劇場公開日 2011年9月17日

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「リアリスティックでドラマチックでヒロイックなSF戦争活劇」世界侵略 ロサンゼルス決戦 浮遊きびなごさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0リアリスティックでドラマチックでヒロイックなSF戦争活劇

2011年9月24日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

単純

興奮

初めに予告編を観たときは、『REC』『クローバーフィールド』といった
POV(一人称視点)映画を宇宙人侵略モノでやるのかと思っていたが、
実はド直球のSF戦争ドラマだったんですねぇ。

突如襲来した宇宙人に占拠されつつあるLAで、民間人救出に向かう海兵隊たち。
圧倒的不利な状況で決死の任務にあたる内、
図らずも彼らは戦況を一変させるある重大な秘密を発見する……
みたいなあらすじ。

さて本作の宇宙人さん、
カメラも宇宙人も常に動いてるので姿がハッキリ確認できないのだが、
モコモコした頭や肉付きがなんか気色悪い。
簡単に表現するなら、ほら、シャープな体型になったマタンゴです、マタンゴ。
(東宝特撮ファンじゃなきゃ今時『マタンゴ』なんか知らんか)

機械と融合した体、水(たぶん水素)を燃料とする技術、無線制御のドローン兵器、
地球人と比べると2,30年くらい先の技術力なんですかね。
「強い事は強いが全く敵わないほどでは無いぜッ!」
という宇宙人像はある意味新機軸……。
なんか色々とツッコミたい所はあるが……
もうちょい実力差を付けてから来ようよ、とか……
アレはもうちょい上手に隠そうよ、とか……

ま、そんなツッコミが浮かんだのは映画を観た後のハナシだ。
鑑賞中は息つく間もない怒涛の展開。
2時間ノンストップで起こる危機また危機に、
こちらまで飲み込まれるかのような臨場感!
砂煙舞う荒廃した街並みを飛び交う、弾幕の嵐、爆風の嵐!

同時に展開される熱いドラマ。
A・エッカート演じるナンツ軍曹が良い。
敵の無人兵器に単身立ち向かってみせるヒーロー性と、
死んでいった部下のコードをソラで読み上げてみせる漢気!
経験不足ながらも必死に部隊をまとめたマルティネスも格好良かった。

他のレビュアーさん皆も言ってる通り、
戦争アクションが好きな方には全力でオススメ。

最後に、極めて個人的な意見ですが……
命を懸けて人や国を救おうとする軍人の気持ちに嘘は無いと思うが、
やや過剰にヒロイックな描き方がちょっと米軍賛美みたいな感じで引っ掛かるなあと感じ、
とか言いつつ僕だって米軍に守られている日本国民の一人な訳で、
お前さん映画の軍人さんにとやかく言える立場にあるんかい?てな訳で、
素直に楽しんでて良いのかどーか、なんか複雑な心境ではあった。
なんか複雑な心境ではあったけど、面白いからヨシ!
(↑軽い)

<2011/9/17鑑賞>

浮遊きびなご