「原作未読 アメリカンコミックに飽きたら」プチ・ニコラ うそつきカモメさんの映画レビュー(感想・評価)
原作未読 アメリカンコミックに飽きたら
非常に似た作りの映画に「グレッグのダメ日記」というアメリカのホームコメディがあります。これもたぶんコミックが原作で、それを忠実に映画化したお話。タイトルロールはまるで模写したようにそっくりです。どうやらこの映画からパクったもののようですね。
どちらもティーンエイジャー未満の男の子が主役で、学校の友達と他愛もない事件に一喜一憂しながら成長していく物語。違いがあるとすれば、「プチ・ニコラ」では1960年代が舞台で、当時のフランスと現在ではおそらく社会通念がずいぶん変わっているということ。
当時のインフラでは、家庭に電話が普及し、テレビが家に一台あるかないか。奥さんは主婦業に専念し、シングルマザーはまだ目立たない。所得格差はこの頃からあるようだけど、公立の学校にはお金持ちの子も、非常に優秀な子もごちゃ混ぜに存在する。そんな時代を忠実に映像化したコメディで、フランス流の笑いが独特の雰囲気ですが、子供の可愛さは万国共通。内容も普遍的なもので、兄弟が出来たら、きっと僕は捨てられるに違いないと思い込んだニコラが、悪友たちと考えた作戦を実行していくと、先々で騒動が巻き起こるというドタバタ喜劇です。
笑いのツボはずいぶん違うようだけど、ラストの食卓で、お父さんがニコラを笑わそうと披露する百面相は爆笑ものです。きっと有名なコメディアンなのでしょうね。映画そのもののの出来は可もなく不可もなく。笑いの感覚が合う人には楽しめるでしょう。
2018.7.31
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