを通しての、なんともいえないヒーリング効果。
言葉にするのは恥ずかしいので、いかに瑛太と松田龍平がイケメンで絵になっていたかで盛り上がるだけだったけど、私も友達もなんとなく元気になって、前向きになって、映画館を出ることができた。
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