「今の言葉で、次の世代にきちんと語り続けること」日輪の遺産 グッドラックさんの映画レビュー(感想・評価)
今の言葉で、次の世代にきちんと語り続けること
少女達は父母と近い年代、感慨深く鑑賞しました。
奇想天外なお話ですが、重荷を背負って生き抜いた方は私が思うより遥かに多いにちがいない、父もそうではなかったかと、とても身近に感じ心揺さぶられました。
少女達は生命の輝く様を好演でした。描き方は重苦しさはあまりなく、綺麗にまとまった印象でした。
エンドロールが流れた途端大声で「終わった!まったく、なんだ!」と、出ていかれた年配の男性がいてびっくりしました。ご自分の厳しい経験から違和感があったのかもしれません。
だけど、思ったのです、甘いと先輩に思われるかもしれないけど、それでも語り続けて欲しいと。今の人達が、今の言葉で、次の世代にきちんと伝言することに意味があると思います。
広島の被爆アオギリの語り部、沼田鈴子さんがこの夏87歳で亡くなりました。新藤兼人監督の引退宣言はご存知の通り。体験の無い戦後生まれに本格的に託され始めていると感じます。
平成を生きる人達に向けた、戦後世代からの伝言と強く感じた作品でした。
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