ミレニアム2 火と戯れる女のレビュー・感想・評価
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彼女のルーツを紐解く
前作ではサポートしてくれたリズベット。今作はそれが逆になる展開。
それにしてもこのチリチリした感じ、本当小説味を感じます。
これは原作ありきですが、二人がほとんど一緒に登場しない構成も素晴らしい。
リズベットを追われる側に位置し、そこから彼女のルーツを紐解く内容ですが、これが本当に引き込まれました。
壮絶の連続、しかし決して怯まないリズベットはやはりすごい魅力的ですね。
後半の畳み掛けるような演出で、ぐいぐいと呼び込んだところで終えるのもうまいですよね。
やっぱり面白いシリーズ作品です。
完全版も観てみたいです。
相変わらず悽愴な雰囲気漂う作品でした。
今作ではリスベットの過去-生い立ちが描かれているのですが、壮絶の一言ですね。
どれ程の苦難に合おうと立ち向かっていく姿を見ると思わず応援したくなってしまいますよね。
アクションシーンなどは少ないものの緊迫感が有り、演出も当然の事ながら、ストーリーでこれだけ惹きつけられるのは原作がそれだけ面白いのでしょうね。
不勉強なもので、皆様のレビューを拝見させて頂いて始めて、今作だけではなく前作も含めて完全版なるものが有る事を知りました。
機会があれば完全版も鑑賞してみたいですが、取り敢えず続きが気になるので、ミレニアム3眠れる女と教卓の騎士を鑑賞したいと思います。
2と3、二作で一つの作品として評価すべし。
第2作で強いられたもやもやが、第3作で反転、祝杯を挙げたいほどスカッとする。
そりゃそうだ。元々前編後編で作られたテレビドラマを、第1作のヒットで慌てて2と3として映画に仕立て直した作品。だから、第2作は続きものとして終わり、第3作で散りばめられたフラグが回収される。両方を見ないと評価できない。
第2作・第3作にも衝撃的なシーンは出てくるが、大1作目に比べるとインパクトや切り込み方が足りない。重厚さとか、緊張感の持続の質も変わっている。映画と言うより、テレビドラマみたいに、より万人に受け入れやすくなっている。って、第2作と第3作はもともとテレビドラマとして制作されたもの!
そんな客層に配慮した造りのせい?監督が変わったせい?
それだけではなく、巨悪のスケールはアップして、全容が見えにくくなっている。第1作は、ある一族の中で起こった、ある個人の狂気による犯行だった。けれど、第2作・第3作で暴かれていくのは、社会の中に忍び込んだ巨悪。関わる人も半端なく多くなっていく。そこに巻き込まれたリスベットの生い立ちや、その巨悪の汁を吸い、巨悪を隠れ蓑にして、人の尊厳を踏みつけにする奴らが描かれる。だから、しっかり筋を追っていないと、物語の中に拡散してしまい、表面的にあぶりだされる悪だけに目が行ってしまい、物足りなくなる。
なんて物語を作ったんだ、原作者は…。驚嘆しかない。(原作未読だけれど)
多少の協力者は出てくるものの、これでもかと孤高・孤独の闘いに身を投じるリスベット。
第1作で、ミカエルとリスベットの関係性のファンになってしまった身には、歯がゆくして仕方ない。なぜこれほどまでに、孤高の、孤独の闘いを貫こうとするのか。第2作でも、その理由の片りんは出てくるが、第3作ですべてが繋がって明らかにされる。第2作では、まだもやもやの中。
『ミレニアム』の醍醐味は、人の関係性をちゃんと描いているところと、おのずと暴き出される社会悪。
第1作ではこの塩梅が見事だった。それでいて結末はまさかの展開。心も凍る事実の後での清々しい風。
でも、第2作では後味の悪い終わり方。リスベットがネズミのように動き回る姿を追いかけ、最初に出てくる人身売買もどこに行っちゃったの?という展開。
それが、第3作で回収。リスベットの生い立ちそのものが巨大な社会悪の証明であることが暴かれていく。そのあとに吹く、新しい風の予感。
と、第3作に良いとこどりされた、心に残るメールとか、ご本人がご本人役で出演とか見どころはありつつも、フラストレーションがたまりにたまる第2作という作品。
両方通してみると、第2作がこんな風に作られたからこその、第3作の爽快感と評価したい。
とはいえ、
尖ったリスペット。第1作ではその活躍がスカッとした。普通の感覚で言ったら、絶対に人から信頼されない風体・言動。それを自分でも自覚しているからか、サクッとナイフで断ち切るような言動が、安易に触れると刃で傷つけられるような、そう、野生のピューマみたいな女だった。誰にも媚びない。だからこそ、長く付き合えば得られる信頼感。
でも、人は見かけで判断する。自分に心地いい言葉を欲しがる。
そんなリスベットと、表面的なことに惑わされないミカエルとの距離感も愛おしかった。
第2作ではリスベットの秘密が徐々に見えてくる。
人を寄せつけず自立。意に反して人を巻き込んじゃうけれど、自分の危難には人に助けを求めず。
相変わらず格好いいのだけれども、刃的な狂気の部分が減じてしまった。
ランボーばりの不死身さはこれでもかと見せつけてくれる。過酷な過去と、思いもよらぬ冤罪に巻き込まれても、頑張る女性という、ほかの映画にもあるような女性になってしまった。
昔のいじめっ子に出会って、うろたえる部分はかわいくて人間的な魅力は増すのだけれど。
(リスベットのコスチュームは、意外に実用重視。第3作目をみると、彼女のパンクのような服装って対人戦闘服=ヤマアラシだったのねと納得)
原作未読。原作でもこうなのかな?
映画の展開では、あの人は兄ちゃんでなくともいいし。父の畜生ぶりを表現しているのだろうか?
映画としてみると、第1作と第2作では切れ味が違う。繊細さが違う。映画の時間的都合で仕方がないのかもしれないが設定が活かしきれていない。何度もピンチに襲われるけれど、第1作でミカエルを襲った大ピンチより、緊迫度が緩い。
2,3作だけ見ると☆5つ!と思うけれど、第1作を見てしまうと☆4つ。
それにしても、
シリーズ化をしてほしい作品なのに、原作者が新作仕上げる前にお亡くなりになり、一番の理解者は事実婚だったから相続権持てなくて新作仕上げることが多分不可能だと聞く。
かつ、ミカエル演じていらしたニクヴィスト氏もお亡くなりになった。ハリウッド版を見ていないけれど、私にとって、実直さと優しさ、それ故に傷つけてしまう鈍感さを併せ持つミカエルはニクヴィスト氏以外には考えられない。
こんな面白い作品の続編がもう見られないなんて悲しい。
こんなにひきつけられる話を残してくださってありがとうございます。
原作者とニクヴィスト氏のご冥福をお祈りいたします。
キャラの魅力はあるが
児童売春を調べていた記者が殺害された。凶器にはリスベットの指紋がついていて…。
スウェーデン版2作目。事件の真相に驚きはなく前作に比べ衝撃度は劣るものの、ミカエルとリスベットがほとんど接触しないにも関わらずお互いを信頼し合っている様子が微笑ましい。
原作読んでからの方がいいのかしら?
1と比べるとミステリー度は格段に落ちてる。
でも、彼女の生い立ちを見る為の作品だと思うとぐっと面白く鑑賞できる。
にしても、まだ不明な部分も多く3を観るのが楽しみです。
相変わらず良い意味で雰囲気がダーク。
北欧ものが好きな方にはたまらんのではないかと。
原作・・・早く読みます・・・。
何度もすみません。原作読まなくては!
原作読まないと、この話の発端(なんてあんなシーンが?含めて)がわからないです。著者の思い、全部ひっくるめて素晴らしい作品です。著者、男性です。
レビューになってなくてすみません。
そこそこ面白かった。 本作は謎解きモノというよりは、ミカエルとリス...
そこそこ面白かった。
本作は謎解きモノというよりは、ミカエルとリスベットの不思議な信頼関係が面白い。1年以上も会ってないのにコレだけ信頼できるなんて、前作のセックスがそんなに良かったのかな?(笑)
にしても、2作目にしてかなりディープな内容だなぁ〜。北欧の作品って、こんなのが多いね(ぼくのエリ、レア・エクスポーツなど)。
ノオミ・ラパスの存在感が良い
久しぶりに原作を読んだので映画版も鑑賞。映画版は1作目しか観なかったので,「火と戯れる女」を観るのは実は初めて。
1作目に続いてノオミ・ラパスの「リスベットぶり」に拍手喝采。難しい設定の人物だけど,多くを語ることなく雄弁にリスベットを演じている。
それにしても,元々が濃厚な物語なので130分でまとめるのは大変だったと推察。できれば父親に対するリスベットの心情などをもう少し丁寧に描いてほしかった。
三部作2作目のジンクスか、、
1作目のドキドキを期待していたら、肩すかし、という印象です。
リスベットの過去、次作への伏線をめぐらす役割といったところ。彼女にはハッカー能力や頭の良さで勝負してほしかったので、ボクシングやっていたお話は少し残念。
しかしミカエルの影が薄い。。
最低な父親
まず最初にミレニアム2と3はいっきに見たほうが良いです。
2はかなり続きが気になる形で終わります。
2もよくできていますが、個人的には1作目のドラゴン・タトゥーの女のほうがおもしろかったです。
リスベット、あんたはやっぱり強い女だ!
劇場で観たかったのだが、かかっているところが少なくて思いを果たせず、やっとDVDで観ることができた。文句なくおもしろかった。1作目はいわゆる密室殺人の謎解きだったが、2作目は謎の人物の行方を追ってゆく。雑誌「ミレニアム」の特集記事とリスベットの過去とが微妙に交差する。うまい。今回はミカエルとリスベットが共同で謎を明かしていくのではなく、完全に別行動。それがちょっと物足りなかったが、作者は同じパターンをあえて避けたのかもしれない。1作目では明らかにされなかったリスベットの素性が明らかにされるが、悲痛な内容だ。リスベットは強くならなければ、生きてこれなかったのかもしれない。3作目に期待したい。原作も是非読みたい。
美人じゃないのが良い
前作がとても良かったので迷うことなく本作を観ました
さすがに前作には及びませんが、それでも次作も観たくなる内容でした
国家的な事件とリスベットの暗い過去、それを取り巻く人達…
徐々に明かされていく真実
リスベットが美人じゃないのが良いですね
アメリカ版は誰がやるんでしょうかね?
最近のサスペンスのなかではトップクラスだと思います
迷わず次作も観ます
単純なミステリーではない底力を感じる重厚な仕上がり
前作「ドラゴン・タトゥーの女」では、ミカエルを助けるリスベットだったが、今作では事件の当事者になる。
警察当局から追われるリスベットが、どう危機を乗り越えていくのか、見た目とは裏腹の頭脳のキレが、この作品でも主軸だ。小さな身体をいっぱいに使った行動力もリスベットの魅力。
いっぽうミカエルらは少女売春組織の実態を暴いていくが、そこに政府要人らの名前が次々と浮かび上がっていき、ここにミステリーの要素が加わる。
取材を阻止する殺人事件が起き、それを機にリスベットとミカエルがリンクする展開は巧い。リスベットの無実を信じるミカエルは、懸命に彼女の居場所を探すが、その課程でリスベットの過去が明かされていく多重構造となる。
さらに売春組織にザラという謎の男の名がちらつきはじめ、リスベットの過去とリンクしていく様は、このシリーズが単純なミステリーではない底力を感じる。
そして、なんといっても映画化の技術力の高さが目を引く。そう長くもない130分のなかで、多くの登場人物が描かれ、謎が丁寧に紐解かれていく。足を使った取材と、コンピュータを使った情報収集という、謎解きにアナログとデジタル双方の力を活かしたバランスがいいのだ。「ダ・ヴィンチ・コード」のように、推理する間もなくストーリーが進んでいく、観客不在の作りではない。決して駆け足にならず、登場人物も風格があり、重厚な仕上がりだ。
複雑な人物相関だが、主要人物が初めて登場する際、字幕で名前と肩書きが表示されるのは親切だ。難しい展開を少しでも理解しやすいようにとの配慮は、オフィシャル・サイトにも見て取れる。
今回、2を観ると、1は、富豪一族にまつわる猟奇事件を主軸にしながら、リスベットとミカエルの能力を描き、シリーズの主要な人物を脳に焼き付ける役目を持った大きなプロローグだったことが分かる。
泥まみれに血まみれになってモンスターと戦うラストが圧巻。ミカエルの正義感にも心打たれました。
スウェーデンのベストセラー小説「ミレニアム」3部作から生まれた本シリーズで魅了されるキャラクターが、天才ハッカーのリスベットです。厚底靴に革ジャン。少年のようなか細い体に彫ったタトゥーと鼻ピアスといった独特の風貌。そして男勝りの格闘をみせ、時に別人に成りすます変装と、どこにでも忍び込んで情報収集する行動力には、一流スパイも顔負けの活躍を見せるのです。
外見だけでなく、性格も複雑。悲しみをたたえ、怒りをたぎらせ、暴力や脅迫に屈することなく自前の正義を貫き、傷をさらしてまでも復讐の鉄槌を下すリスペット。誰にもこびず、信じることもなく、常に独りで立ち向かっていく気性は、ネコと言うよりも牝豹といっていいでしょう。
しかし、時に純情をにじませるタフでまっすぐな女なんです。えぐい物語のなかに、時に濃厚な描写と相まって、鮮烈な個性をほとばしらせるところが魅力なんですね。しかも割とツンデレなところもあって、そこがいいのです。
ハリウッドでもリメイクが決まっていますが、ぜひリスベットは、今のノオミ・ラパスに担当して欲しいですね。
このリスベットが、続編でも再び登場します。第1弾「ドラゴン・タトゥーの女」では社会派雑誌「ミレニアム」の発行人ミカエルとともに、40年前の少女失跡事件を解決しました。「2」 「3」はその1年後の物語。「1」で謎のまま残されたリスベットの過去が明らかになっていきます。
「1」では本格的な推理劇が中心でした。しかしサデステックで残虐な場面や露骨な性描写に度肝を抜かれました。「2」でも、過激なシーンはあるものの控えめに。黒幕のパシリとなっている金髪の大男と死闘を演じるアクション編といった趣きです。そしてさらに
「3」では、リスベットが少女時代に苦しめた卑しい男たちを断罪する法廷編となっていきます。
シリーズを通して、リスベットという特異なキャラが、どぎついストーリーと拮抗し映画のパワーと緊張感を増幅させているのが特徴です。
「ミレニアム」で少女売春の記事を担当していた記者が殺され、現場からリスベットの指紋がみつかります。テレビを見ているリスベットが、いつの間にか自分が指名手配にされていたことを知るときの驚きようは、ちょっと彼女らしくなく、ユーモラスでした。
リスベットの無実を信じるミカエルは、妹の弁護士やハッカー仲間の協力で冤罪を晴らしていきます。前作同様、警戒心の強いリスベットの単独行動は徹底していて、自分のために調査しているミカエルの活動を知りつつも、姿を現したり、情報を提供しようとしません。情報力では、リスベットが常にミカエルの先々を押さえているのに、なんで自分の協力者たちに教えないのだろうと見ている方は、いつも疑問に思うのです。まぁ、それがリスベットの流儀なんですね。
リスベットとミカエルが、殺人事件の真相に迫っていくなかで、浮上していくのがロシアマフィアによる少女売春の組織。顧客だった元公安警察のひとりから、その売春組織の黒幕として“ザラ”という旧ソ連の二重スパイの名前が浮かんできます。
その黒幕は、リスベットに関わる資料の回収と彼女の存在も消し去る指令を出していました。なぜリスベットは命を狙われなければいけなかったのか?そこに、「2」で描かれるリスベットの出生の秘密が絡んでいたのです。そして、少女のころなぜ彼女は精神科病院に収容され、後見人をつけられたのか? 全てはその黒幕の“ザラ”に繋がっていきます。
冒頭の殺人事件の真相は、リスベットのおぞましい過去、父なる男へとつながり、女性蔑視と性的虐待、その背景にある平和国家スウェーデンの暗部が浮かび上がっていきます。そして自分と同じような性的虐待を同性の少女たちに受けさせているロシアの売春組織との対決へとリスベット駆り立てるのでした。
本作は、エンターテイメント作品でありながら、女性への性的虐待を告発する骨太な社会批判を忍ばせた作品でもあるのです。
ところで、本作のストーリーの巧みさは、いろんなエピソードが意味なく林立しつつ、次第にぴたりぴたりと真相に繋がる伏線へと変わっていくことです。だから途中では、エピソードの変化について行けなくなることも。『2』では立ち上がりがずっとリスベットが旅しているシーンなので、少々退屈するかも知れません。でも後半は俄然面白くなっていきます。
一番印象だったのは、リスベットが後見人にレイプされるところを撮影したDVDをミカエルが見たとき。みるみる表情が変わっていき、全身で怒りを迸らせるミカエルに、限りない優しさを感じました。この強い正義感は、全編を貫く作品のテーマを代弁しているものだと思います。
加えてアクションシーンは見物。リスベットが対決する“ザラ”のパシリに使われた金髪の大男は、神経がマヒして痛みを全く感じない格闘家でした。そのためリスベットが通っているボクシングジム所属の世界チャンピオンが戦っても倒すことができませんでした。
この大男とリスベットの関係もネタを明かせば、驚くへべき関係だした。
そんなモンスターと対決するラストのシーンは圧巻です。泥まみれに血まみれになった、リスベットは絶体絶命のピンチに。『1』では救われたミカエルが、リスベットの救出に向かっているけど、間に合うのか?
さらに、アッと驚く黒幕“ザラ”の正体とは!!!
・・・『3』のレビューに、続きます。乞うご期待!
ダークヒロイン・リスベットがパワーアップして帰ってきた
このシリーズのウリのひとつは、何と言ってもリスベット。
その小さなカラダに潜む、驚くべき攻撃力と勇気とガッツ。
ハリウッドでのリメイクに豪華志願者が多数出たというのも肯ける話。
3部作の真ん中にあたる本作は、リスベットの生い立ちを謎解いていくエピソードゼロ的な存在。
それに対し1が純粋なミステリーで、3が法廷劇という、趣向を凝らした三部作というのが何だか新しい。
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