「爽やかの押し売りは雪崩以上に脅威である」岳 ガク 全竜さんの映画レビュー(感想・評価)
爽やかの押し売りは雪崩以上に脅威である
長澤まさみが新・東宝シンデレラガールとして華々しく主演デビューした『ロボコン』では、小栗旬は無口なサポートメンバーに過ぎなかったが、今作では、コミックのガキ大将的な…いや、ターミネーターばりに底抜けに明るいパワーで山々を疾走する青年をアクセル全開で力演し、長澤を完全に圧倒。
形勢逆転した2人の立ち位地に、7年という時の流れを実感し、感慨深かった。
全編を通して小栗旬は、エネルギッシュを通り越して、厚かましいぐらいキャラクターで、雪崩以上に寒々しさを感じた場面が幾度もあったが、厳しい山の大自然の中で打ち勝つには、あれぐらい強烈なウザさを持ち合わせてないと生き残れないのかもしれない。
最後に短歌を一首。
『山頂(いただき)へ 命を背負ひ 越える空 鼓動の響き 氷壁に抱く 』
by全竜
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