ミレニアム2 火と戯れる女のレビュー・感想・評価
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自宅にて鑑賞。スウェーデン・デンマーク・独の合作で、原題"Flickan som lekte med elden(火を弄ぶ女)"。S.ラーソンのベストセラーを映画化した三部作の第二作。前作とは打って変わり、N.ラパス演じる“リスベット・サランデル”の過去がクローズアップされる。或る意味、三部作の宿命と云えるのかもしれないが、本シリーズもご他聞に洩れず三作目への大いなる予告篇と云った処。頭に銃撃を受けた瀕死の“リスベット・サランデル”がドウなるのか等、次作へ持ち込まれ、消化不良。55/100点。
・存在感の有る“ロナルド・ニーダーマン”のM.スプレイツが凄く佳いが、この役、制作時の当初はD.ラングレンを予定していたらしい。しかしこのキャスティングは、D.ラングレンがオファーを断り実現しなかった。亦、ボクサー“パオロ・ロベルト”が自身の役で出演している。
・鑑賞日:2012年6月7日(木)
謎解きとしては第1弾のほうが好み。リスベットの謎
「ミレニアム」シリーズの第2弾ミステリー。
リスベットが殺人容疑をかけられる。誰が何の目的で?
謎解きとともにリスベットの謎も明かされる。第1弾もそうだったけれど、アクションとどんでん返しがすさまじい。ここまでできる女性は、もう尊敬してしまう(フィクションだけれど)。カッコいい。ミカエルもいい仕事をしている。
個人的には、登場する海の見える家は最高にすてきで、いい物件!
ゾンビと化す女。
この三部作はすべて名画座で観ることになった^^;
一作目がとにかく面白かったので、今回も楽しみにv
…と同じことを考えている人が多いようで劇場大混雑!
もうDVD化されてる?から続けて観た人も多いようで。
今作と三作目はTVドラマだったらしい。しかも続きモノ、
というわけで、この二作目は中途半端な状態で終わる…。
うーん、、早く続きが観たい!
ともあれ私はこの作品は好きだ。
原作はまったく知らないんだけど^^;(いつもどおり)
書き上げ中に亡くなった?とかずいぶん曰くつきで、
映画だとその一作目(ちょっとうろ覚え)でチラチラと
出てきたリスベットの過去が、どんどん明らかになる。
このリスベット、すごくクールでなに考えてるんだか、
口も利かないんで分からないんだけどカッコいい~v
天才ハッカーなんで他人のパソコンにスイスイ入るけど、
他人の家にもスイスイ入っちゃうのね、このヒト!?
一応ちゃんと、下調べをして、目的を持って、いざ侵入…
するんだけど、とにかく何でもひとりでやろうとするから
観ているこっちはハラハラしてしまうのだ。とはいっても、
ほとんど成功するからあまり不安じゃないんだけどね^^;
いや~しかし後半…^^;
一年ぶりのミカエルとの再会の前に、、起こるあの惨劇。
ほぼ完全にホラー&ゾンビ化してましたねぇ。今回は。
彼女の過去が判明して、黒幕が誰かも解り、しかしまだ
三作目で法廷劇へとなだれ込むわけですね…。
今回は肉体系、次回は頭脳系、といった感じでしょうか。
それにしてもこの邦題につく副題^^;
火と戯れるって…凄い表現ですねぇ。毎回感服します。
(できれば鼻ピとタトゥーの秘密も知りたいんですけどね)
人名がややこしい
無謀にも「1」を観ずに観てしまいました。
が、登場人物の初登場シーンには名前と肩書きが画面に表示されるので
何とかついて行けました。
ですが、北欧の映画など普段全く観ないため、次から次へと現れる
聞き慣れない人名と顔が一致しないこともしばしば。
ストーリーの謎解き以前に頭が混乱してしまいました。
結局、主人公とその父親の間のエピソードと、人身売買組織とのつながりが
よく分からないまま終わってしまいましたが、「3」ではきちんと
解明されるのでしょうか?
「1」を観ていたら納得できるのかなと思っていましたが、他の方の
レビューを見てみるとそういう訳でもなさそうですね。
3部作をしっかり通しで見る機会を持ちたいと思いました。
二人の不釣合いさが素敵
スウェーデン映画。ベストセラー小説の映画化で、ミレニアム3部作のうち、2番目の作品。「ドラゴンのタットーをもつ女」の続編。
本で読むほうが、絶対おもしろい。でも映画もすごくドキドキする。2時間あまりの映画の間 心臓がずっと早鐘のように鳴りっぱなしだった。
スウェーデンは北欧福祉社会国家のモデルといわれ、ゆりかごから墓場まで国民の暮らしが 政府のあつい福祉政策で保護されている。その分だけ税金に給料の半分以上をもっていかれ 福祉社会特有のドラッグ アルコール中毒、暴力など社会の秩序を乱す犯罪は多発している。冬が長く、雪に閉じ込められる時間が長いため、精神病の発病や、家庭内暴力も多いが 徹底した個人主義のため犯罪が表に出にくい。
プロのコンピューターハッカー:リスベットと、ミレニアム編集長ミカエルはコンピューターを通じて知り合った。かつて死線を二人して掻い潜ってきた二人の間には 男と女の愛情や友情以上の 強い信頼関係が築かれている。
第1作「ドラゴンのタットーをもつ女」で、リスベットとミカエルは 人種差別に凝り固まった異常性愛の人殺しに 翻弄されたが、第2作では 国際犯罪のセックスワーカーの人身売買組織に狙われる。2つの作品を続けてみることで、リスベットが どんな悲惨な少女時代を送ってきたか なぜ彼女が無口で誰も信頼せず かたくなに孤独を守ろうとするのか、誰が彼女の本当の敵なのかが、わかってくる。
この3部作のおもしろさは パンクなハッカー女と、まじめな正義感あふれるジャーナリストのミカエルとのとりあわせの「不釣合いぐあい」にある。リスベットは一人で生きる女だから 誰も理解者も友達も協力者も必要としない。それを知っていて、ミカエルは リスベットの後を追わずに居られない。結果としてリスベットは ミカエルに助けられたり助けたりするのだけれど、そういったことでべつにリスベットは 嬉しくも何ともない。だ、けれども 居ても居なくても邪魔じゃない。そんな ふたりのコンビネーションが、とても良い「味」になっている。
ストーリーは
ロシアや東欧から送り込まれてストックホルムで働かされている セックスワーカーの人身売買を調査してきた 若いジャーナリストが ミカエルが編集長をしているミレニアムの仲間に入ってきた。若い正義感に燃えた 優秀なジャーナリストだ。
人身売買は、裏の世界で繁盛を極めているが、なかなか表に出てこない。それは 政府高官や 財界の大物が関与しているからだ。何十年も前に存在していた秘密警察まで これに関わっている。この犯罪組織を 告発することはミレニアムにとっても 命がけの大仕事になる。ミカエルは 持ち前の正義感から、熱心に組織の解明に取り組む。
ようやく、記事が仕上がったという連絡を受けたミカエルは、若いジャーナリストの家に 原稿を取りに行く。しかし一瞬の遅れで ミカエルは2人の記者の射殺死体を発見することになる。続いて リスベットの後見人の死体が上がる。死体の横に、リスベットの指紋つきの拳銃が置かれていた。
リスベットは3人の殺人容疑で指名手配される。ミカエルは リスベットの無実を確信しているが 証明することができない。リスベットは自分を破滅させようとしている犯罪組織に自分から近付いていく。なぜ、3人の殺人の罪を着せられたのか、、。巨体で先天的障害のため痛みを全く感じない 異様な殺人者に 追いつ追われつ 細身の一人の女の活躍ぶりに 息をつくひまもない。とても緊張する。
ストーリーは スリラーなので、これから読んだり観たりする人のために 話の筋をこれ以上言うことは出来ない。
映画でおもしろかったので、本を読む人も多いだろう。
パンクなハッカーが 細腕で活躍する しかもスウェーデン語で書かれた小説が どうして世界中でベストセラーになって 映画化されて高い評価をうけているのか。
ひとつには 取り上げている事件が「現代」をよく映し出しているからだと思う。コンピューター、ドラッグ、パンク、人身売買、ぺデファイル、猟奇殺人、何でもありだ。それと、国や大企業という巨大すぎて個人が太刀打ちできない力に対して、薄幸な少女時代を送った女が一人きりで 立ち向かっていく姿に魅かれるからだろう。
男に媚びない女の潔さ。
第1作の映画のなかで 好きな場面がある。リスベットが自分からミカエルのベッドに入り込み関係を持ったあと、何日かして、男のベッドで眠るリスベットの体に手をかけるミカエルに、リスベットは手を払いのけ 歯をむき出して怒る。「じゃあ、どうして自分のべっドで寝ないの?」と聞くミカエルに背を向けながら居座るリスベットを、ミカエルが優しい目ざしで笑うシーンだ。君がいてくれてもいい。居てくれなくていい。邪魔じゃない程度に居てくれるのが快適、というくらいの二人の関係が、男女の理想的な関係だろうか。 素敵だ。
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