劇場公開日 2010年9月25日

「良かった」君に届け くーさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5良かった

2021年8月9日
iPhoneアプリから投稿

誰もがこんな青春過ごしたかった、と思うような、
甘酸っぱくてキラキラしたストーリー。
恋だけじゃなく、友情も。
茶化したりごまかしたりせず、あんな風に正直に話し合える関係性、なかなか持てない。
ちづとあやね、そこに加わった爽子が羨ましい。

現実に貞子のような子がいたら、キモいウザいと言われていじめの対象になっていそうで、
貞子の方も、そんな現実に負けずに爽子のように真っ直ぐな素地を保てているとは思えず…

そんなひねくれた見方はさておき、三浦春馬さんがとても良かった。
彼は本当に風早のように、歪みのないすてきな人間性とさわやかなカリスマ性で周りに愛される人だったのだろうなと思った。

風早のすごさは、周りに距離を置かれる貞子と「1週間付き合える券」についてあの場でハッキリと怒れたこと。
周りに流されず自分の意思と大切な人を大切に守れる強さまで持ち合わせているなんてすごすぎる。

三浦春馬さんは、周りの期待や空気を読んでそれに応えようとし続けたような気がする。
応えようとすることや応えることへの賞賛は心地いいものでも、自分のやりたい方向性と重なっていなければしんどくなる気がしてしまう。

カッコイイーってキャーキャー言われるのではなく、
「僕がいた時間」のように、彼はもっと、人間性に迫るドラマに関わりたかったんじゃないかなと思えて少しくるしい。

去年の突然のサヨナラがなければこんなにすてきな人だと知らず、今風の若いイケメンでしょ、と、作品を観に足を運ばなかったことが悔やまれる。

もっともっと年齢を重ねてからもみていたかったです。

くー