「ヘッポコ刑事奮闘篇」アザー・ガイズ 俺たち踊るハイパー刑事! 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
ヘッポコ刑事奮闘篇
アクション映画の人気ジャンルの一つに“刑事モノ”がある。格好良く活躍し、悪を追い詰め、事件を解決する。「ビバリーヒルズ・コップ」とか「ラッシュアワー」とか日本で言ったら「あぶない刑事」とか。
そんな“スター刑事”の陰に隠れた“脇役刑事”もいる。それが本作の主人公だ。
NY市警のアレンとテリー。アレンはデスクワーク好きで、テリーは過去の失敗で干されていた。殉職したスター刑事の後釜を狙い、半ばテリーに強引に引っ張られて2人は手柄を立てようとするが…?
ウィル・フェレルとマーク・ウォールバーグというユニークな顔合わせによる刑事アクション・コメディ。2人のやり取りは勿論、気合いと暑苦しさだけは充分のテリーに扮したマーク・ウォールバーグの弾けたコメディ演技が楽しい。
ウィル・フェレル主演の映画なので一見しょぼいおバカ映画かと思うが(一応日本でも劇場公開された)、アクションもスタントもなかなかのもの。
そして共演者が豪華。上司にマイケル・キートン、アレンのセクシーな妻にエヴァ・メンデス、そしてスター刑事コンビにサミュエル・L・ジャクソンとドウェイン・ジョンソン。この2人は序盤であっさり殉職してしまうが、あぶないスター刑事をド派手に本当に楽しそうに演じて笑わせる。
ヘッポコ刑事コンビを主人公にして、よくある格好いい刑事アクションをパロディにしつつも、事件の捜査とか捜査上に立ちはだかる壁とか2人の相棒としての絆とかもそつなく織り込み、コミカルでありながらもきちんと刑事アクションの鉄板を踏まえている。
意外な掘り出し物、肩の力を抜いて気楽に楽しめる。
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