劇場公開日 2010年9月11日

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恋するナポリタン 世界で一番おいしい愛され方 : インタビュー

2010年9月8日更新
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眞木大輔&塚本高史、料理に初挑戦して新境地開拓

相武紗季、眞木大輔、塚本高史がトリプル主演した映画『恋するナポリタン 世界で一番おいしい愛され方』が、9月11日から全国で公開される。幼なじみでグルメライターの瑠璃(相武)からの連絡を受けて駆けつけた直後、ピアニスト・佑樹(眞木)の起こしたアクシデントで、命を落としてしまうイタリアンシェフ・武(塚本)。しかし奇跡的に助かった佑樹の体には、武の記憶が宿っていた。武の思いを伝えるべく、よみがえった佑樹の行動に瑠璃の心は揺らいでいく……。オトメ心をくすぐる不思議なラブストーリーをメインに、マドンナのプライベートシェフとして長年従事した西邨マユミ監修によるヘルシーイタリアンの数々や、Mr.BIGのボーカリスト、エリック・マーティンの書き下ろし主題歌「Love Is Alive」など、女性の好物がギュギュッと詰まった同作について、眞木と塚本に話を聞いた。(写真:堀弥生)

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塚本:僕は「料理なんか男がするもんじゃない」って、ふだんは全く料理をしないんですが、役というのは来るもので(笑)。今回はどうすれば料理人らしく見えるのかをプロの方に教わりつつ、シーンをひとつひとつ乗り越えていった感じです。でも、ピアノに料理に記憶喪失と盛りだくさんの佑樹役じゃなくて良かったな(笑)。マッキー(眞木)、難しいだろうなって、最初に脚本を読んだときから思っていました。

眞木:ピアニストの体にイタリアンシェフの魂が宿る……、ちょっと複雑な役どころでしたね(笑)。一人二役というのも初めてでしたが、時々に武の記憶が佑樹の体に入ってくる。そのさじ加減が難しかった。医学的な資料にも目を通しましたが、急にめまいに襲われたり痛みを感じるとか、感触的な部分を探りながら演じていきました。料理に関しては、僕も全然やったことがなくて(笑)。今回は劇中で作っている“天使のオムライス”だけはマスターしたいと思って、撮影中は毎日オムライスを作っていました。

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そんな2人は、ともに10月27日が誕生日。さらにプライベートでは料理を一切しないなど、共通点も多い。ストーリーの軸を担うのが料理をする2人の姿ということもあり、現場の製作スタッフは不安げに見つめていたという。そんな懸念を払拭させたのは、眞木と塚本の包丁さばき。鮮やかなタマネギのみじん切りを披露し、待ち時間にはフライパンを振ったり、盛り付けの練習をするなど約づくりに余念がなかった。そんな今作のメガホンをとったのは、渡辺謙主演作「沈まぬ太陽」で助監督を務め、初監督に挑んだ村谷嘉則監督。相武ら主演3人だけでなく、バラエティに富んだキャスト陣をまとめあげた。

塚本:市川亀治郎さん、北大路欣也さん、脳科学者の茂木健一郎さんといろいろな方が出演されていますが、武のシーンは瑠璃との良き日がメインだったので、そこに集中しました。武は瑠璃が好きでたまらないし、瑠璃も武が好きでたまらない。でも好きって言えない2人の関係性が友情といういい形で出ればいいねって、監督と話し合いながら演じました。2人の関係をしっかり表現できれば、瑠璃と佑樹の関係性もより引き立つだろうと。撮影中も、ムードメーカーの監督とワイワイやっているところに相武さんが乗ってきてくれるような感じで、みんなでよくしゃべっていましたよ。

眞木: グルーブ感がありまくりな監督だったよね(笑)。カメラが回っていないところからみんなを盛り上げてくれて、切れ味のある方でした。今回は料理もピアノも準備は大変でしたが、“いい音楽やいい料理は、人を笑顔にできる”というテーマにはすごく共感を覚えました。

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そしてまた、同作に絶妙なアクセントを加えているのが音楽だ。「Love Is Alive」を書き下ろしたマーティンは、MR.BIG時代にシングル「TO BE WITH YOU」が全米1位を獲得したほか、日本ほか全世界で大ヒット。2002年に解散するまでに1500万枚を売り上げたことでも知られている。さらに劇中音楽を手がけたのが、木村大作監督作「劔岳 点の記」にも参加したかみむら周平。今年3月にロシアのサンクトペテルブルクで開催された「TEREM CROSSOVER 国際音楽コンクール」に、尺八・三味線アーティストのHIDE-HIDEとともにトリオで日本から唯一の出場者として参加し、世界20カ国から約70組のアーティストと争い、優勝と特別賞を受賞した逸材だ。

塚本:この映画のために作ってくださっただけあって、主題歌はもちろん言うことないんですが、全編通して音楽も良かったと思います。アップテンポで始まって、じっくり見せるシーンはゆったりとした音楽でした。

眞木:ピアノも、映画が見終わった後も耳に残る印象的なメロディだったし、音楽と料理、日本とイタリアという作品の幅広さに寄り添う形の、いい意味でライトにハマった主題歌でしたね。♪あのオムライスが~って、ドーンと日本語のリリックで来ないところがいい。こういうハマり方を監督は狙ってたんだなと思います。それにしても、瑠璃はモテるよねえ(笑)。

塚本:武は鈍感なんだろうね。あんなにアピールされていたら、付き合っちゃばいいじゃん! って単純に思うけれど(笑)。でもオレも、確信がないとちょっと怖いかも。

眞木:オレは“当たって砕けろ”じゃないけれど、いいなと思ったら黙っているのが我慢できない。タイミングさえあれば「好き」って言っちゃうな。うん、言っちゃいましょう!(笑)

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