「何度観ても泣ける、心に残る傑作!」岳 ガク hakuさんの映画レビュー(感想・評価)
何度観ても泣ける、心に残る傑作!
特別試写会、一般試写会、公開初日と計3回鑑賞しました。
山の映画?山岳救助の物語?それって面白いのかね…そんな風に感じている方が多いかもしれません。そんな懸念は冒頭の主役:三歩(小栗旬)が壮大な雪山を駆け下りるシーンで吹き飛びました。CGではなく実際の雪山を駆け下りているんです!バックには美しい雲海。このワンシーンだけでも映画館で観る価値あり。
序盤から新人救助隊員の久美(長澤まさみ)に降り掛かる試練の連続で、最後まで涙なくしては見れませんでした。
できる限りCGに頼らず、大自然の苛酷な部分と雄大で美しい部分を映像に収めたところも、この作品の素晴らしいところ。キャスト、スタッフの命がけで撮影した強い想いが随所に感じられました。
大自然の驚異はこの度の大震災で多くの方が味わったことと思います。山も同じく猛吹雪や雪崩、落石など多くの恐怖が潜んでいます。簡単な気持ちでは山に登る事(自然と対峙する事)は許されない事も、しっかりと伝わってきました。しかし、それでも諦めずに立ち向かい“生きる”ことに拘る。生きる事への希望を感じさせてくれる作品だと思います。大自然の恩恵や感動もまた私たちに強く生きるチカラを与えてくれるのですね。
「君が生きていてくれた事に感動した!」
「よく、頑張った!」
「また、山へおいでよ!」
そんな三歩の言葉の数々にも感動。
壮大な大自然が見せる様々な顔、一瞬たりとも目が離せないストーリー展開を作り上げた脚本の吉田先生と片山監督の手腕にも脱帽。
主演の二人(三歩:小栗旬、久美:長澤まさみ)にとっても、新たな代表作と呼ぶに相応しい出来だと思います。
“一歩進むためのチカラ”を貰いに、また映画館へ足を運ぼうと思います。