劇場公開日 2011年2月5日

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「ベンアフレックが監督!?」ザ・タウン k.moriさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ベンアフレックが監督!?

2012年4月20日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

興奮

知的

ボストンの一角。街ぐるみで泥棒稼業で親子代々暮らしている人々。米国で最も治安の良いとされるボストンにもこんな場所があったなんて知らなかった。

親子代々泥棒稼業の主人公をめぐるヒューマンドラマ。ヒューマンドラマではあるが、犯罪、FBIとの攻防などのディティールも念入りに作られており、どの場面にも安っぽさを感じさせない。

陽気でノウ天気なアメリカ映画ではないが、一人の人間ドラマとしての扱い方はすごくアメリカンで自由な雰囲気に満ちている。俗な「アメリカ万歳」ではないけれど、アメリカの魅力みたいなものが作品全体から染み出してくる。

ベンアフレックという俳優にあまり好印象はなかったけれど、この作品での演技、そして監督ぶりを見ると相当な才人であることが理解できた。

おかしな場面、変なところが全くない作品。犯罪物なのに作品全体に心地よい静けさが漂っている。映画に対する愛情であるとか、ある種の尊厳のようなものを感じさせる非常に良くできた作品でした。

k.mori