明りを灯す人のレビュー・感想・評価
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やるせない
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総合55点 ( ストーリー:55点|キャスト:65点|演出:60点|ビジュアル:75点|音楽:70点 )
キリギスの映画はこれが初めてでありどんなものだろうかと思いながら観てみた。ドキュメンタリー調な演出で日常を追いかけていく。決して豊かではない国の田舎の村の暮らしが、のどかでありながらも厳しい。中央アジアの風景は何もないけれど美しい。モンゴルの遊牧民の生活を描いた映画「天空の草原のナンサ」に演出は似ている。
さて物語のほうはやるせない。殆どひたすら男の作品の中では混乱の続く国家でささやかな幸せを夢見る男の日常を描いている。その男のいる村に、混乱をもたらす事柄が起きる。西側諸国とはかけ離れた秩序の欠けた社会の中であっさり砕け散る夢が、国家の将来への失望とそれでも明るい未来を願わずにはいられないやるせなさが残る。だが彼の生活を傍観して何が起きているのか物事をはっきりと表さない物語の展開は分かり辛い。
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