ジョニー・マッド・ドッグのレビュー・感想・評価
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第2次リベリア内戦(1999年〜2003年)
フランス人監督が元少年兵をキャスティングして撮った、救いのないサイコドラマ。
彼等の今後の人生に幸あらん事を。
実際に行われた超残虐行為は直接描写無し。
それらをやらせてしまう社会システムとコカイン等の麻薬、子供が唱える事に違和感しかない合言葉の数々には憤りを憶える。
大人はなんて勝手なのだろう。
本物の元少年兵だったとは…
悲惨な映像の連続で、全く報われない映画ですが、ガツンと心に残る、傑作でした。少年コマンド部隊は実在していた、というだけでもビックリなのに、この映画で演じてたのが、本物の元少年兵だというから絶句。戦闘シーンが上手かったのも納得がいく。オススメ出来る内容の映画ではありませんが、目を背けてはいけない現実が描かれている映画なので、是非、一見して下さい。(矛盾してる?)
恐ろしい映画だ!
恐ろしい映画を観た!
とんでもない映画だ!
まるで本物の戦場に居る様な恐怖感を、最後まで味あわされた!
作品中には、はっきりとした説明はなされていないが、どうやらリベリア紛争をモデルにしているらしい。
ニュース映像に於いて、時々幼い子供がライフルを持っている映像が映る時が有り、衝撃を受ける時が有る。
この映画は、まさにその衝撃を疑似体験させられる事になる。
オープニングからして恐ろしいのだが、作品全編で何の疑問も持たず…と言うか、明らかに勝手な解釈であれこれと理由を付けては、好き勝手に人間を虫けらの様に射殺する幼い少年兵達。
カメラは絶えず彼等の中に潜り込み、観客は否応無しにその場の目撃者となるのだ!
ジョニー・マッド・ドッグと呼ばれる、幼い少年兵がリーダーの居る小隊が中心となって描かれて行く。
それと同時に幼い弟と生き別れ、障害を持つ父親を連れて逃げ惑う少女の姿が平行して描かれ、最後に交じり合う。
分別が分からない子供だけに、その恐ろしさは危険な大人の遥か数十倍にも増している気がする。
世間知らずの恐ろしさには凄まじいモノが有ると思える。完全に1人1人が殺人マシーンと化しているのだから…。
最後がまた観客の想像を膨らませる終わり方で、観終わって暫くの間、放心状態に陥ってしまった。
(2010年5月1日シアターN渋谷/シアター2)
生々しいストーリーと展開
テレビ番組で特集をしていたのを観て、レンタルして観賞。
演じる少年兵は、なんと実際に少年兵の経験がある子供達である。
また、演じる役者としては素人の子供達の演技も伊達ではない。
たとえ経験者が出演しても演技力がなければ生々しさは半減する。しかし、この点はしっかりとクリアできていて、安心して観られる。
はっきりとしたストーリーというものは無く、どちらかというとテーマを重視している。
戦争が終わった後には何か報酬があると信じる少年兵達や、戦争に巻き込まれたある姉弟。この二組がメインとなるのだが、二組それぞれ別の視点から描き、絡み合う展開はとても良かった。
そして今作の作風には娯楽作のような優しい表現は無い。
戦争に染まり、あえて目立つ服装になり、人殺しやレイプを誇りに思う。これらはすべて事実らしい。
これらによって、ハリウッド映画やゲームのようなドンパチではなく、 本物にかなり近い戦争を描くことができているのがこの映画の最大の良さだと思う。
戦争は理不尽。
戦争が終われば何が残るのか。
少年兵達が大人になったとき、彼らはどう生きていけばよいのか。
誰も救われない戦争、戦争は今の世の中では避けられない。
しかし、だからと言って子供達の将来を奪う理由など無い。彼らには武力や暴力、権力で戦うのではなく、もっと別のやりかたで戦い、自由で平等な世の中を作っていく必要がある
そんなメッセージをしっかりときれいに伝えてくる。そんな映画だった。
どんどん溜まるフラストレーション
全編通して行われる残虐非道な少年達の振る舞いに、少々食傷気味になる。
「戦争ってよくない!」って気持ちになるが、最後まで何の救いも無く絶望の内に終わる。
平和が一番だ
この手の映画を観るといつも思う、『痛ましい』と…
全てフィクションであって欲しいと願う。
出来れば観たくないと思うと同時に、こういう現実もあることを、観て受け止めなきゃいけない気にもなる。
作品が良いとか悪いとかの話じゃないな…
ホントはスコアなどつけられない
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