「いつでもハネケは意地悪い」白いリボン 万年 東一さんの映画レビュー(感想・評価)
いつでもハネケは意地悪い
入り乱れる登場人物と話の筋を把握する集中力が最大限に消耗されながら物語にハマってしまう理由は推理モノとして観てしまう面白さが、それは勘違いで回収できる伏線すら貼られてはいなかった、そんな類の映画ではなくモヤモヤしてイライラする胸糞悪い感情で一杯に爆発寸前、それがミヒャエル・ハネケの作品であり苛つきながらも癖になるのが毎度のことで!?
多分、そうだろう、こうだろうって位で謎にされている部分の真実は明かされない、とにかく皆が真っ黒で正義感丸出しの教師ですら行動が有難迷惑でイライラするし、まだ純粋な子供たちだけに救われる、少年、少女も残酷性が際立って普通の顔して大人になってしまう、外面の良い真っ黒な大人に。
タル・ベーラの『サタンタンゴ』みたいな雰囲気でイカれた村の危うい閉塞感に『ウィッカーマン』は言い過ぎか、子供を中心にしてしまったら『小さな悪の華』とか『妖精たちの森』だったり『プティ・カンカン』みたいにも、本作だけに限ったことではないが後味の悪いハネケに対する嫌悪感で胸糞悪くなりながら映画自体は楽しめてしまう、嫌な感じは拭えないまま。。。
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