「フェリシティ・ジョーンズ目当てで見たのだが・・・、イスタンブールの名所に心惹かれた」インフェルノ Kazu Annさんの映画レビュー(感想・評価)
フェリシティ・ジョーンズ目当てで見たのだが・・・、イスタンブールの名所に心惹かれた
ロン・ハワード監督(ザ・ビートルズ EIGHT DAYS A WEEK The Touring Years
等)による2016年製作のアメリカ映画。
原題はInferno、配給ソニー・ピクチャーズエンタテインメント。
「博士と彼女のセオリー」を見て、お気に入りになった才媛女優(オックスフォード大卒業とか)フェリシティ・ジョーンズがヒロインらしいということで、見たのだが・・・。
結論的には残念ながら、彼女の良さが十分には引き出されていなかった。役柄上難しいところはあるのだが、そこを脚本手入れや演出等で何とか、チャーミングな笑顔を一瞬で良いからしっかりと見せて欲しかったところ。
ただ、シリーズの良いところ、映画を通して、欧州の観光地・名所巡りができるのは今回も健在。
フィレンツェ、ヴェネツィア、そしてイスタンブール。フィレンツェでは、ヴォッキオ宮殿(秘密の通路と五百人広間が印象的だった)、サンジョバンニ洗礼堂(ダビデのデスマスクがあった)、ヴェネツィアではサン・マルコ大聖堂(3頭の馬のレプリカ)、是非行ってみたいイスタンブールではアヤ・ソフィア(照明と一体化した内装が実に美しい)、地下宮殿のバシリカ・シスタン(大理石の石柱が幻想的であった)等が、見られる。イスタンブールに行ってみたい気持ちは、さらに亢進した。
ストーリー、フェリシティ・ジョーンズに突然裏切られる展開には、自分は良い意味でビックリ。ただ、後から考えれば伏線はしっかりと撒かれていて良い原作/脚本と思えたが、シリーズのパターンではあり、鋭い方なら完全に読まれていたかなとも。
トム・ハンクス演ずる教授と恋愛感情があるシセ・バベット・クヌッセンWHO事務局長には、かなりガッカリ。全く個人的な好みだが、もう少しだけ若くて美しい女優にして欲しかった。ジョーンズとの恋愛模様は流石に無理かもしれないが、水中格闘などアクションでは頑張っていたトム・ハンクスの老いを目立たせてしまった感があった(実際1956年生まれでかなりの年齢だが)。
イルファン・カーンがCEO務める民間の危機管理会社の描写、クライアントにより殺人も含めて何でも有りだが有能で迅速であることが、戦争請け負う傭兵部隊時代というか、何とも現代的で怖くも思えた。かなり、違和感はあったが、WHO局長が使いたくなるのも無理は無しなのか?また、イルファン・カーンの演技も印象に残った。
製作ブライアン・グレイザ、 ロン・ハワード、製作総指揮デビッド・ハウスホルター、ダン・ブラウン、ウィリアム・M・コナー アンナ・カルプ、ベン・ワイスブレン。
原作ダン・ブラウン、脚本デビッド・コープ(ミッション:インポッシブル等)、撮影サルバトーレ・トチノ。
美術ピーター・ウェンハム、衣装ジュリアン・デイ、編集ダン・ハンリー、トム・エルキンス、音楽ハンス・ジマー、視覚効果監修ジョディ・ジョンソン。
出演は、トム・ハンクス、フェリシティ・ジョーンズ、イルファン・カーン、
オマール・シー、ベン・フォスター、シセ・バベット・クヌッセン(WHOのエリザベス役)、アナ・ウラル。