おにいちゃんのハナビのレビュー・感想・評価
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難病モノをオレ的に楽しむには
難病もの
妹
美男美女
泣かせの演出
友情
外野の応援
本作揃ってます。妹萌えか恋人かを選ぶくらいで。
基本オレは難病モノは見る機会が無い。
理由は「泣きたいと思わないから」。
難病モノは泣かせるために存在する。
リアリティは要らない。泣かせる。かつたくさんのお客さんを呼び込む。
たとえ一部の猛烈な反感をくらっても。
それが至上の目的。
泣けたから好きな映画、と言う人はもちろんそれで大変結構なことだと思う。世間一般はそもそもそういうところで映画を評価する。
オレには妹がいないから、妹と兄の関係とは、まるで実感が湧かない。ああいう妹ってどうだろう?ということすら想像できない。
難病モノはいつだって、その気になれないといけない。
だからオレにとっては本作のハードルは高い。でも一応泣けたけどね。
リアリティのことを言うんであれば、めちゃくちゃかっこいい高良健吾の引きこもりは「ナシ」。役作りにがんばっているのは十分伝わる。服装や髪型、視線、声の張り方などインとアウト、ビフォーとアフターのルックス変更もよくされている。
あんなにバカみたいに生命力のある妹が不治の病、そのままの精神でコロッと逝くのも「ナシ」。
しかしそんなリアリティは本作のターゲット層は誰も求めていない。
高良健吾の引きこもりは「綺麗な絵になる」からOK、谷村美月のかわいくて元気な、不治の病をひとっつも抱えているようには見えなくても「その後のドラマのため」だったらOK、なのである。
その点に関しては、主人公2人の演技は最高。
めちゃくちゃかっこいい引きこもりが、めちゃくちゃ元気でかわいらしい妹を失ったとき、奮起して妹の思い出を胸に妹との約束を守る、と言うお話に1点の曇りも無い。
そのお話に食いつける人は間違いなくイケる映画。
花火はきれいだった
いいなぁと思ったらアレ?ということがあり、
なかなか気持ちが乗らなかった。
グッと来たのは華との別れ、
あんなに明るく元気だったのに、
病気は容赦ない。
永遠の別れは、辛い辛すぎる。
太郎は、妹にバイトを見つけてもらい外に出るようになって翠章会にも入れてもらい、
頑張れたが、
居なくなるとどちらも辞めてしまう。
ただ花火のことは、
華と約束したので華の好きな花火を思う存分
上げてあげたい気持ちかららしいが、
両親が土下座してまでもう一度入れてくれと頼むくらいなら辞めることなかったのにと思う。
この地域の花火大会のしきたりが少しわからないが、
花火を上げるのに寄付がいるのなら、
太郎は両親に相談しても良かったと思う。
アナウンスがあり両親が華の写真を持って来るなら、両親も巻き込めばと思う。
一番わからないなは、
引越しして太郎が友達と別れて華も入院なら、
兄として引きこもりになるのか。
また華の誘いであんなに簡単に外に出てバイトとか毎朝できるのか?
引きこもりにする必要性がわからない。
田舎に引っ越して華や太郎の交友関係、太郎の新聞配達による地域との触れ合いで
景色だけでなく人情味のあるところとわかった。
華リクエストの赤い花火でもいろんな種類がありきれいだったので、
実物を見たいなと思った。
それなりに感動
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妹が白血病で入院。退院すると兄が引きこもりになっていた。
妹は何とか兄を救おうと、明るく接して一緒にバイトを探してやる。
結果的に兄は新聞配達をする事になり、ジョジョに社会復帰する。
そんな折、妹の病状が悪化、死亡。
兄は再度引きこもりになりかけるが、成人の日に妹からの予約メールが届く。
彼らの住む地域には20歳などの節目に花火を上げる慣習があり、
妹は兄の花火を一緒に見たがっていた。これで兄は再び目を覚ます。
そして職人の監修のもとで花火を作り、打ち上げたのだった。
同級生の仲間もでき、両親も一緒に盛り上がってハッピーエンド。
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実話がベースの話とのこと。
まあありきたりな話やし、死んだ人のために花火を上げるというのも、
冷めたおれの性格ではあんまり感情移入できない部分ではあるんやが、
妹思いの兄が、その期待にこたえるため一生懸命社会復帰する姿は、
それだけの感動を与えるものだったと思う。
それと両親の安定感のある演技が光っていたと思う。
でも妹が死んでからが少し間延びしたような部分もあったかな。
谷村美月
400年の伝統とギネスにも認定された世界一の花火を誇る新潟県小千谷市片貝町の片貝まつり!三尺玉、世界一の五尺玉が運ばれる。それよりも驚かされたのが谷村美月の坊主頭だ。お父さんは大杉連。個人タクシーの運転手という設定なのだが、須藤一家は5年前に片貝に引っ越してきたんだから、個人タクシーの資格は取れないと思われる。そして担任教師は佐藤隆太。『ルーキーズ』の雰囲気そのままだとかなりやばい・・・それにしても宮崎美子のお母さん役はハマってる!
中三のときに引っ越してきて友だちもできず、高校卒業と同時に引きこもった太郎。妹の華は兄を外出させるために火事が起こすという作戦に出た。地元花火の成人会にも参加させようとするがそれは失敗。女装させたり、新聞配達のバイトに引っ張り出したり、病弱とは思えないくらい常に明るく兄を想う。
新聞配達もやめずに頑張っていたが、そんな折、華が倒れて再入院。それを機に太郎は自分の意志で成人会である翆樟会に入会する。中ではアツシ(尾上寛之)と衝突はあるものの、ヨソモノの地位から徐々に打ち解けていく。しかし、華は様態急変・・・死。
何も手につかなくなり、また引きこもるのか??と思いきや、華からの日付指定の動画メールが届き、自分の力で花火を上げることを思い立つ太郎。成人会も辞め、働いた金をすべて花火に使い、自ら花火を作り上げてゆく・・・
実話を基にしただけあって、展開は予測もつくけどやはり泣ける。これから想い出を作っていけばよいんだ。まだまだ二十歳。人生は長いよ・・・ほんと。
家族って花火の様に美しいね!
この映画のファーストシーン、花火大会で打ち上げられるその花火には、この街に住む人々の思いや、願いが1つ1つの花火に託して打ち上げられる花火で、この映画の物語は実話であると言うテロップが写し出されるところからこの映画は始まるが、このテロップを読んだ瞬間から、もう涙が溢れ出した。
自分でも、理由は全く解らないが、花火には凄い思い入れが有ると言うか、毎年8月になり、お盆が過ぎると、夏休みも終わりに近づいて、その頃には、何故か人生の悲哀を子供の頃から感じてしまうのだった。8月の初めは力強く大きく光輝く太陽と、何処までも広がる青空と真っ白い入道雲、そして元気に鳴く蝉の声も、夏祭りが終わる頃には、段々と秋色へと変化してゆく。すると本当は実りを味わう事が出来る素晴らしい季節の始まりのはずの秋がやたらに、もの哀しく心に覆いかぶさってくるのだ。
この映画の主人公の妹、谷村美月演じる華は、白血病を患っている高校生である。それにも関わらず、彼女は夏のひまわりが太陽の光に、天へ向かって輝く様に、その残された十代の短い時間の総てに人の平均寿命80年分の笑顔を凝縮するかの様に、元気に精一杯に笑顔で暮らす事を日課としていくその姿が、本当に健気で、可愛らしくて、いじらしくて、号泣してしまうのだ。
今も、こうしてこれを書いていると思い出しただけで、涙が溢れて来る。
一方華のおにいちゃんを演じる高良健吾の、不器用な、引き篭もり青年を好演している!!
そして、宮崎美子演じる母も、大杉漣演じる父親も、それぞれみんな、みんなハマリ役で観ていて、病気を患っている家族を持っている人達ってきっとこう言う生活なのだろうと心にスーっと彼らの日々の会話の一つ一つの思いが沁み込んで来るのだった。
病弱な娘を抱える家族は、どうしても、その子を護る事が生活の中心になって、家族の総てが廻り出すし、その過程で引っ越しを繰り返すと巧く環境の変化に順応出来れば良いのだが、このお兄ちゃんの様に、人付き合いが下手で苦手なタイプの人間もいると、当然引き篭もってしまう人間が出て来ても不思議では無いのだ。決して甘ったれの弱虫と一言では、片づけてしまえない思いを内包するものだ。
しかし、この妹と兄の心が次第に融合して蟠りが無くなり、お兄ちゃんが社会復帰していく過程が丁寧に描かれていくし、華の気持ちや、父と母のそれぞれの子供に対する親の公平に子供を想いやろうとする、その姿が淡々と綴られていくシナリオが素晴らしいのだ!
戦後の日本は60年以上も経ち、高度経済成長と共に、核家族化が進み、3世代同居が無くなる中で、家族の絆、家族間のコミュニケーションの不足や、生活時間の違いや、多くのストレス等の原因で、生き籠りや、自殺の問題の多いこの今の家族制の中で、例え、病気で娘を失ってしまったこの家族は大きな悲しみを背負ってしまったが、遺族3人の心がこの華と言う娘を失っても、尚4人の心を一つに繋いで生きる生活をしている事が何より素晴らしい!夏の夜空にパッと打ち上げられ咲き誇る大輪のその花火こそは、本当に家族としてこの世に生れ、その短い人生を共に生きる人間の人生そのもののようである。
あなたの花火はどんな花火だろうか?短くとも、美しく咲かせて欲しい!ありがとう!華
ハンカチをお忘れなく
レイトショーで観たのですが、結構入りが多かったです。
そして最初から最後まで泣きっぱなしでした。しかしハンカチもタオルもティッシュも持っていかなかったのがかなりミスでした(T_T)
病弱だが明るく友達も多い妹と比較される太郎くんの葛藤も分からなくないし、実際私の友達も華と同じ病気で亡くなっているので、とてもずっしりときました。
谷村美月さんは前から上手いと思っていましたが、高良くんの演技も良かったですね。これからチェックしてみます。
佐藤隆太さんと佐々木蔵之助さんがああいった脇役で出るのも珍しいですし、今年見た邦画の中ではベスト3には入ります。
ベタだけどGood!
日本人の弱いところへ容赦ない攻撃がテンコ盛り!
ストーリーは大体想像通りなんだけど、最後は泣かされてしまいます。
タイトルに2つの意味があったのだとラストに解る構成が、出演者の清涼感溢れる演技と共に、非常に心地よい後味があり、悲しいだけで終わらない秀逸さです。
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