「感動したっ!」書道ガールズ!! わたしたちの甲子園 かみぃさんの映画レビュー(感想・評価)
感動したっ!
拙ブログより抜粋で。
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書道という題材は目新しいが、お話の大枠はベタなアイドル青春映画と言っていい。
産休教師の代理で来た顧問とか、家庭の事情で部活がおろそかになった幽霊部員とか、厳格な父親との確執とか、ほんともう、どっかで見たことあるようなエピソードで先が読める。
それに、王道とはいえ紋切り型すぎて甚だ魅力に乏しい里子の父親とか、取って付けたようでまるで活きていない里子の幼なじみとか、欠点も少なくなく、減点法で評価すると平凡な青春映画になってしまう。
でも、好きなのよ。大好き。ベタを許せる青春映画好きなら絶対観て損はしない。
瑞々しい若手女優たちの好演(顧問役の金子ノブアキもイイ)に微笑まされ、ほとんどの店が閉店したシャッター商店街に寂しさを覚え、瀬戸内海を臨む田舎の風景に癒される。
そしてそれにも増して、クライマックスの書道パフォーマンスの圧倒的な力強さに拍手喝采。
ベタな動物ものだった『マリと子犬の物語』も好きな筆者は、猪股監督の堅実な演出と馬が合うらしい。
細かいアラなんかなんのその、丁寧に切り取られた日常描写が染みてくる。そしてここぞというところは徹底的に盛り上がる。
書道パフォーマンスでのダイナミックな演出を見せつけられると、これを地味な題材だなんてとても言えない。お見事。
アラが目に付くとはいえ、書道がきっちり、一応町おこしも機能した脚本も誉めたい。ありがちな青春映画だからこそ、押さえるべきツボは外さない。
この映画は単なる書道ではなく“書道パフォーマンス”の映画だった。それを知らしめるクライマックス。「そうきたか!」と気づいたときには、まんまとしてやられてました。
決して突拍子もないどんでん返しじゃない。そんな展開だってありがち。なのに号泣ですよ。