「次回作にも期待!」キック・アス pullusさんの映画レビュー(感想・評価)
次回作にも期待!
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今月公開される『キック・アス ジャスティス・フォーエバー』にそなえ、前作である『キック・アス』を観かえす。
今ではすっかり大人の女性になってしまったクロエ・モレッツのキュートな少女の姿は3年越しの今観ても色あせない。防弾チョッキを着せられ、実父に銃を向けられても笑顔で「(訓練が終わったら)アイスクリームが食べたい」という強烈なキャラクターは後にも先にも彼女だけだろう。
また、ほかのキャラクターたちも彼女に負けず劣らず、良いバランスである。しかし、強いて惜しい点をあげるならば、悪役サイドのインパクトが非常に弱い。レッド・ミストの立ち位置やキャラクターは大変良いが、諸悪の根源であるフランク・ダミーゴがいまいちぱっとしない。『バットマン』のジョーカーほど主役を食えというわけではないが、個性あるヒーローたちがそろった中で無個性の悪役というのは印象が薄い。
また、音楽、映像ともに粋な演出が施されている。
たとえば、モレッツ扮するヒット・ガールの殺人シーンで使われる耳に残るポップな音楽は、観客のボルテージを上げる。この作品の中には映画を見終わった後もつい口ずさんでしまう音楽が多様に使われている。
映像では、終盤でヒット・ガールが暗闇で対戦するシーンがあるが、そこではPVさながらに激しいストロボで演出をする。実にかっこいいシーンである。
次回作である『キック・アス ジャスティス・フォーエバー』は大人気キャラクターのミンディ(ヒット・ガール)に焦点をあてているようだ。アメコミオタクをうならせた『キック・アス』だったが、今度は『キック・アス』オタクをうならせる作品になっているか、実に楽しみである。
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