「無条件の愛、美しきこの世界に」愛する人 momogaria-noさんの映画レビュー(感想・評価)
無条件の愛、美しきこの世界に
クリックして本文を読む
何組かの女性たちが登場する群像劇。
ふしぎな巡り会わせで交差していく人生。
カレンは14才で子供を妊娠した。
母の判断で赤ちゃんは養子にだされた。
彼女は50代が近づいても結婚はせず、年老いた母と暮らしている。
娘を手放した後悔で、がんじがらめに縛られ、囚人のような目つきになった。
カレンの娘、エリザベスは実の母を知らず養母に育てられた。
なるべく人との距離をとろうと・・・
弁護士の仕事で自立し、結婚も子供も必要ない、そう決めた。
ルーシーには不運にも子供ができず、養子縁組を考えていた。
それぞれ絶対的に足りない何かを求める余り、心の端っこが擦り切れていく。
このまま何の変化もなく、人生は終わってしまうのだろうか?
痛い質問を宙に投げる。
カレンは人付き合いが、切なくなるほど苦手だったが
ある人を受け入れることで、この世の中の微笑むべき、美しさに気づいた。
エリザベスは拒絶していた子供を妊娠していた。
生まれて初めて、無条件の愛がこの世にあることを学んだ。
母と娘は奇しくもおなじく、必要とされる場所をみつけた。
動き出した歯車によって、お互い近づくにつれ絡み合い
海は大きくうねり、絶望を連れた死神と、希望を抱いた天使が姿を現す。
コメントする