明りを灯す人のレビュー・感想・評価
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反骨精神
遊牧民にも近い静かな村。村の電気工ミスター・ライトは電気代を払えない人たちに違法電気工事を施すなど、頼れる存在だった。キルギスという国はソ連から独立した時代よりも貧しくなり、国民の半数は貧困にあえいでいる。村長はそうした国の事情を踏まえ、革命が起きようとする現実を支持し、村出身の政治家が訪問することに疑問を投じていた。
村の寄り合いの風景といい、ミスター・ライトが酔っぱらって電柱で感電するなど、笑えるシーンも織り交ぜながら、汚職政治家へ徐々に反感を持っていく様子が巧みに描かれていた。一見おだやかそうな人たちも、小高い山に囲まれた中央アジアの自然によって育まれて生きてきたんだろうな~と感じる一方、貧困と汚職政治に反発を覚えるなどの反骨精神も見え隠れする作品。
また、村出身の政治家の家の電気修理をして、ドルをもらったと喜んで帰宅したミスター・ライト。その後、革命支持の村長が死んでしまい、政治家の親戚でもあるマンスールが村長となった。彼らが中国から来た政治家の接待をするために、テントの中で地元の女性を性の見世物にしようとする。そのシーンを見せつけられたミスター・ライトはブチ切れた!彼が持つ村の尊厳、誇りというものも感じさせる気骨。男らしさとはこういうものなんだろうな~
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